■2009年行政書士試験憲法・行政法「傾向と対策・ここが出た」

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2009年行政書士試験憲法と行政法の出題予想をしています。参考程度にご覧ください。

■1.「憲法」の出題傾向

2000年−2008年本試験「憲法」でどのような問題が出題されたかについては、こちら(新規ブラウザが立ち上がります)をご覧ください。

■2.2006年試験憲法出題予想

それでは実際に出題予想をしてみましょう。てっとりばやい出題予想の方法としては…

憲法全項目−ここ数年の試験において出題された項目・条文=2006年試験で出題される項目・条文

というやり方があります。大雑把な方法ですが極端にやり方として間違ってもいないでしょう。

まず上の条文別の出題傾向をご覧下さい。それから条文番号を見てください。2001年以降1回も出題されていない条文については、条文番号の欄が薄い緑で塗りつぶされています。つまり2006年試験では、この薄い緑で塗りつぶされた条文から出題される可能性が高いことになります。

【追記(07.2.1)】上で言及した緑の塗りつぶしを忘れていました。すみませんでした。

では具体的に見ていきましょう。

@【第1章 天皇制】
ほとんどの条文が出題されていません。もしこの箇所から出題されるとしたら国事行為の類型関係になると思います。

A【第2章 戦争放棄】
ここは2005年試験で条文知識型の問題が出題されており、かつ試験問題も作りにくい箇所なので、2006年試験での出題はないと見てよいでしょう。

B【第3章】
具体的な人権規定をみていきます。まず「○」に注意していただきたいのですが、表現の自由(21条)関係には「○」が多くついています。表現の自由は射程範囲が広く、憲法のテキストでも説明にかなりのページが割かれています。

つまり表現の自由というのは人権論の主戦場というべきものなのです。よって表現の自由は直近に出題があったとしても、また2006年の試験で出題されるということは十分にあります。よってここは手を抜かない方がよいでしょう。

さて仮に表現の自由からの出題があるとすれば、検閲の禁止、事前抑制禁止以外からでしょう。検閲、事前抑制についてはここ何回か出題されていますので。

C
残りの人権規定で周囲していただきたいのはまず社会権関係です。25〜28条からの出題が全くありませんので、ここから出題される可能性は高いでしょう。あと29条財産権も出題がありません。ここは行政法の損失補償とリンクさせて勉強するとよいかもしれません。

D【第7章以下】
統治機構の前に、第7章以下を見ておきます。財政に関しては、出題されていない条文が多いのでここもヤマと言えます。次いで地方自治ですが、ここからの出題は低いと言ってよいでしょう(地方自治法が試験科目にあるからでしょう)。

E【国会、内閣、裁判所】
2003年司法→2004年内閣→2005年国会の順で出題がなされています。よって順番どおりに行けば司法からの出題となるでしょう(国会からは出題はないでしょう)。

なお新試験制度導入に伴い憲法の出題数に変化が生じるかもしれません(問題数の減少はないと思いますが、1問くらいの増加はあると思います)。よって択一式の憲法では「6問」出題があり、人権3問+統治機構3問(国会、内閣、裁判所1問ずつ)というパターンも予想されますので、全く国会からの出題がないと言い切ることも危険でしょう

■3.2006年試験憲法・ここが出た

2006年試験憲法の出題は以下のようになりました。   
問題番号出題内容 難易度
第3問 私人間効力
第4問 国事行為
第5問 スピーチ・プラス ×
第6問 総合問題
第7問 総合問題
第41問 違憲審査制度

難易度は○容易、△普通、×難しいで分類。なお41問は多肢選択式。記述式での憲法の出題はなかった。

06年試験で難しかったのは第5問でしょう。これについての正答を的中させたblogがありますので、問題の解説はこちらのblogをとりあえず参照してみてください(プログレ流 合格コーチ 2007)。
あと第6問も若干難しく感じられた方も多いと思います。ただ06年の試験はこの2問を除くと容易な問題が多かったという印象があります。

なお多肢選択式が非常に簡単な問題であったため、択一での取りこぼしを多肢選択式でいかにリカバーできたかが、合否の分かれ目となったのではないのでしょうか。

さて、「2.」で行った予想なのですが、国事行為と、統治機構が司法からの出題、という2点−大雑把な予想ですが−は当たっていましたね

■4.「行政法」の出題傾向

2000年−2005年本試験「憲法」でどのような問題が出題されたか(及び2005年試験の予想)については、こちら(新規ブラウザが立ち上がります)をご覧ください。をご覧ください。

なお2001年以降の出題傾向をまとめたものはこちら(70kbあります。新規ブラウザが立ち上がります)になります。

■5.2006年試験行政法出題予想

憲法と同様にここでも…

行政法全項目−ここ数年の試験において出題された項目・条文=2006年試験で出題される項目・条文

というやり方で見ていきましょう。

@【行政法総論】
行政法総論では、行政法総論の花形であるはずの行政行為論(行政行為の種類、瑕疵、取消撤回、裁量論)からの出題がありません。昔の行政書士試験ではよく出題されていたテーマだと思うのですが、ここ数年見向きもされていないので、これらは要注意だと思います。

A【行政手続法】
行政手続法は、正直予想しにくい分野です。というのも大体どの年もまんべんなく広い範囲から条文が出題されているからです(01、04年は1条から10あたりに出題が集中していますが)。よって偏らない勉強をすることが必要でしょう。

B【国家賠償法】
ここ2年国家賠償法の予想をはずしていますが、もういい加減2006年試験では「2条(営造物の設置管理の瑕疵についての責任)」からの出題がなされていい頃だと思います。出題傾向を見ていただければ分かるのですが、過去4年間ずっと1条責任からの出題ですので、今年の本試験では2条責任からの出題があるとにらんでいます。

B【行政不服審査法】
行政不服審査法では、毎年1条から20条あたりまでの箇所からの出題がほとんどです(03年は例外です)。この場合、これまでの予想と同様に出ていない箇所を探っていくのがいいかどうかは疑問です。

というのも行政不服審査法は、審査請求中心主義を採用しているので、どうしても後半部分特に45条以下(異議申立)は出しにくいからです。ここ何年か後半部分からの出題がないからといっても、異議申立から大問1つ出題ということはないと思います。

とりあえず今年の試験では、前半部分の条文(20条まで)に注目してください。但し21条から44条までは、審査請求手続の具体的各則の話になりますので、手を抜かないようにしてください(意外とこの具体的各則が出るのはないか、とも思っています)。

C【行政事件訴訟法】
もし新試験「行政法」で出題数に変動があるならば、行政事件訴訟法になると思います。これまで毎年1問の出題でしたが、これではあまりに少なすぎますので。
で実際予想はというと、分類表における緑の箇所が多すぎて、どこから出るのかよく分からないのです。ただこう言うとみも蓋もないですので、一応予想しておきますが、もしかしたら改正がらみの問題が出るかもしれません。
05年試験で改正項目に関する出題はありましたが、これを具体化したような問題、例えば法律上の利益が争われた事案を具体的に聞いてくるような問題、などの出題はあってもよいと思います。

予想が当たるかどうか分かりませんが、皆様の合格を願ってやみません。

■6.2006年試験行政法・ここが出た

            
問題番号出題内容 難易度
第8問 行政上の法律関係 ×
第9問 行政機関
第10問 行政行為の取消・撤回
第11問 聴聞・弁明手続
第12問 行政指導
第13問 パブリッココメント
第14問 審査請求手続
第15問 審査請求における執行停止
第16問 行訴法・行服法融合問題
第17問 行訴法・行服法融合問題
第18問 行訴法・行服法融合問題 ×
第19問 教示改正関連
第20問 国家賠償法1条
第420問 行政事件訴訟類型
第43問 行政上の義務履行確保手段
第44問 許可の法的性質
難易度は○容易、△普通、×難しいで分類。なお第42、43問は多肢選択式。

2006年試験行政法(地方自治法。情報公開法を除く)の出題は以上のようになりました。

【行政法総論】(第8〜13問。除く第9問)
第8問は難しかったと思います。肢の正誤判断に苦しんだ方が多かったのではないのでしょうか。ただ、正解の肢は基本書レヴェルではふれられる事がちょくちょくあるものだったということと、個数問題でなかったということをあわせ考えると、正解できた方も意外と多いのかもしれません。
第9問は易しめの問題。正解しておきたかった問題でしょう。取消撤回の出題は予想通りでした。

第11問から13問は行政手続法の問題でした。行政手続法からは、06年と同様今後も条文の読み込みの出来不出来で得点できるか否かが決まる問題が出題されることになろうと思います。第12問は易しめの問題、第13問は法改正事項の出題でしたので、予備校などでは取り扱っていたのかもしれません(来年はパブリックコメント関係の出題はないと思います。06年はとりあえず改正があったので、タイムリーな問題として出題したのであろうと思います。タイムリーでない07年では出ない、ということです)。

【行政組織法】(第9問)
これは今までの過去問を解いていれば十分対処できた問題です。これは得点しておきたい問題でした。

【行政救済法】(第14〜19問)
一発で解けるようなのは第16問くらいだったと思います。全体としては行政手続法と同様、条文の読みこみで決まる問題が多かったと思いますが、ちょっと細かいところをついてきたり、いやらしい引っ掛けがあったりした分、難しかったのではないでしょうか(05年試験よりは確実に難しくなっていると思います)。管理人自身も解いていて「あれっ」と戸惑う問題が多かったです。
国家賠償法については、2条責任の出題を予想していましたが、はずれてしまいました。第20問は職務外形理論に引っかかってしまった方、多いかもしれません。正解は肢4)でしたが、予備校でこれを教えたところはどれくらいあるのでしょうか。基本書にはよく書いてあるが、予備校本には書いていない判例等からの出題がここ最近は増えているように思われます。

択一試験の行政法はどうでしょう、全体として6割位できればよかったと考えておくべきでしょうか。特に多肢選択式が簡単かつ得点のリカバーが容易だったので、択一では6割でよしと割り切っても問題はないでしょう。

【多肢選択式】(第42、43問)
第42問の争点訴訟が分かりづらいという方がいたかもしれませんが、どちらも満点がねらえた問題でした。

【記述式】(第44問)
今年より変化した記述式問題ですがどうでしたでしょうか。ここで述べたように、記述式対策としてはテクニカルタームの定義や、基本適切例を覚えておくことが必要でしょう。