コプト語のアルファベットと発音


アルファベット:コプト語のアルファベットは24のギリシャ文字と、6の民衆文字(Demotic)から成ります。

koptosフォントでご覧ください。

文字 名称 音価 文字 名称 音価
ギリシャ文字 a alpha  a 民衆文字 S sei sh
b bida b, v F fei f
 g  gamma g H hori h
d dalda d J dzandzia dz
e ei e G tsima ts
z zita z T ti ti
h ita e(長音)
q thita th
i jauta i
k kapa k
l laula l
m mi m
n ni n
c ksi ks
o o o
p pi p
r ro r
s sima s
t tau t
u he u
f phi ph
x khi kh
y psi ps
w au o(長音)
注意) フォントの都合で、正確な音声記号を入力できません。ご容赦ください。
 数価: ほとんどの文字が数価を持ちます。

a=1、b=2、g=3、d=4、e=5、j=6、z=7、h=8、q=9、i=10、
k=20、l=30、m=40、n=50、c=60、o=70、p=80、F=90、r=100、s=200、t=300、u=400、f=500、x=600、y=700、w=800、X=900、a,2
=1000 等

(以下はkoptosフォントとCOPTIC2フォントでご覧ください。)

 ストローク(子音の上の横棒)について:
 コプト語のテキストでは、子音の上に短い横棒( Supralinear Stroke)が引かれているのを見かけます。例: tBt(魚) xLlo(修道士)
 これらは1つの音節を示すものですが、実際の会話でどのように発音されていたのかは、いまだに学者たちの間で議論の分かれるところなんです。
 ただ、この横棒がnのような有声音の上に置かれている場合、それは英語のbuttonやsuddenにおけるnのように、母音としての機能を果たしていたようです。このような有声音の子音は、コプト語ではb, l, m, n, rです。これらをまとめて「ブレムナー(blemner)」と呼ぶ、便利な記憶法があります。
 その他の横棒のついた子音は、ごく短くe、あるいは英語のaboveにおけるaと同じような母音を沿えて、発音すればよいでしょう。
 同化:
 語の末尾にあるN は、rmの前ではMに同化します。
 子音-nにも同様の現象が起こりますが、例外もあります。
 
 複数の定冠詞Nは、ときにb ,l ,r と同化します。(例 NromeRrome

 
 

 発音練習

 ちょっとためしに『トマスによる福音書』の一説を音読してみませんか。
 (カタカナ表記を添えておきますね!)

    auw pejaf je pe taxe ecermhneia NneeiSaje fna ji +pe an Mpmou.

トマスによる福音書(U、32.13−14)

(カタカナ表記)   アウオ− ペジャフ ジェ ペ タヘ エセルメーネイア インネエイシャジェ フナ
 ジ ティペ アン イムプムウ。
(日本語訳):そして彼(イエス)は言った、「この言葉の解釈を見出すものは、死を味わわないであろう」

トマスの福音書はナグ・ハマディ文書の第二写本に収められている、イエスの語録集です。その文書における、一番最初ののイエスの言葉です。いかかでしたか?