超常現象のシステムの謎  -真実は何処?誰?何?-

[2001/08/23 Up]


 非常にわかりやすい例です。基礎物理学を高校で学ぶとき、もちろん先生や生徒のレベルで教え方や進み具合は違ってきますが、公立高校も私立高校も同じ内容を教わるはずです。更には代々木ゼミナールであろうと駿台予備校であろうと「F=ma」などの公式が変わるわけではありません。そして、大学受験では日本中の大学で(これまた問題の難度は違っても)1つの系統だった物理の世界に基いた出題がされ、合否が判定されます。そこに 「東大流物理公式」「京大流物理公式」 などは無く、もっと大きく言えば世界はおろか、火星などの 別の天体でも変わることの無い法則 がもととなって1つの学問を構成しています。

 然るに「死後の世界観」「超能力のメカニズム」「宇宙人の社会」「気の理論」などは統一見解どころか、 それを主張する人それぞれで違っています。 まともに取り合って、系統立てて勉強してみようかといくつか本を読んでみても、それぞれに書いてあることがバラバラです。

 「まだ解明されていない世界なのでから、しょうがない」と言う人もいるでしょう。しかし、そんなことはありません。彼らの主張はとてもしっかりしていて、彼らの頭の中では確立された理論なのです。


 まず、霊能者を例にとってみましょう。私が知る限り霊界に関する質問に「わかりません」と答えた人はほんの数人しかいません。しかし、「何でそんな事までわかるの?」と突っ込みを入れたくなるような明快な回答をした実績に比べれば、回答できなかった事は「無い」に等しい状態です。そこまでわかっていながら、なぜ言っている人同士で意見が食い違うのか疑問です。

 かなり以前、あるTV番組で心霊写真を募集していたところ、司会していたお笑いタレントと一緒に霊が写っているという写真が送られてきました。写真はその番組に写真が送られる2〜3年前に撮られたもので、鑑定をした生臭タレント坊主が言うにはかなりの悪霊だとの事。収録会場はパニックになり、(演技が80%以上だとは思いますが)半泣きのそのタレント。生臭タレント坊主が除霊をしその場は収まりました。
 しかし、その視聴者が写真を送ってくるまで、 悪霊がついていたことに気が付かない というのも変な話で、その司会者と生臭タレント坊主はそのずっと前から一緒に仕事をしています。それに、本当の悪霊なら、「写真にはこのように写っていますが、番組に写真が送られた直後に危険と判断、既に除霊は行っています」とでも言った方が100倍信憑性があるのに。
 最近ではジャニーズ事務所のアイドルが司会をする番組での心霊写真コーナー。その鑑定は噴飯物です。海岸で取られた心霊写真の鑑定を漫画家兼某新興宗教の大教主様が行った結果 「遠く地球の裏側のゴリラの霊」 との事。皆さん、気をつけてください。いつコアラやパンダ、アナコンダの心霊写真が写るかわかりません。お楽しみに!

 ちなみに、最近の心霊写真の鑑定にはある大きな特徴があります。それは、 「今後、不幸をもたらす悪霊」の数が極端に少なくなっている という点です。勘のいい人はお気づきだと思いますが、霊感商法ので相手の不安を煽ると言う手口が槍玉に挙げられてからで、どうも霊たちも控え目になったようです。写真に写ったとたん無害になったり。(笑)

 気功の「気」の力に関しても、あるTV番組に出た気功師が外気功の実験で、被験者の名前と生年月日の情報があれば気で操れると豪語し、名前と生年月日の書かれたカードに気を送り、別室にいる被験者を操る事に成功しています。しかし、全ての気功師がその様なテクニックを持っているわけではないようですし、だいいち、気のメカニズムを紹介するとき、「相手の気を感じて…」「こちらの気を相手にぶつけて…」とか言っていますが、それだと つじつまが合わなく なってしまいます。

 TV番組での実験は、皆神龍太郎氏の指摘にもありますが、「experiment」ではなく「demonstration」だと言うことをしっかり認識する必要があります。もし、その気功師が本当に生年月日と名前だけの情報から対象者を操れるとしたなら、被験者10名のうち5名分のカードを用意し、架空の人物のカード5枚と混ぜ合わせた上で、任意の枚数を抜き取り気で操ると言うのが最低限の実験方法でしょう。選ばれたカードに名前の書かれているのに操られなかったり、最初からカードの選ばれていない人が操られれば「気のせい」(あっ、漢字だとどっちも一緒だ。プラシーボ効果のほうを言ってます)と言うことがいえるでしょう。

 まぁ、本当にそんな能力があるならアイドル雑誌のプロフィールをもとにそのアイドルに気を送ることにより、操れるかどうかでサバを読んでるかどうかが判断できるかも?

 もちろん、順番から言えば「宇宙人」でしょう。こちらも「何でもかんでも宇宙人の仕業」とするにはかなり無理のあることまで抱え込んでいるので、むちゃくちゃ矛盾だらけです。そのあたり、UFO肯定派の人たちの間できちんと整理してもらったうえで話をしたいくらいです。(少なくとも、政府と密約を結んでいると考えている人たちは、ミステリーサークルやキャトルミューティレーションが宇宙人の手によるものと言う説を捨てて欲しいのですが…。政府ときちんとした 密約が交わせるほど意思の疎通ができるのに メッセージを麦畑に残す必要はない し、牛だって政府から提供してもらえれば騒がれずに済む)

 毎度おなじみ、アメリカ映画でエイリアンを扱ったものは、全て来るべきエイリアンとの接触に備え、一般人へ心の準備を促すために政府の依頼により作られたものと考える発想力豊かな人がいます。「未知との遭遇」「E.T.」「V(ビジター)」などがそれであると言われているが、 映画の内容はバラバラ じゃん。エイリアンってどんな奴?どんな心構えが必要なの?(それに「未知との遭遇」以来、何年経ってるでしょう?)

 上にあげているような「超常現象」をきちんと系統立てて紹介している本の著者同士で、お互いの主張の食い違いを正してもらえればと思いますが、そうなるとある種の「宗教戦争」になりそうですね。


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