CASSETTE TAPE DECK

NAKAMICHI BX−150



わたしが最初に手に入れたナカミチ製品、それがこのBX−150です。
中古品で、しかも傷モノであったにも関わらず、3万円で入手でした。
もうちょっと値切るべきだったかな?一応3ヶ月保証は付いていました。
しかしヘッド磨耗がそれなりに進行していましたし、半年も使うと
左右のレベル差も気になりだしましたので、一度ヘッド交換を
依頼しています。そのほかカセットホルダーのブレーキシリンダーも
交換、発売から年月がかなり経過していますのであちこち
直しながら使っている状態です。
なにもオーディオ機器に限りませんが、「飽き」がこない物というのは,
万が一の故障時に、「買い替えたい」と思わせない魅力があるかどうか
ではないか?と思います。販売店のセールストークは「またすぐ壊れるから
買い替えた方がいいよ!」ですが、その言葉に負けない魅力、
こんなシンプルな2ヘッド・カセットデッキにもそれがあります。

元々がカセットの3ヘッド、クローズド・ループ走行系を
信用していない人間なんです、私。あの薄〜いテープに、
そんな強いテンション掛けて大丈夫かいな?といつも思います。
私の友人の皆さんは、シングルキャプスタン2ヘッドのデッキから
グレードUPとして3ヘッド、クローズド・ループのデッキに
買い替えたりしてましたが、その後、後悔している人が多いんです。
テープ傷みの早い事、貴重なテープがダメになったという苦情。
メーカーに調整出しても「問題なし」、なんて返却されたりして、
もうカセットなんか買うもんか!といった具合です。
特に1992年頃から、各社テープのベース材が弱くなってきたのか、
テープに縦筋が入ってどうしようもない状態になったようです。
一回でもテ−プをパスさせると傷んでしまう・・・
ダメだコリャ!

シンプルなかつ安定した走行系を持つ2ヘッドデッキとなると
市場には意外とそのような製品が少ない事がわかります。
1990年代に入ると、¥49,800のデッキでさえも
3ヘッド機ばかりになり、2ヘッド党(いたのか?)には
寂しい時代となりました。良質な2ヘッドデッキは
1980年代前半にはかなりの数が出ていたのですが、
それらはすべてカタログ落ちしていましたから、頼りの
綱はもうナカミチしかない!、という感じでした。
当時はCR−20という機種があり、購入を検討していた所に、
この中古BX−150が目に止まったばかりに計画変更、
そして、もう10年近い付き合いとなっています。
ナカミチの2ヘッド機のポリシーは、「安易な3ヘッドよりも、
コストを掛けた2ヘッドを」ということです。
心臓部のヘッドの製法をはじめとして、録再アンプ自体の質、
掛けるべきコストを音のために存分に注ぎ込む造りでした。
バイアス調整の半固定抵抗などはポジション別、チャンネル別に
計6ヶ所もあります。他社製ならチャンネル別に2ヶ所でしょう。
これらの検討され尽くした回路設計、吟味され改良を続けてきた
センダスト録再ヘッドRP−2Gの高性能とが相俟って、
ノーマルテープでも20Hz〜20kHz録再をギャランティ、
というのは本当でした。シングルキャプスタン、2ヘッドで
これ以上の音を聴かせる機器はおそらくありますまい。
但し、あまり売れなかったようです・・・
2ヘッド構成で¥89,800ですから、多くの人が
二の足を踏んだ事でしょう・・・



 

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