■●社会保険
加入義務の範囲
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●社会保険
加入義務の範囲

 健康保険と厚生年金は、国が運営していて、社会保険事務所が窓口になりますが、業界の組合などには健康保険組合や厚生年金基金などがあったりします(巨大な会社になると、その会社が単独で健保組合や厚生年金基金を持っていたりします)。健康保険組合や厚生年金基金に入れてもらえるのであれば、そちらに入った方がいいでしょう。
 そう言うアテがないと言う会社を受け入れるために、社会保険事務所が健保や年金をやっている、と考えても構わないと思います。

事業所

 条件に当てはまるなら、健康保険と厚生年金に入らなければならないとされています。一応、入る入らないの自由はない、と言う事になっていますので、「何で入っていないんだ!」とお上に文句を言われたら、言い返す事ができません。

常時5人以上の人を使っている個人の事業
健保・年金に当てはまる人が5人になるかどうか、ではなくて、そこに5人いるかどうか、です。
農林水産業・サービス業・自由業などは、5人以上でも例外として「入るか入らないかは自由」になります。
法人の会社
一人でも働いていれば、入らなければなりません。

 従業員が5人いない個人事業は、入るか入らないかは自由です。

 入るのは、会社ごとではなくて、事業所ごとになります。つまり場所ごと(支店ごと、お店ごと)に入る事になります。そんな事していたら手続がめんどくさいと言う場合は、厚生年金の方では「本社でまとめて手続していいですか?」と許可をもらう事もできるのですが、健康保険の方ではそれができません。
 片方がOKで片方がダメと言うのも、かえって不便です。
 労働保険の方では本社一括にするのに届を出しておかないと労働基準監督署が各支店の安全衛生や労働条件を監督するのに困るケースがあるのと比べ、社会保険の方では社会保険事務所が会社の仕事ぶりを監督すると言う事はないので、大きな会社でなければ、ナイショで本社でまとめて手続きしてしまっても、大目玉を食らうと言う事はないと思います。

 船の場合は、船員保険が健康保険の代わりをしますから、船員保険に入っているのであれば、健康保険には入る必要はありません。
 船員保険は、労災保険・健康保険・雇用保険の代わりとなる保険ですが、船員保険の中には年金が含まれていません。ですから、厚生年金には入らなければなりません。

労働者

年齢の上限は?
60歳になれば厚生年金がもらえる様になりますが、厚生年金に入って保険料を払うのは70歳までになります。
70歳からは老人保健に入る事になって、医者代が安くなりますが、老人保健と言うのは健康保険の代わりをするものではなく、健康保険に上乗せする仕組みのものなので、70歳以上であったとしても健康保険には入り続けなければなりません。
パートの条件は?
週の所定労働時間(か、勤務日数か)が、フルタイムの人の4分の3以上であれば、ほとんどフルタイムと変わらないだろうと言う事から、健康保険も厚生年金も入れてあげなければならなりません。
パートの地位はもっと高めた方がよいと言う議論があって、数年のうちにこの条件が「フルタイムの人の2分の1以上」になるのではないかとウワサされています。

ずっと働いている人

 常用の人であれば、もちろん入れてあげなければなりません。

臨時雇いの人

 2ヶ月を超えて勤めるなら、入れてあげなければなりません。2ヶ月以内の契約だったのに契約を延長した時は、延長した時から入れる事になります。

出稼ぎの人(季節的業務)

 4ヶ月を超えて雇うつもりなら、最初から入れてあげなければなりません。完工の予定が4ヶ月以内だったのに、たまたま4ヶ月を超えてしまったのなら、入れる必要はありません。

日雇の人

 日雇=毎日勤め先が変わる可能性があると言う事で、雇用保険と同様に、日雇の人は手帳を持っています。日雇の人にはその手帳に印紙を貼る事によって、毎日そのつど健康保険に入れてあげる形になります。(印紙代=給料の1割強で140円〜2,940円。6割強が会社負担で、4割弱が本人負担)
 雇用保険と違って、寄せ場の近くだけで取り扱いがあると言うものではなく、全国どこでも手帳を持ち歩け、全国どこでも健康保険を使って病院に行けます。ですから、寄せ場以外の場所でも日雇の人を募集して雇えば、手帳に印紙を貼ってあげなければなりません。
 一方、雇用保険と違って、会社そのものが健康保険に入っていないのであれば、日雇の人を使う様になったからと言ってわざわざ健康保険に入る必要がなく、印紙を貼る必要もありません。

 厚生年金の方は、日雇の人を入れてあげる仕組みがないので、何もする必要がありません。



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