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トンデモ科学の見破りかた―もしかしたら本当かもしれない9つの奇説

[2005/05/01 Up]

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 題名から分るよう、「トンデモ科学」「間違った科学」をどの様に見分けるか、嗅ぎ分けるかを記した非常に興味をそそる良い本です。特に第1章にある<トンデモない考えが本当の可能性があるかどうかの判定法>と言うものがありますが、これがまさに簡潔にして明快です。その10ヵ条を紹介しますと…

・その考えはデタラメか?
・その考えを誰が提案しているか?
・提案者はその考えにどれほど愛着をもっているか?
・提案者は統計を正直なやり方で使っているか?
・提案者は政治的課題をもっているか?
・その理論の自由パラメーターは多すぎないか?
・その考えは、他人の研究によってどこまで裏づけられているか?
・その新しい理論は、あまりにも多く、あるいはあまりにもわずかなことを説明しようとしてはいないか?
・提案者はデータや方法をどこまで公開しているか?
・その考えはどこまでよく常識と一致するか?

 各項目の説明をそのまま転記したいほど良い文章が並びます。そしてこの10カ条は今までに出会ったトンデモ理論を改めて検証するのに参考になります。

 しかし!この本は最大の問題があります。それは(私にとっては)「英訳が難解」と言う事。そのために文章がスラスラ読めるというわけではありません。例えば次の文章を見てください。

大衆が抱く高い関心を考えると、ロットが主張するように、銃により簡単に近づけるようにすること
がそのような極悪非道な事件を減少させる効果を実際に持っているとするならば、まったく皮肉なこ
とにんるだろう(おそらくロットでさえ、私の同僚がおふざけでほのめかしたように、児童が学校へ
銃を持っていくのを許せば事態が良くなると想像することはできないだろう。しかし、教師に武装を
許すことが有効である可能性を、よく考えもせずに退けることはできない)。

   ― 【第2章 銃を普及させれば犯罪率は低下する】より

『真実かもしれない科学におけるもっと多くのトンデモ理論』という続編を私が書く可能性も十分に
ある。したがって、もしなんらかの話題に関して情報があれば、ぜひ教えていただきたいと思う。私
は読者それぞれお気に入りの理論や「デタラメな」考え(トンデモない考えと違った)を私のとこ
ろに送ってくるのは控えてほしいとお願いしようと考えてきたが、もし、本書でその事を十分に理
解できたのなら、あなたはたぶんほとんど正気を保っているということだろう。そしてもし、その点
に関して私が間違っていれば、デタラメな考えを送りつけるのは避けてほしいという私の側からのい
かなる要請もたぶん無視されるだろう。

   ― 【第11章 まとめ】より

 特に気になった部分をピックアップしましたが、全体を通して「平素」とはいえない文章が並びます。多分、原文自体も難しい本でしょう、それに対して「このような私を混乱させるに十分な文章の連続により、この本を最後まで読ませる私の意欲を失わせ、断念させた事を皆さんは容易に理解できた」と思います。

 個人的に残念な気がします。

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