第三十二回:J

「Wake Up Mother Fucker」

 

LUNA SEAというバンドを初めて知ったのは、確か'91年頃だったと思う。

当時はまだインディーズで活動していて、エクスタシーレコードからリリースされたファーストアルバム「LUNA SEA」を、

たまたま友人から借りて聴いたのが最初だった。

そのファーストアルバムを聴いた時に、このバンドのサウンドスタイルに凄く驚かされたのを覚えている。

それまで聴いていたロックと言えば、ギターが楽曲の中心となるリフやバッキングを弾き、

ベースはあくまでルートを刻んでそれをサポートするというスタイルが殆どだったのだが、LUNA SEAはその役割が逆転している・・・、

とは言わないまでも、かなりあべこべになっていたからだ。

このファーストアルバムでは、ベースがメインとなるリフやメロディを弾き、その周りをディストーションサウンドとコーラスを効かせたクリーンサウンドのギターが、

カッティングやアルペジオで踊りまわるという、かなり独特なサウンドが展開されていて、最初は戸惑ったが、同時にとても新鮮に感じたものだ。

そしてメンバークレジットを見ると、

「Bass:J」・・・、

J?

何で一文字やねん!とツッコんだが、実はこのバンドにおいてのメインコンポーザーが他ならぬそのJだと知り、

このベーシストにぐいぐいと惹きつけられるようになった。

 

その後、LUNA SEAはメジャーデビューを果たし、ナンバーワンヒットも飛ばし、

ライヴにおいても国内最大級の会場でソールドアウトを続出させるようなモンスターバンドにまでなっていく。

バンドとメンバーが成長するにつれ、そのスタイルや音楽性も少しずつ変化していくが、特にJは自分自身のルーツやコアな部分を、

それまで以上に露骨に表現するようになり、更に個性的な存在として爆走していった。

流される事はなく、迎合する事もなく、しかしリスペクトすべきものはどんどん取り入れていく。

固定概念を振り払い、しかし時としてこれでもかというほど王道を貫き、我が道を突き進むスタイルは、

彼の人間性をそのままミュージシャンとして昇華させたものであると言えるだろう。

今回はそんなJをご紹介するのに管理人の拙文は使わず、とある雑誌で行われたインタビューを部分的に無断で使わせていただこうと思う。

結構古いインタビューではあるが、Jの唯我独尊スタイルを感じ取って貰えると思う。

ロックというものを無垢なまでに純粋に愛する、Jという男の。

 

インタビュアー:「UN ENDING STYLEツアー」では、ベースソロコーナーがありますよね。

J:まぁ俺は“ソロ”ってあんまり呼んでほしくないんだけど。

結構、LUNA SEAなりのスタイルとして、ライヴの初めから最後までの流れが定番化して来たっていう気もしてたんです

まぁそれはそれで、俺らにとっては強みでもあるし、自分たちのオリジナルなライヴの進行でもあったんだけど、ただそこにすがるつもりはないっていうか。

更に新しいものを欲してたというか。

インタビュアー:でも、すがっても良いものなんだよね、自分たちで作ったものなんだから。

J:やっぱり性格なんでしょうか。作っては壊し、作っては壊し(笑)。

インタビュアー:でも、あの真矢(Dr.)を交えてのソロっていうのも新しいね。

J:そうですね。今、ああやってるバンドって少ないんじゃないですか。

インタビュアー:少ない。あれ見て、LUNA SEAってやっぱりバンドなんだなって改めて思いましたよ。ドラムとキメとか練習したんでしょ?

J:しましたよぉ。2回くらい(笑)。あれはもう、シンプルで王道な事がやりたかった。

結構、ベーシストのソロとかでもエフェクターをガッシャンガッシャンに掛けて、ギュンギュンやるパターンもあるでしょ。

インタビュアー:タッピングまでやっちゃったり(笑)?

J:そうそう。そういうのが俺はあんまり好きじゃないから。ビートと、ベースの音だけ。

それがロックのコアな部分だと思うんです。それで何か出来ないかなって、ずっと考えちゃって。

インタビュアー:それは潔い(笑)。

J:あれ以上シンプルに出来ないっていうか(笑)。

インタビュアー:でもあのソロを見て、Jっていうミュージシャンは“ワン、トゥー、スリー、フォー”と“ファックユー”っていうシャウトに集約されるかなと(笑)。

J:基本だよね(笑)。

インタビュアー:爆発と馬鹿野郎、みたいな(笑)。Jってそういうヤツなんだ、やっぱり。その辺を感じましたよ。

J:でも、それに近い事は俺も感じてた。見てもらったらわかると思うんだけど、単純なんですよ。

ドラムはジャングルビートで表のアクセントで刻んで、それがいきなり裏に変わる時のスピード感とかが、誰が聴いてもカッコ良いというか。

インタビュアー:それは脈々と、ロックの醍醐味だよね。

J:そういう所をもう1回再認識しときたいというか、

俺らみたいな、いかにもうわべだけで判断されそうなバンドがああいう事をシッカリ出来たらいいと思って。

インタビュアー:だから、衣装とか演出とかで見せるんじゃないんだよね、Jの場合。もう体張ってるし。

J:だから、逆に凄く考えた。シンプルな事って逆に大変な事じゃないですか。

インタビュアー:全部自分そのものに掛かって来るからね。でも、そうか、考えに考えてああなった訳だ。

J:そう。フレーズにしてもね、何か小難しい事をやらないでどれだけイカしたヤツが出来るかなぁって。

インタビュアー:でも、色んなライヴを見て、技術的に巧いベーシストってたくさんいるけど、

見ててベースをやりたくさせるベーシストっていうと、本当少ないと思う。雑誌を編集してる人間としては。

J:イヤ、俺もそう思いますよ。

インタビュアー:そこを、Jが煽ってくれるっていうと変だけど、見せてくれるからさ。

今回のソロも、ギターには絶対に出せない、ベースの一番の気持ち良さをシンプルに見せてくれて、凄いわかりやすかった。ベースはこれで良いんだ、みたいな。

J:そうそう(笑)。

インタビュアー:これでJが、フレットレスとか5弦ベースとか持って来てさ、タッピングとかやってたら・・・

J:カッコ悪いでしょ(笑)?

インタビュアー:曲か何かやっちゃったりして(笑)。

J:ちょっと上手かったりして(笑)。カッコ悪くてしょうがない(笑)。

インタビュアー:こいつジャコ・パストリアス入ってるな、なんてさ。あり得ないね。

J:あり得ない、あり得ない(笑)。

インタビュアー:でも、その辺りのJのベーシストとしての見せ方とか、どこで生まれたのか興味深い。

一番最初に、Jがベースのカッコ良さを感じたのはいつだったのかな?

J:やっぱり、最初は形から入るじゃないですか。俺にとっては衝撃はシド・ヴィシャスった。

リアルタイムじゃないけど、写真だけ見ても「どうしてこんなカッコ良いんだろう」、ポスター見ても「何でこんな鼻血出してるんだろう」とか(笑)、

っていうのがまずあって。それで本とか読むと「シドは実はベースが全然弾けなかった」とか書いてあって。

インタビュアー:それでもいいんだ、みたいなところ?

J:そう。で、考えたんですよ。やっぱその頃って、L.A.メタル全盛の頃で、テクニック至上主義。

そこで楽器持って上手くならなきゃプロになれないの?っていうのとは俺とは全然違ってたんですよ。

あの時シド・ヴィシャスを見て凄いパンクロックが凄い好きになって、色々ストリートに根差しているバンドとか見て。

だから、誰にだってチャンスはあるってね。俺にだって。特に俺なんかは勉強も出来なかったし。

インタビュアー:音楽的な理論も・・・

J:もちろん分かんないです。チューニングを知ったのがベース持って半年後ですから(笑)。

インタビュアー:それを自慢してどうする(笑)。君は教則本とか少しは読まなかったのかね。

J:読んだんだけど、だって普通、学校でドレミファソラシドって教えるじゃない?

それでEとかAとか何だろう?って思ってたくらいだから。

でも何か、誰でも出来るんじゃん、っていうのが俺はロックだと思ったんですよ。

インタビュアー:以前のインタビューでも印象に残ってるのが、Jにロックがルールよりも自由をくれたという発言。

そこからJの音楽人生が始まってるとしたら、当然そのスピリットがベーススタイルにも表れるよね。

J:だから、その頃は、世の中に対しても何か凄いつまんない感じがしてたし。

何かみんな普通の音楽やってるし、普通の事を歌ってるし、で、普通の生き方して、所詮なるのは、朝は満員電車に揺られて、帰って来て疲れて、

そういう人生しか俺の前にはレールは敷かれてねぇのかなぁとか思って。

もし、そうならそんなのぶっ壊してぇなぁ、と。

そん時に、ダイレクトにパンクロックが来たんです。その前はちょっと不良っぽかったんですよ。

インタビュアー:それで音楽に目覚めたの?それともいきなりベースに行っちゃったの?

J:いや、その時はロックに目覚めた。「これじゃん!」って。

で、音楽的にはそれがピストルズだったから良かったのかも知れない。あのシンプルなロックンロールで。

で、そっから「バンド始めようぜ」っていう、悪いのが集まって。実は自分もギターやりたかったんですよ。

インタビュアー:あ、そうか。一番攻撃的で目立てるのはギターかヴォーカルって思った?

J:いや、ヴォーカルは、ただ歌えばいいだけだから、その当時の考えから言うと、優越感に浸れないじゃないですか。

インタビュアー:ちょっと誰にでも出来るっぽいし。

J:そう。だから楽器に対しての興味もあったし。ギターやりたいと思って。

じゃあ立候補制にしよう、って言って、「じゃあヴォーカルやりたいヤツ」って言ったら誰も手を挙げなかったんですよ。

で、「ギターやりたいヤツ」って言ったらみんな手を挙げちゃったんですよ

それで、その頃から俺は人と同じ事をするのが好きじゃなかったみたいで(笑)。

「じゃ俺ベースやるよ」って、そこが初めです。

インタビュアー:でも内心ニヤッとしたでしょ?

J:いや、その時は何がギターで何がベースだか分かんなかった(笑)。

インタビュアー:もっと凄いや(笑)。

J:そっからですよ。何だろ、ベースって?って。

インタビュアー:じゃあ、Jのベーシスト人生はマイナスから始まったんだね。

J:マイナスもいいところですよ。地球の裏側いってましたから(笑)。

インタビュアー:そこから、波瀾万丈のベーシスト人生が始まって、その後もずーっとベース?

J:ずーっとベース。純度100%のベーシストです(笑)!

インタビュアー:その頃から、今のJがステージで見せているような攻撃的なベーシストになる事を自分では思い描いていたの?

J:うん。その頃はMTVが一番力を持っていた頃で、色んな洋楽に興味があって、

で、見てると、ギタリストやヴォーカリストがやたらと目立ってるんですよ。で、ドラムも派手なアクションキメてるんですよ。

で、何でベースってこんなに地味なんだ?カッコ悪い、とか思ってて。

インタビュアー:たまにしか映んないし、俺だったらこうしてやるのにな、みたいな?

J:そうそう。やっぱその頃アクティヴだったのはマシュー・ロック、死んじゃったけど。

ンク以外ではニッキー・シックス。あと、俺がカッコいいなと思ったのはハノイ・ロックスのサミーとか、当時タラスにいたビリー・シーン

インタビュアー:それは意外だな、まだMr.BIGはないし。

J:ある時期、ギターのヤツにバカにされた事があったんですよ。

「ベースなんて弦は4本しかなくてボンボンやってるだけで、誰でも弾けるんだよ」って。

その時、絶対ビビらせてやる!と思って、その時にタラスを聴いたんですよ。で、コピーしたんです。

インタビュアー:へぇー、そういう時代も一応あったんだ。でも、そこで見えて来た事もある訳でしょ?

J:ありました。毎晩ガーッてやっててもなかなか弾けなかった。

でも、その時思ってたのが、今思うと凄いよ、俺もすっげぇ勘違い野郎だと思うんだけど、

「こいつも人間で俺も人間で、何で弾けねぇんだ」って(笑)。

で、ずーっと弾いてて、何日目かの夜で弾けるようになったんですよ。

よっしゃあ!って思ったのと同時に「バカみてぇ」と思ったんですよ。

これが何なんだろう、って。指がどれだけ速く動いて、それが何なんだろう?って。そう思ったのは覚えてる。

で、ある程度タラスとか聴感上は耳コピで弾けるようになったら、今度は何だか、それがくだらなく思えちゃったんですよ。

インタビュアー:例えば技術的なコピーは凄く大事だけど、真似をするっていうことはある意味パンクの精神から一番外れた部分でもあるじゃない?

そこからJっていう存在自身が音楽を創り出す事に目覚めたのかな?

J:それもありますよ。だから、プレイだけ上手くてもバカみたい、って思った瞬間に、お前何やりたいの?って自分に言ったんです。

その時自分は、上手くなりたいけど、それ以上にカッコ良くなりたいと思った。

シンプルだけどすごい存在感のある人になりたいし、同じEの音を弾いても全然説得力のある人っていうか。

インタビュアー:ベースってシンプルが故に、存在感や説得力が凄い大きいじゃない?そこが今のベーシスト・Jが形成されてるポイントだね。

でもLUNA SEAの初期って、細かいフレーズや速さで聴かせちゃうみたいな傾向が感じられるよね。その辺は自分のプレイスタイルとして意識してた?

J:うん。その当時は、大きな流れっていうよりフックだったりベースのカウンターメロディとか、メロディのカッコ良さを優先してた。

思ったのは、ギターもヴォーカルも、目立って当たり前なんですよ。

だってギターにはソロがあるし、ヴォーカルには歌メロがあるから。

でも、何でギターとヴォーカルしか目立たないんだろう?って思い込んじゃうのは、逆に言えばおかしい話で。

だったらベースだってガンガンいけるじゃん?ってその頃思ってた。

インタビュアー:でも、そのベーススタイルも徐々に変わっていくよね、特にアルバム「MOTHER」辺りから。

特にベースの音質自体が変わっていったのが凄い興味深かったね。

J:実は、何でベースって目の前でアンプで聴いた音が卓を通すと変わっちゃうんだろう?ってずっと思ってた。

「何だよ、こんなの俺が弾いたベースの音じゃねぇよ」って。

でもレコーディングはこういうもんなんだろうなって、ちょっと諦めてた。

でも、色んな洋楽のCDを聴いたって、ホントに目の前でアンプが鳴ってるような音がするじゃない?ドーンとね。

ラムにしたってそうだし、ギターにしたってそうだし。それで、絶対こんなのおかしいよ、って思って、

その時エンジニアの比留間さんに会って、コンプレッサーの掛け方とか、ダイナミックな感じとかを勉強させてもらったんですよ。

あと、フレーズ作りにしてもそうだし。余計な事はホントに余計なんじゃないかと思って。

だったらもっと、一本背骨が通ってるとか、芯が通ってるっていう感じで、

そこまで不動のものが創れれば、それが歌メロにまさっちゃうんじゃないかなってぐらい。

インタビュアー:だからアルバム「LUNA SEA」「IMAGE」とはベースの存在感が全然違うんだよね。

J:だから、「LUNA SEA」から「EDEN」まで本当にがむしゃらにやって来た結果がそこに出たんだなって思う。

インタビュアー:その頃ライヴの数も増えて、アルバムも売れ始めて、色んなプレッシャーがある中で、ステージに立って一貫して思ってた事って何かある?

J:そうだな、例えば武道館のような大きな会場でライヴをやって、お客さんが来てくれる。

そうすると、何かを起こせるような気がするじゃないですか。

インタビュアー:何かムーヴメントみたいなもの?

J:うん。俺はそういう人たちに憧れてロックに入った訳だし。今だって憧れてるし。

でも俺は正直言って、客席とステージって境界線はないと思うんですよ。

どっちが観るか観られるかじゃない、って俺は思ってる。

自分はアジテーター(扇動者)っていうか。

アジテーションするだけの存在なのかなって今でも思ってる。やっちまえっていうかさ。

何か根本論な話になっちゃうんだけど、ロックは俺に自由を与えてくれたし、いつでも自由でいるべきだと思う。

俺は今でも、ロックがどんな音楽ジャンル、例えばハウスでも、テクノでも、ファンクでもかなわないくらい、

一番エナジーを持ってる音楽だと思ってるから。

俺はそれは今でも信じてるし。

あと、自分は昔から色んなCDを聴くけど、これだけは言える事、ベーシストがカッコいいバンドってのはやっぱりカッコいいですね。

インタビュアー:ベースをやる気にさせるベーシストとして今後ガンガンいってくれるんでしょ?

J:いくいく。もう、いきますよ。今までいなかったベーシストになろうと思ってます。

まだまだやれるもん。カッコ良くてめちゃくちゃで。

何でもあり、ロックには。

ベースはやったもん勝ち。

だから、雑誌の表紙でも、俺がずっと疑問に思ってた事ってあったんです。

それは何でこういうプレイ雑誌、楽器系の雑誌の表紙はちゃんとした楽器でキメなきゃいけないんだろう、って。

俺ね、某ベースマガジンってあるじゃない?俺はあれ嫌いなの。

何かベースの凄い狭い世界のような気がするのね。

どれだけ上手く出来た、どれだけ弾けたとか。それは凄いよ、でもそこから何が生まれるかって言ったら、

一億総スタジオミュージシャン計画なのかな、とか思って。

でまた、上手いんだろうけど、映ってるのがムサいオッサンばっかなんですよ。

れじゃ、誰もベースやろうとか思わないって、あの雑誌。と言いつつ時々読んだりするんだけど(笑)。

でも面白かったのが、ジーン・シモンズとダフ・マッケイガンの記事ですよ。

「俺の事なんか真似したって駄目だよ、俺なんか真似してもロクなもんになんねぇよ」って言い切ってる。でも、それって正論だなって思った。

インタビュアー:それだけ音楽なりベースなりって自由で良いんだし、決まり切ったベース教室みたいな事やったって面白くもないしね。

J:そうだね、もっとめちゃくちゃやって欲しいなぁ。そんだけ気付く事があって、そっちの方が大事だもん。

インタビュアー:それをウジウジやらないままだと、いつまでたっても気付かない事ってたくさんあるぞ、と。

J:あるあるある。

で、初めて、テクニックとかどれだけ弾けるかっていうのは自分の気持ちを代弁する手法の為に必要なんだって気付く。

ビリー・シーンをコピーした時に、「クソじゃん、バカじゃん」って思った事が、今になって解るんですよ。

「あ、自分はこれを言いたいんだけど言葉を知らない」っていうのと一緒なんですよ。

それで初めて、勉強始めようかなって思う。

どれだけ弾けるかなんて、くだらなすぎるし。

だって、凄いって言われるベーシストって、上手いより先にその人の存在が浮かび上がりますよね。

だからと言ってヴィジュアルを鍛えろって言ってるんじゃなくて、その人から出て来るモノがベースに乗り移るんだと思う。

その為には、ベースを自分のモノにする為に、ちゃんと身近に置いて、その為の練習なのかなって思う。

弾けるようになる為の練習じゃなくてね。

 

まずは読破していただいて感謝。

彼がいかにロックに心酔して、そしてミュージシャンとしてのアティテュードをロックに見出しているかというのがご理解いただけるかと思う。

しかし、これは個人的考察だが、Jという男は、実はかなりロックンローラー、パンクロッカーという側面を演じている部分があるんじゃないか、と思っている。

その根拠は、彼が実はとても多くの音楽に精通し、またプレイにも反映させているという点。

特にLUNA SEA時代のプレイなどは彼のプレイにおける変遷がよく出ているが、単なるロックンローラーというカテゴリーではくくれないようなエッセンスを、

数多く散りばめているのだ。

加えて、Jが作曲した曲のメロディラインの秀逸さも、単にロックンローラー、パンクロッカーというカテゴリーではくくれないものである。

それに、本人の発言とは裏腹に、かなりテクニカルなフレーズもよく弾いている。

つまり、表向きにはこのインタビューのようにテクニックや、ロックと相反するようなモノに対するアンチテーゼをむき出しにしてはいるが、

その実かなり研究熱心な一面もあるような気がするのである。

現に、このインタビューの際にJがオススメアルバムをセレクトしている記事もあるのだが、そのジャンルは多岐に渡っており

自身の事をCDジャンキーだとも言っている。

マーク・イーガンの事を「このベーシストなんて名前も知らないよ」など言い切っているが、そんな研究熱心なJが知らないなんて事はないと思う。

でも、あらゆるベーシストを知っているような“博学ぶり”は出さない方が、パンクロッカーとしてのキャラとしてはそれっぽい。

だからあえてそういう風に言ってるんじゃないか、と思うのである。

それはまるで、泉谷しげるというミュージシャンが、悪党ぶった方がフォークミュージシャンぽいという理由で、長年悪っぽいキャラを演じているのと同じように・・・。

まぁそれはともかく、Jというベーシストが、ただ単にパンクで目覚めてパンクに育てられた、パンク一辺倒のベーシストでない事は明らかである。

パンクロッカーとしての殻の中に、実に豊かな音楽性を持ち合わせているというのがこの男の魅力なのだ。

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■ピリオド(ルナシー)

■パイロマニア(J)