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日本国のタイムスケジュール
●惨劇は突然やって来た。
2004年12月26日、東経95度47分、北緯3度18分で発生した巨大地震はたちまち海底に信じがたい規模の衝撃波となって伝わり、やがてインド洋全域へと広がっていった。そして津波など見たことも聞いたこともない人々を一瞬にして巻き込み、のみ込んでいった。平和な南国のビーチが修羅場と化した。
しかし、それは他人事ではない。いまから2年ないし3年後に、この日本にも“巨大津波”が襲ってくることだろう。
そろそろ覚悟を決めよ
●次にくる時代を一言で表現すると、「二極分化の時代」ということになる。つまり、「勝ち組」と「負け組」にますます分かれていく時代なのだ。かつての日本の良き時代において一億総中流と言われたように、日本は先進国でももっとも貧富の差の小さい国だった。ところが、バブルの膨張と崩壊によって、このパラダイムはもろくも崩れ去った。特にバブル崩壊後のこの15年の間に、中産階級から多くの人が脱落していった。
●いま誰が立ち上がっても、国家の破産は不可避である。なぜなら、一般国民に危機意識と世の中を変えようという志がないからだ。だからせめて自分だけでも助かることを考えるべきである。日本人のメンタリティーとして、苦しみもがく同胞を尻目に自分だけ助かるというのは気が引けるかもしれない。しかし、「全員勝ち組」、「全員が平等」というようなことは、事態がここまで来ると、もはやあり得ない。日本人全員が助かる道はもはやないのだ。
「次にくる波」は、そんな生易しいものではない。
平穏な日常の陰で進行する恐ろしい事態
●日本号という名の飛行機は、すでに借金の重みに耐えかねて墜落に向かってまっしぐらに進んでいる。どううまく着陸できるかを考える時期はとうに過ぎ、いま考えるべきは、どううまく不時着するかなのである。なるべく被害を少なくして、どれだけ生存者を残せるかを考える段階だというわけだ。
それにしては、私たちの日常はいたって平穏だ。一時期よりは株価も持ち直し、2004年末現在で、日経平均は1万1000円台まで持ち直している。リストラが一巡した企業は経営状態が改善し、設備投資も徐々に盛り返し、2004年夏はアテネオリンピックでの日本選手の活躍に世間は沸き、デジタル家電が売れに売れた。景況感も持ち直し、市民生活に安堵感が生まれている。これなら危機意識がわかないのも無理はないかもしれない。
しかし、そうした表面上の出来事の裏で、不気味な事態が進行している。
後戻りできないところまで来てしまった
●私は、90年代から日本の財政を徹底的に研究して、著書や講演などで、「このままでは日本国政府は破産する」と言い続けてきた。しかし、残念ながらほとんどの日本人は耳を貸さなかった。
いよいよ財務省の幹部でさえ「破局に向かっているのかもしれない」と告白せざるを得ないところまできてしまった。ついに抜本的な改革が実行されることなく、日本は後戻り不可能な一線を越えてしまったのだ。
2004年秋時点で、国と地方自治体に財投を合わせた公的債務全体で1100兆円を超えてしまっている。税収が多少増えても44兆円しかない国で、これを返済するのはとうてい不可能である。
●すでにいつ国家破産を迎えても不思議ではない状態で、それでもまだ日本が辛くも破産をまぬがれているのは、世界一の規模を誇る膨大な個人金融資産の存在、そしてトヨタグループなどを中心とした一部の企業が、国際的な優良企業として頑張っているため、海外から資金が日本に流入し、なんとかキャッシュフローが回っているからである。
もはや破産は回避できない
●破滅的な財政状態をなんとか綱渡りでもたせているだけであって、そのうち快方に向かうわけではない。政府は問題を先送りして一般国民には見せないようにしているだけなのだ。結論から言うと、日本国の破産はすでに不可避といってよい。ただし、それがいつ目に見える形で私たちの生活に襲いかかってくるのか、その正確な時期はわからない。これからの政策や社会情勢によっていくらかのタイムラグがあったとしても、そう遠くない将来、日本国政府そのものが国家経済に対して壊滅的なダメージを与える時代が来ることは間違いない。
いま現在、そのことを切実に認識している政治家はほとんどいない。薄々はわかっていても、破産後の日本をどうやって導いていくか、その構想を持っていない。現在のような先送りの政策を続ければ続けるほど、地殻に溜まった地震エネルギーのように、はじけたときの揺り戻しは大きくなり、その衝撃は想像を絶する規模に達することになる。
●国家が破産すれば、これまでの歴史を見てもわかるとおり、国内にすさまじいハイパーインフレの嵐が吹き荒れ、大増税や徳政令など、政府は国民の資産を奪い続けるような政策をとらざるを得なくなる。ハイパーインフレになれば、銀行預金はあっという間に目減りし、徳政令が発令されれば国民は全財産を失う。庶民の生活基盤はあっさり崩れ去り、自殺者が多発し、治安も地に堕ちる。実際に、かつてのトルコやアルゼンチン、ロシアではそのようなことが起こった。
同様の災禍が、おそらく数年後からこの日本で始まる。ただし、いまのあなたには事の重大さが想像できないかもれしない。しかし、これは単なる絵空事ではない。それほどの借金をすでにこの国はしてしまったのである。
いまが準備が間に合うギリギリのタイミング
●私はなにも、「日本はつぶれる」と言っていたずらに不安を煽っているわけではない。私が本当に言いたいことは「現実をしっかり見据える勇気を持て!」ということだ。しかし、この1、2年はむしろチャンスの時期かもしれない。なぜなら、いまなら私たちは国家を襲う未曾有の大激震に備えることができるからだ。もし地震を事前に予知することができたなら、その衝撃はまぬがれ得なくても、本当に大切なものだけは失わないですむ。事前の準備ができたなら、被災から立ち上がって復活する道筋を歩むことができるのだ。
日本国政府が本当に破産するまで、あと、1、2年!――その準備が可能なギリギリのタイミングに、いまさしかかっている。
政治家には道理が通じない
●何度も言うが、政治家はあてにならない。日本国政府の借金は、毎年60兆円増え続けている。それなのに政治家は、景気が良くなって税収が増えたと聞けば、早速利権あさりを始めている。国家の収入ともいうべき税収はもともと42兆円しかない。それに対して増加している借金は毎年60兆円である。どう考えたっていま歳出を増やしている場合ではないのに、利権に目がくらむ政治家には通じないのだ。
維持費が国家をつぶす
●いまの国家財政を一般のサラリーマン家庭で言えば、420万円の年収の人が、毎年600万円の借金を増やしている状態だ。借金の返済のために借金を重ねるサラ金地獄そのものである。
本人だけでなく、子どもや孫まで父親の信用を借りて借金をしているのだから、誰も止める者がいない。あげくの果てに、一族で借りまくった借金の残高がついに1億1000万円に達してしまった。収入は420万円なのに、1億円を超える借金を返せるはずがない。
つまり、国家が行なっているいまの財政は、持続可能なシステムではない。そんな危ない船に、私たち国民は乗り込んでいるのである。
これから新しい借金を重ねなかったとしても、いままで作ってきた公共物が負の遺産となっていつまでも残るのだ。
道路や橋は一度作ってしまえばそれで終わりというわけにはいかない。整備新幹線でも高速道路でも、建設費に加えて莫大な維持費が毎年かかる。「維持費が国家をつぶす」というテーマで1冊の本が書けるぐらいだ。
●日本が高度成長期に作りまくった新幹線や道路はそろそろ耐用年数の限界に近づいている。コンクリートの寿命は30年から40年ほどであるから、高度経済成長当時に全国で建設した施設をそろそろリフォームしなくてはならない時期に来ている。それらの費用にいったいいくらかかるのか。
またそれとは別に、毎年の維持費自体も馬鹿にならない。例えばあの巨大な東京都庁舎の維持費は年間60億円である。
作る資金はなんとか捻出できても、政治家は維持費までは考えない。整備新幹線もまだ作るつもりだし、神戸にも静岡にも空港を作る計画である。静岡の空港などは新幹線の駅の真上に滑走路を作るらしいが、そこまでしてなぜ空港が必要なのか。まともなコスト計算をしているとはとても思えない。
税金食いの代名詞である高速道路はというと、いますでに第2東名を作っている。ドイツのアウトバーンを越えるような道路で、速度制限140キロの道路になるそうだ。それらにかかる莫大な維持費が、私たちの子どもや孫世代にのしかかる。財政が破綻している上に、大飯ぐらいの居候が居座ってしまうのだからたまったものではない。どう考えても破綻寸前の国家がやることではない。
Xデイは2007年
●この「大日本借金帝国」もいよいよ破綻の瞬間を迎えようとしている。では、あといったい何年持つのか。その予測は難しいが、ざっと計算してみるとこうなる。公的部門全体の借金は1100兆円だと前述したが、なぜ1100兆円もの借金がありながら破産しないのかというと、最大のポイントは、日本人一人ひとりが持つ世界最大の規模の個人金融資産の存在である。(中略)担保資産のある本当の個人資産は1150兆円ということになる。ここから国の借金総額を引くと、残りは50兆円だ。
ほかに企業や国の持つ資産を合わせて100兆円程度あると見ていい。こうして計算すると、日本国全体が持っている資産の余力は150兆円となる。いま、政府の借金は毎年60兆円規模で増えているわけであるから、150兆円を60兆円で割れば、3年弱で底をつくということになる。
その時期はいまから2年後の2007年だと私は思っている。
まず猛烈なインフレが襲ってくる
●それでは、2007年にいったい何が起きるのか。
まず起こることは、国家信用の喪失を原因とするインフレである。国の借金をチャラにする一番安易な方法はそれである。インフレが起きてお金の価値が下落すれば、借金はチャラになる。当然、借金だけではなく資産も同時に目減りし、国民の虎の子も同時にチャラになってしまう。
それと同時に国債も暴落する。いったん崩れ始めた金融市場の暴落は、もう誰にも止められない。
●実際にそうなれば、国民の資産は紙くずになり、生活設計は一瞬にして破壊される。お年寄りは生活の糧を失い、企業経営が悪化し勤労世帯においても失職する人が続出する。生きるために必死にならざるを得ない人々は、他人のことにかまっていられなくなり、殺伐とした世相が日本を覆う。生きる糧を求めて裏社会に身をやつす人も増えるだろうし、ちょっとした諍いが暴動にまで発展する可能性もあり、治安の悪化もまぬがれない。阿鼻叫喚の地獄絵図という表現が大げさではなくなる。その中でどうやって家族を守っていくのか。そのすべをあなたはしっかり用意しているだろうか。
●いま何も備えていない人にとっては、「日本にいなかったほうがよかった。どこか海外に移住してしまえばよかった。なんであのとき財産を保全しておかなかったのだろう」と悔やむ時代が必ずやってくる。
国家破産でもっとも影響を受けるのは、いつの時代も決まって中産階級である。富裕層は資産を海外に移すなどの処置をとることができるし、一般的に人脈があって情報も入りやすいから、いざというときにはいち早く手を打つことができる。しかし、富裕層でもなく、何の備えもしていない多くの人々は、国と一緒に沈んでしまうことになる。
●本当に不思議なもので、人間は自分の身に実際に降りかかるまでは、「まさか自分には」と思うものらしい。まして、国家破産などという異常な事態はなかなか信じられることではない。
太平の世を謳歌していた江戸時代の人々が、まさか幕府がひっくり返るなどとは想像しなかったように、私たちが国家破産の危機を実感できないのは無理のないことかもしれない。しかし、これは決して絵空事の憶測ではない。きちんとデータを分析し、理論的に結論を導き出せば、いやでも答えはそうなる。
私は90年当時、まだ新聞社に勤めていた頃、「日本にデフレが来る。銀行もつぶれる」と予測した。それは新聞や雑誌、テレビから得られる最新のナマの情報に注目し、それに歴史のパターン性を加味して導き出した予測であった。その当時、同僚の経済部の記者でさえ私の説を「そんなことあるもんか」と鼻で笑ったものだ。しかし、デフレはやはりやって来た。銀行もつぶれた。
固定観念を捨て、データをそろえて検証すると、未来に起こることはちゃんと予測できるのである。
●国家破産を迎えたとき、歴史上、3つの大きなことが起こっている。
まず1つ目はハイパーインフレである。
ハイパーインフレとは文字どおり極度のインフレである。私たちが誰も体験したことのないようなインフレが起こり、物の値段はたちまち急騰する。
いったい何パーセントぐらいのインフレがくるのかは、私にもわからない。1つ例で言うと、かつてのドイツでは1年半で1兆パーセントという途方もないレベルのハイパーインフレが襲っている。倍率で言うと1年半で100億倍になったということだ。ここまで極端なインフレになることは想像しがたいにしても、年率100%程度のインフレは考えられる。1年で物の値段が2倍になるということだ。
1年だけならなんとか耐えられるかもしれないが、それが毎年積み重なっていくと大変なことになる。年率100%のインフレが5年続けば、物の値段は5年後には32倍に上がっているのである。それぐらいのインフレは十分ありえる。
●国家破産で起こることの2つ目は大増税である。
増税は国民の反発が強いので、よほど状況が悪化しないかぎり断行できないが、国家破産が本格化すればそんなことも言ってはいられない。なりふりかまわぬ大増税が始まることになる。この場合、所得税よりも消費税が上がる確率が高い。比較的税の負担感を感じにくい消費税などの間接税を大幅に上げるしかないのだ。
直接的な税金だけでなく、例えば年金の支給額を減らすというのも、一種の増税である。年金の支給開始時期を現行より遅らせ、受給額を減らし、加入者への徴収額を増額せざるを得なくなるだろう。
●破産後にくる波の3つ目は、一番怖いと言われる徳政令である。
徳政令の中身は2つあり、デノミと預金封鎖に分かれる。デノミとは、インフレで物の値段がどんどん上がり、ゼロが増えすぎて計算が面倒になるので、通貨単位を切り落とすことだ。(中略)
最近のデノミの例としては、1989年のブラジル、1993年のメキシコのケースがある。インフレを抑えるためにデノミを実施し、両国とも新旧通貨の交換比率は1対1000であった。実際に実施されるとこの水準の交換率になることが多いようだ。
そして最後の局面になると預金封鎖という事態が待ち受ける。金融機関に預けている国民のお金を政府が取り上げてしまうということだ。ここまできたらもう何が起こってもおかしくない。
●国家破産を政府レベルで言えば徳政令がトドメというわけだが、その実像はもう少し複雑で、社会的な側面が別にある。
1つ目は金融不安である。
国の借金のメインは国債であり、一種の約束手形を発行して借金している。国が破産すると、国債を返済できなくなる。あるいは国債の価値が暴落してしまう。当然ながら国債を持っている人は大損をこうむる。
では、国債をたくさん持っているのは誰だろう。最大の保有機関は日銀である。そして民間銀行、生保その他金融機関、郵貯と続く。これら金融機関がおかしくなると、その次には金融不安が巻き起こる。
●社会的な側面の最後が社会不安である。これが一番恐ろしいことかもしれない。
経済が破綻しても、人間生きていればなんとかなるが、その命さえ危うい事態が起こりうる。日々食うこともままならない人が増えて人心が荒廃し、治安が悪化する。苛烈なリストラなどで企業と労働者の関係が険悪になり、お金の貸し借りのトラブルも頻発する。預金封鎖などが発動されれば動乱が起きる可能性もあり、こんなひどい時代を招いた政治を憎むようになる。革命が起きるかもしれない。
将来の日本はIMFの管理下に
●もしハイパーインフレになって経済が混乱すれば、IMFが日本に介入し、日本はその管理下に置かれるという事態も考えられる。
IMFが世界の金融の番人とは名ばかりで、その実態はアメリカ政府の代理人と考えた方がいい。つまり、IMFが日本に介入するということは、戦後にGHQやマッカーサーが日本に敷いた政策と同じようなことを今度は経済的に行なうということだ。アメリカにすれば、追いつめられた日本が米国債を売るのを阻止するため、IMFを通じて「そうはさせじ」と動くだろう。こうして日本の中枢はIMFやアメリカのコントロール下に置かれることになる。これはもう敗戦と同じことだと言ってよい。
破産の兆候は随所に現れている
●国家破産というと暗い大変動の時代というイメージを抱く方が多いだろう。しかし、こうした激動の時代というのは大きなチャンスの時代でもある。暗いことばかりではなく、ほんの一部の目端が利く人、新しい時代のトレンドを捉えた人にとっては、最大のチャンスとなる。
●みなさんは映画『タイタニック』を見たことがあるだろうか。映画に描かれていたように、船は沈んでしまっても、ボートで逃れて助かる人はたくさんいるのだ。しかし、この事故で象徴的なのは、「タイタニックは沈まない」と過信した船会社が救命ボートを乗客全員分用意していなかったということだ。
日本国も同様で、政府は「日本がつぶれるはずがない」と過信しているから、国民全員を救う手だては用意していない。ところが私たちは、日本国が沈没してしまうことを知ってしまった。そこで、乗客である私たち自身が事前の備えを怠らず、おのおのが自分専用のボートを用意する。余裕のある人はクルーザーでも用意しておけば、船が沈没しても何も慌てることはない。つまり、企業単位や仲間内で協力して自分たちの財産を守る術を用意できれば、国家が破産してしまっても何の心配もいらないということなのだ。
●タイタニックの逸話は、私には国家破産と二重写しになって見える。映画の中で面白かったのは、氷山には正面衝突したのではなく、かすったということだ。衝突の瞬間、乗客は「ちょっと揺れたな」と感じた程度で、事態の深刻さにはほとんどの人が気づいていない。グラスからシャンパンが少しこぼれるぐらいの振動しかなかったのだ。船が浸水をはじめても、多くの人にとっては何が起こったのかさえわからないままだった。
それと同じで、日本の国家破産もその兆候はもう随所に現れている。タイタニックならさしずめ、氷山に向かって一直線に突き進み、いままさに横腹をえぐられている段階だ。わずかな人だけがいち早く危機を察知している状況で、緊急回避をしようとして船は揺れ、甲板に出ていた人は目の前に迫る氷山を目撃して悲鳴を上げる。そうした兆候が出ているが、多くの人々はまだ気づいていない。
●衝突から間もなく、徐々に浸水が始まる。タイタニックには船を設計した責任者が乗っていたが、さすがに彼は「これだけ浸水したら、もうあとは沈むしかない」といち早く気づいた。急いで船長のもとに駆けつけ、「数時間しかもたない」と報告する。船長は真っ青になって天を仰ぐ。
最初は徐々に沈み始めていた船が急に傾き始め、誰の目にも事の深刻さがわかってくる。慌てて救命ボートに殺到する人々で船内はパニック。そして、最後はどうなっただろう。真っ二つに折れた船体の一方が垂直になり、次の瞬間にあっという間に沈んでいったのだ。まさに轟沈である。
国家破産においてもそれとまったく同じことが起きる。最初はゆっくり、ある時点から急速に瓦解し始め、最後は一瞬で沈んでいく。でも、そのときに自分専用の救命ボート、できたら潜水艦かジェット推進のクルーザーでも持っていれば、悠々と回避できるし、加えて逃げ損なった人を助けることもできる。そして、人々を率いて新しい地平を目指し、新しいパラダイムを創造できるのである。
考えようによっては新しい日本を築く好機かもしれない。
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