トンデモ本大賞2004レポート


 この文章は「トンデモ本大賞2004」の内容を忠実に報告することを目的としていません。
「ネタバレ」を防ぐ、もしくは「その場の雰囲気と笑い」を大切にしたいと考えていますので
そのへんの所はご了承ください。

 そのため、皆さんが読みたいであろう内容が薄かったりすることもありますが、あくまでも
どのような会だったかが伝われば幸いです。


いざ「トンデモ本大賞2004」へ!
会場前の時間つぶし?
開演〜基礎講座(前編)
基礎講座(後編)
と学会発表エクストラ
2004年度トンデモ本大賞候補作発表
2004年度トンデモ本大賞の発表

いざ「トンデモ本大賞2004」へ!

[2004/07/18 Up]

 2004年6月19日、千代田区公会堂にて「日本トンデモ本大賞2004」が開催されました。

 時間は遡って約2ヶ月前、昨年に引き続き今年も「日本トンデモ本大賞」が開かれる事を知り、 早々に前売り券を購入しました。昨年、「日本トンデモ本大賞2003」の開催を知ったのが開催日の 前々日。幸い東京出張中だった為、勇んで会場に向かったものの情報入手が遅かった為、良い席を 確保するために会場に一番乗りを果たすべく開場2時間以上前に到着、整理券番号も3番を入手 しながらも・・・やっぱり入場は前売り券を持っている方からでした。(まぁ、入場に際しての チケット購入などの手間もあるし、その辺の待遇の差は仕方の無いところ)

 そこで!

 今年は前売りを購入の上、開場に早々に駆けつける事に。前日に上京済みの私は朝10時ジャストに 千代田区公会堂に着くと既に4名ほど並んでいました。

 と、同時に(会場で会う事を約束していた) アンディ氏からの電話も 入り会場入り口の一階ロビーで合流。彼を含めて計6名が整理券の配布まで四方山話に花を咲かせて いました。(お互い、初対面でありながら相手の好みそうなネタを的確にチョイスし、簡潔にまとまる 話を出し合う辺りさすが「と学会ファン」と言ったところでしょうか?)

 しばらくしてエレベーターで会場の階へ移動。ドアが開くとビデオカメラを構えたスタッフに不意を突かれ てしまいました(笑)。ダメだしを受け、エレベータのドアを開けなおしてのテイク2を経て整理券配布が始まりました。取り合えず希望する席を確保する権利を得て一安心。

 それにしても(前売り券では)トップに並んでいたのに「前売り2」だったのが謎。せっかくなら1が 良かったんですが(笑)。

 整理券と一緒に写っているのはパンフレットと入場証となる缶バッチ。去年のバッチとあわせて2個の バッチが今、私のバッグにしっかりと付けられています。これこそ自己満足の極み!!(爆)



会場前の時間つぶし?

[2004/07/18 Up]

 さて、第一段階をクリアすれば次はお買い物。開場前の時間を利用して並べられた学会誌(同人誌)とグッズを物色、昨年はお土産などに好評だった名刺入れがなかったのが残念でしたが今年は扇子がありました。正直、骨の本数など見てみると頼りないところもありますが、まぁまぁそこは・・・(笑)。もちろん、このような場所でしか入手できないものと言うことでHPの読者プレゼント用に購入。(同じく既刊の「トンデモ本の世界」シリーズに掲載済みの文章もあるものの同人誌をいくつか購入)

 しかし、早めに買い物を済ませたおかげで「在庫一掃」という感じで販売されていた「と学会誌1号」「2号」も購入できましたし、扇子も会場前に売り切れた様子。あぶないあぶない(笑)。

 その後、アンディ氏と共に会場近くを散策、コンビニで軽食を買いました。「トンデモ本大賞」の開演(?)時間から全プログラム終了までを考えるとさすがにお腹もすきますから。とは言え、会場内は飲食禁止のためプログラムの思いっきり終わりがけの休憩時間での食事でしたが。

 買い物から帰ると徐々にごった返した雰囲気に。取りあえず非常階段を使って待っておくように指示を受けるも最初は無秩序でバラバラに並んでいました。その後、さらに人数が増えたため再度指示があるとサクっと整列。参加者が自主的に整理などもありましたし、皆さん、参加者という立場でも「トンデモ本大賞」を盛り上げよう、成功させよう、そして楽しもうという気持ちがあるのでしょう。良い人ばかりです。

 ちなみに皆さん、購入済みの本やパンフレットを読みふけり時間をつぶしていましたが。そんななか、昨年のトンデモ本大賞の様子が紹介されていましたが、そこに私の姿が映ってました。ヤベェ!去年とほとんど変わらない服装だった!!


開演〜基礎講座(前編)

[2004/07/25 Up]

 前売り券組みでは一番乗りの私、予想されたとおり開場と共にドアを開けるとまたもビデオカメラが待ち構えてました。こりゃ、確実にあちこちに“動かぬ証拠”を残してしまった(笑)。

 取りあえず席は選び放題ですし、本来なら前から3列目ぐらいが一番良いのでしょうが、少々テンションがあがり最前列の中央を確保。離着席が(両サイドの人に気兼ねなく)楽にできるし、前に座席がないから荷物も足元に置きやすい。そう、開演の時点で手荷物+購入グッズがかなりあったもので(笑)。やっぱ、潜在的おたくだなぁ・・・。

 さぁ、いよいよ司会の唐沢俊一氏と今年は「ちゆ 12歳」のコスプレで登場(残念ながら私は知らないキャラ)したアシスタントのさんによる開会宣言!

 「ただ今よりトンデモ本大賞2004・第13回トンデモ本大賞選考・授賞式を行います!」

 妙に勇壮な音楽がこの権威があるのかないのかわからない授賞式を盛り上げる(笑)。2003年度に出版された本の中からもっとも面白くトンデモない本を選ぶ選考会。

 日本SF大賞の企画から独立して十数年、昨年は日暮里で行われました(私も参加したやつですね)が、今回はお堅い場所。普段は「憲法改正を考える会」やらなんやら行われている場所でUFOや陰謀などという怪しげな会合が行われるこのいかがわしさ(笑)。

 そしてこの少々不謹慎な会の参加者は壇上も観客も“同罪”との宣言に会場大盛り上がり(爆)。

 続いて会の趣旨と注意事項の説明。

 開会宣言だけで既に盛り上がった会場。そしてこれからの長丁場をより楽しむための「トンデモ本を楽しむための基礎講座」へ。とかく「トンデモ業界(?)」では専門用語が多く、これからの会をより楽しむための心遣いがうれしい企画です。志水一夫氏、皆神龍太郎氏、植木不等式氏のお三方の登場、いやがおうにも期待が高まります。

 今年のテーマは「美しいトンデモと私」と題し、過去の宇宙人の目撃例やUFO写真を次々と!!。

 まず最初に「萌える宇宙人」としてフラットウッズモンスター(3メートルの宇宙人)(参考トップ)が!過去に現れたのは一回こっきりなのに宇宙人の代名詞にもなっているのはデザインの美しさのなせるワザか!? 次にトルコで目撃された明らかに著作権に引っ掛かりそうな外観の宇宙人とミズーリで目撃された「ミズーリモンスター(略してモモ)」の絵を並べたら・・・さすがにこれは爆笑しました。子供番組の名コンビの様な風貌でした。

 これでもかこれでもかと言う絵心のない目撃者による絵が続々と!結論として宇宙人は目撃者の絵心を奪うと言う特殊能力があるようで、画家の手による絵ですらヒドイものがあると紹介された時には妙に納得してしまいました(笑)。(もしかすると、絵心のない人間を見抜く超能力を持ってるのかも知れません)

 一通り宇宙人を見てきたあと、UFOの写真の検証。美しい写真(もちろんインチキ!)を紹介していましたが、どれも「UFOが中央でなく構図を意識している」「比較対照物が必ず写っている」「観光客(目撃者)の視線がずれている」など、突然現れるものを偶然写したとしては不自然なものが(笑)。

 続いてアダムスキー型UFO論。もはや符丁としてのUFOをあらわすアダムスキー型UFO、オリジナルがあったのではないかという疑惑やと共にその美しさの考察。今でもアダムスキー型UFOが引き合いに出されるのはデザインの良さからだろうと言う意見には会場の皆さんも異論がなかったようです。


基礎講座(後編)

[2004/08/15 Up]

 「美しい」と言う言葉で欠かせないのが「ミステリーサークル(クロップサークル)」。最近の傾向としてはサークルと言う言葉にとらわれない形に進化し、とうとうカレンダーなどにもなっているそうです。しかし、サークルと言う言葉にとらわれない自由差は度を過ぎ、ミステリーサークルの言葉の定義を変えざるを得ないようなモノが次々と紹介されていく。「魂の遊び人」パンタ笛吹さんの家紋サークル、リコールで揺れる「○菱」の自動車をかたどったサークル、更にはドラマの番組宣伝サークルなどなど、節操がありません。

 続いて麦畑に女性を連れてきたマジシャンが一枚カードを引かせ、「あなたの引いたカードは・・・」と空撮に移ると二人が腰を下ろしていた場所はそのカードのマークと数字をかたどったサークル(って、もはやこの表現の域を超えている!)が出現。こりゃ、テクニックはさほど無くても出来るけど・・・

 やっぱ、これらの「奇天烈サークル」の発注先は宇宙人なんですかねぇ。仕事を選びなさいよ、宇宙人さん。

 次にイギリスに出現した鮮明なUFO画像、同時にラジコンのコントローラーを片手に大きなUFOのラジコンを背負うおじさんの写真。なかなかシャレの分かる国なんですねぇ、イギリスって。

 話題はUMAに話題が移り、(宇宙人のそれとうってかわって)非常に鮮明でリアルな「ビッグフット」のイラストが紹介されました。住宅街に現れた謎のビッグフット、悪臭を放ちながら走って逃げて行ったそうですが・・・とうとうその写真が撮られました。

 寝袋持ってるのはなぜ?・・・って、ホームレスじゃん。悪臭ってそういうわけ?(UMAに間違えられるってあんまりじゃないかなあ)

 ここで残念ながらタイムアップ!まだまだ話はつきそうに無かったのですが、また来年のお楽しみと言うことで。


と学会発表エクストラ

[2004/09/19 Up]

 太田出版から出ている「と学会本」と言われる本は2種類。一つは「トンデモ本の世界」に代表されるようなトンデモ本を紹介するもの、もう一つは「と学会発表シリーズ」で3ヶ月に一度行われると学会の発表会の内容を記録したもの。と学会とはUFOや超能力などを批判的に取り上げいじめていると言うようなイメージに取られがちですが、そうではなくあくまでもUFOや超能力はテーマの一つ(かつ、必ずしも批判的とは限らない)で、他にもイロイロな「トンデモない物」をターゲットとし、その研究内容の発表しています。

 その発表会を会場で再現したのが「と学会発表エクストラ」。昨年好評だったため今年は更に規模を拡大し、8人の発表が行われました。

 さすがにオープニングの「基礎講座」ですら時間内に収まりきれないほど「話したい!」人たちばかり(笑)なので皆さん、時間通りに研究結果を発表し切るのは難しかったようですが、流石にテーマの多彩さには驚かされました。

 発表順に紹介しますと・・・

■酒井和彦さん
    主に食べ物系の紹介をされていました。そして、昨年はまだ何らかの手段で入手可能な品物を紹介されていましたが、今年は超入手困難(と、言うよりも入手不可能)な品物ばかり。

 某酒造会社による(本来メジャーなルートに乗るはずの)清涼飲料水、こちらはその香り(?)が特異だったため1シーズンのわずかな間だけしか出回らず、結局社員に引き取らせたと言う曰くつきの品物や、“波動入り”の水、そのくせ堂々と水道水と明記している(取り合えず企業秘密による“波動”の注入で付加価値をつけていると言い張られればそれまでですが(笑))ものもあり、なかなかバラエティーに富んでいます。

 最後に、賞味期限が5年の水を(賞味期限が切れる前の)3年後の「と学会発表会」で皆勤賞で一般参加の希望者から抽選で選ばれて人で分けて飲むと言う予定が発表されました。・・・狙ってみるか?
 
■開田あやさん
    恒例の(ここでは書けない)一言から始まった開田さんの発表。昨年は「コンドーム」をテーマに話されましたが、最近は「面白コンドーム」が不作なため、新たな分野に目を向けることに。今年はある漫画家の作品を紹介されていました。

 その漫画家のインテリアを紹介した本に「?」と言うような組合せが。おしゃれな小物の横に仮面ライダーのフィギア(ご主人の趣味)を飾ってみたり、既存のトンデモ本の内容を信じきって紹介したりと、ファンを不安にさせるような内容ばかり。

 そしてとうとう、前世治療を受け、ご自身の前世(って、ご想像の通り古代の高貴なるお方(笑))を披露。若干の冷静さを保ちながらも、今後の「ぶっ飛び方」を期待させるものでした。

 
■大沢南さん
    いきなり「と学会生態分布図」を提示。各メンバーがどのようなテーマをどのようなスタイルで発表しているかを2次元的に表した図、それによれば、今後と学会においては「疑似科学的なもの」を「感情的に発表」することだとか。(大槻教授じゃない?)

 海外出張の際に配られていた無料冊子など、タダで手に入るをコンセプトに発表されていましたが、アンケートモノは傑作でした。少年マガジンで行われた他紙の動向を探るようなものもどうかと思いますが、ある漫画のアンケートで完全にストーリーを左右させるようなアンケートやアニメ化されたらどの様な内容が良いかなど(かなり恣意的な誘導を含む!)を行っています(笑)。

 最後は外国人などがよく泊まるホテルで配布されている冊子から。外国人同志の恋人募集と言うようなコーナーには、本来戒律なんかに厳しいだろうと思われるお国の人も、日本じゃのびのびしてるのね。
 
■新田五郎さん
    今回の「トンデモ本大賞」の台風の目となる作品はここで紹介されました。マンガ担当の新田さんより紹介された「ちんつぶ」、正式名称「ち○このつぶやき」は主要登場人物4人のうち、2人1組でそれぞれ互いの「ち○こ」に人格が乗り移ってしまうと言う荒唐無稽と言うか私には理解も発想もできない物語です。ストーリーやみどころを解説していましたが、これはご自身で確認したほうが良いでしょう(笑)。(メガネがねぇ・・・)

 続いて「銀牙」の猫版を紹介。安直なネタの二番煎じ&動物の無理な擬人化は笑えます。
 
■M越さん
    「と学会トレーニングトンデモ担当」という、聞き慣れないテーマで登場したM越さん。トレーニングによって自らの限界と共に何かの一線を越えてしまったものの事を示す言葉だそうですが、私もそのような域に達してしまった人を格闘技の世界でよく見ます。

 今回紹介された本では、「スポーツの名選手の動きは、実は古武術に通じるものがあった」とするもので、現役時代の長嶋茂雄氏の動きの良し悪しを(氏が行っていたとされるパンツを脱いで行った)バットの素振りの際のペ○スの動きを(しかも事細かに)例に解説したものです。

 続いて洋書。中国の気功をテーマにしたアメリカで出版された How To ものでしたが、表紙だけ、図解だけで笑いの取れる本でした。まぁ、こちらもこの流れから行きますと・・・どのようなトレーニングかはご想像におまかせします(笑)。
 
■明木茂夫さん
    結構有名な書物「山海経」に関するトンデモ本の紹介。この「山海経」、地理の本とされていますがその中身はさまざまな怪物の紹介、さながら妖怪図鑑と言った所でしょうか。しかし世界中を見渡してもこの様な「妖怪奇譚モノ」はいくらでもありますし、未知の大陸などが当たり前のようにあった時代の発想ですから、行った事のない土地には得体の知れない妖怪がいると考えるのも、そんなに悪くもいえません。ただ、これらに書かれた内容が「事実」だと主張する本が「現代」にあれば立派なトンデモです。

 そしてこの「山海経」を解説した“中国版X-File”、一捻り加わっています。「山海経」に描かれている妖怪の正体は「(その時代、つまりは古代に作られた)兵器」であるとしています。そしてその根拠は!!

 スミマセン。とてもじゃないけど“図”なしでは説明できません。どうしても知りたい人には朗報ですが、今回発表された明木茂夫さんの手で、現在この本の解説本を準備中との事。抱腹絶倒の中国の奇書、ぜひとも多くの人に目を通してもらいたい(笑)。
 
■本郷ゆき緒さん
    ある意味、今回の発表の中で一番危ないネタの紹介かもしれません。テーマはブランド物ですが、そのブランド品のデザインの中にもトンデモは存在しました。ブランドにはまった本郷さん、ご自身が言われていましたが30過ぎたオタク女にあるまじき行為としていましたが、やっぱりスカーフ一枚の値段を例えるのにDVD-BOXに例えるあたりは「やっぱり…」という感じでした(笑)。ただし、商標や版権などに厳しいテーマ、発表の仕方も簡単ではなく、本郷さんの持ち物を紹介すると言う事を強調した工夫した発表でした。

 年間テーマを「日本」にした年のスカーフの数々、いまだに屈折したイメージのまま語られる日本がそのままスカーフの柄にて表現されるさまは圧巻です(笑)。しかも、それでいて人気が高かったらしく贋物まで出回ってるとの事。

 それからヨーロッパ人の竹に対する認識の無さ、驚愕です。生の竹を見たことの無い彼らは竹が青い(ってか、緑)であることを知らないようで、不気味な風景画をあしらったスカーフが!!(笑)
 
■稗田おんまゆらさん
    宗教関係を取り扱う稗田さん、今回は「呪い関係グッズ」を紹介。アメリカから嫌いなヤツを呪う、禿げさせるなどの効果と場所の説明入りブードゥー人形やトンデモタロットカードなども。

 続いてトンデモ美容系グッズの紹介。ある方にもらったと言う「自宅でできる!自己美容整形講座」を紹介。従来の美容整形のような「切った、貼った」等の部分的治療の美容整形ではなく、ゾーンセラピー、デンタル心理セラピー(歯をいじると美しくなる)など利用。自分のイメージする理想の顔を「福笑い」で作り上げ、毎日トレーニングしたり呪文を唱えたり(笑)。そして本来は手術に頼らず美しくなろうと言うコンセプトで「手術ならこうするが…」と対比させつつもナゼか詳細な術法の説明。結局は(ダメだったら)美容整形を勧めているキットでした(笑)。
 


 発表が終わっての唐沢氏の総評。(上手く書けなかったので割愛しましたが)基礎講座でも、そしてこの「と学会発表エクストラ」でも新田さん、M越さんと続いて「ち○ち○ネタ」が出てしまい、「と学会」の活動内容を誤解なきよう注意がありました(笑)。


2004年度トンデモ本大賞候補作発表

[2005/01/10 Up]

 唐沢氏の効果音を集めたトンデモCDの紹介のあと、いよいよ「2004年度トンデモ本大賞」ノミネート4作品の発表です。候補作の解説が行われた後、休息時間がありますが、その間に投票が行われ、集計・結果発表と言う流れです。(各候補作品の紹介は本家の「トンデモ本」シリーズで紹介されるでしょうから簡単に)




著者:九頭海龍朗 / 裏日本ロボット文学研究所
出版社:平凡社
本体価格:1,000円

 内容は題名どおり。しかし、ご多分に漏れず、この手の「○○は予言者だった!」ネタはこじつけの連発で笑わせてもらいます。まぁ、手塚治虫ファンに言わせれば「もっと他にこじつけるネタがあるんじゃない?」と感じるものばかり。むしろ冒涜?とか、妄想に近い解釈は苦笑するばかり。

 「鉄腕アトム」からコギャルの予言を読み取ったり、「どろろ」をプチ整形の予言としたり。著者は自説を自嘲気味に紹介していますが、無理があるなぁ・・・(笑)。紹介が終わった後、手塚氏に直接インタビューしたと言う唐沢氏のフォローには場内爆笑!同書の著者の推理とかけ離れた「どろろ」の裏話が止めを刺してました(笑)。




著者:今野健一 / 伊達巌
出版社:徳間書店
本体価格:1,600円

 いわゆる宇宙人ネタと陰謀ネタの融合ですが出来が悪い(笑)。こちらもこじつけ満載ですが、火星の表面で勘違いと思い込みのオンパレードによる火星人存在の痕跡の数々。見方によっては見えなくも無い・・・という苦しい人面石やライオンの図、都市など。

 しかし、それらのソース(元ネタ)はNASAのホームページから取ってきたものがほとんど。他には古代遺跡に残る壁画や文様などから宇宙人の痕跡を探ったり(笑)。こちらも最後に皆神氏より指摘があったオーパーツの写真、実はおみやげ物だったって(笑)。その他、ある人物から提供されたと言う写真、某SF映画のワンシーンの様な・・・との山本氏の指摘もありました。




著者:塩瀬中乘
出版社:三交社
本体価格:1,300円

 指導霊の解説する霊の世界がなかなかいかしていて、死にたて(?)で自由を手にした霊たちは行きたいところ(海外など)を飛び回り、霊格の高いものは他の天体にまで行ってしまうそうです(笑)。ただし、すぐに旅行にも飽きゲームなどを始めるが、とうとうみんな寝てすごしてしまうそうです。霊界とはNEETの集まりか!?

 さて著者の指導霊、進化論を支持し創造論を真っ向から否定しています。小説の登場人物も霊的存在として実体化していることを告げます。お岩さんの名誉回復を図ろうとします。その他にもわがままを言う著者をたしなめたりと大活躍しますが、詳しくは割愛。理由は後ほど・・・




著者:韮澤潤一郎研究会
出版社:たま出版
本体価格:952円

 韮澤さんの半生を振り返った一冊。UFOに傾倒するあまり“血液型がA型からAB型に変わった過去を持つ”(そんな事はありません!)父親に3度も勘当されたそうです。

 他にもこの本で大槻教授との関係(ホントは仲が良いんじゃないですか?と)を質問された際、その事を否定するも奥さんからは「似たもの同士」と言われたとのエピソードがあり、韮澤さんも教授との関係は一線を画したいと考えているものの漫才コンビの様な印象を与えていることを悩んでいる様子。

 得意のアメリカの映画やドラマを陰謀説で斬ったり、火星人の5億人の地球への移住問題なども紹介されていますが、特筆すべきは付録の袋とじ。宇宙人の写真が載っているそうですが・・・




 続いてノミネート以外の作品


著者:小出エリーナ
出版社:東京図書出版会/星雲社
本体価格:1,300円

 一つの分野を形成した(?)電波による攻撃を「マイクロウェーブ・ハラスメント」と名づけ、その攻撃の恐ろしさを訴える本です。もちろん、被害妄想の類ですが。

 被害を受けている人々を白眼視するのは、被害者をさらに苦しめる事であり、社会の無知、無関心はこの問題をさらに深く、大きくするもので・・・と、ステレオタイプなロジックが並びます。しかし、例に挙げている攻撃の内容が人工衛星経由と主張する電波の割りにせこかったりするのが笑えます。




FONT size=-1> 著者:小泉美佐子
出版社:たま出版
本体価格:1,400円

 題名どおりです。もちろん著者も宇宙人と会ったことがありますが、根拠なしの思い込み。宇宙人判定チェックシートもあり!




著者:浅野信
出版社:たま出版
本体価格:1,300円

 題名どおり前世を題材にした本で、さらに「U」と言う題名から前作が存在します。前世の因縁による影響を解説していますが、前世で夫婦だったもの同士が兄妹で生まれ変ると妙に意識しあう関係になったりする(山本氏の解説:「妹萌えって、こう言う理由だったの?」)、前世でイスラム教徒だった人は一夫多妻が当たり前だったので、生まれ変って日本で生活すると不倫を繰り返すとか、何でも前世で解説すりゃ良いってもんじゃないという珍説が紹介されています。

 ただし、山本氏も紹介しづらかったと言っていましたが、内容はかなり不愉快なものです。社会問題にもなっている様々な痛ましい事件も前世の行いで解説したり、身障者への強烈な差別的表現が散見されます。(私も立ち読みでざっと目を通してみましたが、宗教の名の下であればこの様な表現も許されるのかと疑問を感じました)




著者:苫米地英人
出版社:三才ブックス
本体価格:1,524円

 洗脳から身を守る手段を紹介。しかし、その方法自体が洗脳のようです(笑)。かなり宗教っぽい事を言っていますが、瞑想時のイメージに現代ではあまり目にしない阿弥陀如来などを使うよりも、イメージしやすい鉄人28号やウルトラマン、汎用人型決戦兵器、マジンガーZでもかまわないとの事。(なぜ?)




著者:布施英利
出版社:晶文社
本体価格:1,600円

 鉄腕アトム生誕の年に便乗した本の中の一冊。人間の器官を「動物的器官」と「植物的器官」に分けて生理現象を解説していますが、モロにこじつけ。マンガを題材にその表現技法を精神的に危ないなどと書いていますが・・・今ひとつ「アトム」がどれ程関係あるのか・・・




著者:西澤保彦
出版社:新潮社
本体価格:1,300円

 怪獣の出てくるミステリー小説。ただし、小説に怪獣が出てくる事自体それほど悪い事ではないものの、ミステリーにはまったく関係ありません。殺人事件の会った現場を怪獣が壊してしまったり・・・




著者:笹公人
出版社:宝珍/インフォバーン
本体価格:1,600円

 既にご存知の方も多いと思われる「念力家族」、トンデモ本シリーズで既に紹介済みの本ですが、紹介された時点ではISBNコードを持たない自費出版本だったようです。現在は割合容易に入手可能なようです。




 そして(作者はコレをギャグとして書いているので)「トンデモ」の定義からは外れるものの、多くの支持を得ての紹介。ちなみに私、勢いあまって購入してしまいました(笑)。まぁ、私の評価としては今ひとつでしたが・・・




著者:
出版社:三才ブックス
本体価格:1,143円
著者:
出版社:宝島社
本体価格:1,200円

 一部では熱狂的支持をを得ている英語教材(?)。ちょっとネットで調べてみたら、内容としては英語の勉強には不向きとの指摘もありますが、例文を読んで笑うには最高の本です。特定のアニメを連想させる例文に、キャラクターを使ったシチュエーションコント(?)に爆笑する自分をオタクと自覚できる本です。




 ノミネート外の作品に一部聞き漏らしたもの(と言うよりも題名をメモし損ねたもの)も何冊かありました。スミマセン。

 その後、休憩時間を利用したサイン会と一般投票が行われ、立川談之助師匠による「トンデモ落語」をはさみ集計。流石にトンデモ落語の内容を書いても無粋ですので割愛しますが、陰謀論をお題にした創作落語でその陰謀もオリジナルの説でしたが、一瞬、ほんとうかも知れないと思わせるほどの出来でした(笑)。

2004年度トンデモ本大賞の発表

[2005/01/10 Up]

 休憩時間を含め約4時間に渡る長丁場もいよいよ最終発表へ。落語の講座を片付ける間、唐沢氏と談之助師匠による放送禁止ギリギリの危ないトークの後、運営委員の登場。今年の総評が行われた後に発表へ。と、その前に異例の報告がありました。ノミネート作品以外で「ちんつぶ」が予想外の得票数を上げたとの事。投票用紙に書かれた感想の中には帰りに購入すると言うものもあり、いくらか宣伝費をもらいたいと言う声が会員から漏れていました(笑)。

 その他、投票用紙に書かれた様々なコメントが紹介される中、集計結果の報が届きました。

 恭しい(?)ファンファーレの後、封筒にはさみが入り得票数の少ない順に発表が行われましたが、恐ろしい事にノミネート外作品の「ちんつぶ」が次点。そして栄えある大賞は・・・(以下でご確認ください)



山本弘のSF秘密基地 →  トンデモの部屋 →  第13回日本トンデモ本大賞

 何にせよ、大笑いさせてもらった長丁場のトンデモ本大賞。かなり体力も消耗してしまいましたが、多分、2005年も参加するでしょう。酒井和彦さんの用意している水も飲んでみたいし(笑)。それに、2005年のパンフレットにもほぼ間違いなく私の写真が載ってると思いますんで(爆)


あとがき

[2005/01/10 Up]

 ほんと、書き上げるまでにどれだけ時間かけてるんだ!と自分に突っ込みを入れつつ、ドサクサ紛れに「あぼ〜ん」してしまおうかとも思いましたが、一応、終わらせました。待ってた人もいないと思いますが、本当に遅れて申し訳ありませんでした。m(_ _)m




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