詐欺・ペテン・確率…そしてギャンブル



 

 

Elwood作「合格したければ勉強するな」

Elwood作あみだくじ詐欺

詐欺とのファーストコンタクト
チャカラック


 

 

Elwood作「合格したければ勉強するな」

[2001/07/27 Up]

 

 例えば大学入試。受験生は現役、浪人問わず模擬試験などで志望校の合格確率を自ら把握しているはずです。そこで、100人の受験生を想定したシミュレーションを行ってみましょう。

 

 まず、合格確率が正規分布に従わず、満遍なく分布しているものとし、次いで100人を90%代、80%代、…、10%代、10%未満の10のグループにわけます。すると、合格確率90%代のグループは10人中、9人の合格が望めます。逆に10%代のグループは10人中、1人しか合格しません。(10%未満は便宜上、全滅とします)

 ここで、合格率89%の人が勉強することにより合格率90%にランクアップしたとしましょう。すると、80%代のグループではトップの成績だったのに90%のグループでは最下位です。つまり、80%のグループに留まっていれば「合格する8人」の内の1人になれたのに、勉強して90%代の仲間入りしてしまったために「不合格の1人」になってしまいます。つまり、各グループのトップにいる場合、勉強しすぎてワンランクアップしてしまうと、次のグループの最下位になり不合格組に回ってしまうので注意しましょう!

 

 

 もちろん嘘です。「正規分布に従わず」や「満遍なく分布」は論理の本質とは関係ないので良しとしますが、前半は「実力を伴わない確率の問題」を前提に話を進め、途中から一転「実力勝負」の話になってしまっています。ここに論理の破綻があります。

 確率の話で押し通すなら、「各グループとも、(そのグループ内の実力差に関わらず)合否はグループの持つ合格率に従う」と考えるべきで、そうであれば前述のランクアップした受験生も、合格率が10%アップと努力が報われるわけです。それに第一、ランク分けという発想自体ナンセンスですし。

 

 


     Elwood作あみだくじ詐欺

[2001/07/27 Up]

 

 高校時代に実際にやって成功した詐欺(?)です。下の図をご覧下さい。

 

1 イカサマあみだくじ

 

 水色のマスクのかかった部分を紙で隠し、一回50円で一箇所に賭けさせます。下の出口には0円〜100円を設定し、その金額を獲得するギャンブルです。しかし、*印の所にはなんと1000円を設定。そして枝分かれした「チャンス」に行くと、2ヶ所を選んで再挑戦可能というルールです。何回かに一回、横棒を組換え、あたりの箇所も入れ替えます。

 

 もう皆さんお気づきですね。そう、「チャンス」とある箇所のおかげで1000円が当たることは絶対にありません。実際にはもっと選択肢を増やしていましたし、紙を除けた状態は少ししか見せていませんので、これに気付いた人はいませんでした。 もちろん、0〜100円の設定も損しないようにしていましたし、1000円に目がくらんでいる彼らには100円の箇所など気に ならなかったのでしょう。 高校時代の友人の方々、ゴメンナサイ。




・ 詐欺とのファーストコンタクト

[2001/08/05 Up]

 私がまだ小学生の頃、あるダイレクトメールが届きました。内容は「世界動物百科事典」だったかのセールスでしたが、同封されていた抽選券に目を奪われました。そこには私のほしかったラジコンカーが載っており、私の抽選番号はまさにそのラジコンカーの当選番号だったのです。

 早速母に頼み、同封された当選申請用の封筒を返送してもらおうかと思いましたが、両親に反対されました。絶対に騙されるからと。納得のいかない私は何度も封筒を読みましたが、その百科事典を購入しなくても景品はもらえると書いてあるとの記述を見つけ再度お願いしましたがダメでした。

 申請書は概ね下記のようなものでした。そこには“印紙”に似たシールを貼ることにより、百科事典を購入するか否かを表し、希望する景品番号を記入すると言う形です。

 数日後、同じダイレクトメールが従弟の家に届き、彼はその申請書を送りました。もちろん百科事典の購入はせずに。しかし、届いたのは写真に比べてかなりチャチな景品と百科事典。そしてその請求書でした。(当時はクーリングオフなどの制度が不十分で、解約は不可だったようです)

 では、なぜ購入の意思の無い百科事典が送られてきたのでしょうか?答えは印紙に似たシールにありました。つまり、購入の意思が無いので「注文しません」にシールを貼った場合、表面上は『世界動物百貨を』『注文します』という言葉がその文面には読めて取れます。もちろん、「注文します」にシールを貼った人にも購入の意思ありと判断されていたでしょう。

 私はこの話を知り、「ひどい!」と思うより「すごい!」と感心してしまいました。そのおかげで子供の頃なりたかった職業に「野球選手」「漫画家」「料理人」に続いて「詐欺師」をあげていました。




・ チャカラック

[2001/08/05 Up]

 この話はぜひしておきたい面白い話です。これは私が中学生の頃に知り、魅了されたギャンブルで、「書庫」には挙げていませんがおすすめの本「別冊サイエンス:THE PARADOX BOX 逆転の思考」で紹介されています。

 「チャカラック」というのはサイコロを使った賭博で、1〜6にお金を賭け、目が出れば掛け金が倍になって返って来るというゲームです。つまり、勝つ可能性は50%という謳い文句です。更に、二つサイコロの目が出れば3倍、三つとも同じ目でそれに賭けていた場合、4倍の掛け金が返って来ます。

 「勝ちは3人、負けは3人。楽しんだ分だけ得だよ!」という具合に人を煽りますが、実はとんでもない仕掛けがあります。3個のサイコロを振るので計216通りの目の組み合わせがありますが、一組でもゾロ目が出た(つまり、サイコロの目が1,1,2など)場合、胴元が勝つのです。

 例えば、1ゲーム100円として、1〜6まで一人ずつかけていた場合

・全てバラバラの目が出た場合(120通り)
掛け金総額:600円
払い戻し額:勝者3人に200円ずつ、600円
収支:0円

・一組だけゾロ目が出た場合(90通り)
掛け金総額:600円
払い戻し額:勝者1人に200円、ゾロ目を当てた人に300円
収支:+100円

・3個のサイコロがそろった場合(6通り)
掛け金総額:600円
払い戻し額:勝者1人に400円
収支:+200円

 と、言うわけで「全てバラバラの目」が出ても親の損はなし。1つでも目がかぶれば親にお金が入ります。確率で計算すると、親にとって7.8%強の利益率がはじき出されます。

結論:ギャンブルの必勝法は、上手いギャンブルを考え出し胴元となること!




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