バイオテクノロジー分野の医薬翻訳


耐熱性ポリメラーゼ−にゅーず&びゅーず

ネバダ州の「とある秘湯」で新規耐熱性ポリメラーゼが発見されたという噂が全米で注目されている。このポリメラーゼは優秀な翻訳者の遺伝子を選択的に増幅するというのだ。早速我が熱湯取材班は現地に飛んだ。ポリメラーゼの性能を検証するため、取材員の遺伝子の増幅を依頼したが、反応後に特異的バンドは認められなかった。ポリメラーゼ活性はウソなのか、その高い選択性に因るものか不明である。騒ぎを収めるため大統領は軍の派遣も辞さない姿勢だとされている。詳細な続報が待たれる。

J. Tokumei Res. 2008;6:527-528.


冗談ではなかった

【背景】ハイスループットスクリーニングは96穴プレート、ウルトラハイスループットスクリーニングは384穴プレートで行われるが、これを超えるアッセイ法はまだ商品化されていない。【方法】とあるバイオベンチャー会社で「1536穴プレートを用いた神速ハイスループットスクリーニング系の開発」が優先プロジェクトに採用された。ムーアの法則は半導体チップの集積率変化を表すが、同様の変化がバイオで起きる、そんな意気込みで研究開発が進められた。【結果】とりあえずプレートに1536の穴を開けてみた。「社長、できました!」歓喜の声が上がった。「21世紀のバイオ革命はここから始まる」吉岡は思っったぁ。。。【結論】いつものように冗談を書いて、念のためグーグルで検索したら、1536穴プレートが本当に存在した。既に商品化されていた。これには驚いてしまった。お笑いネタを考えるために、もっともっと勉強しなければいけない、決意を新たにする私であっ。。。。たぁ。

J. Tokumei Res. 2008;5:401-402.


環境にやさしい自動翻訳機の開発

収録単語数の増加および翻訳エンジンの改良に伴って自動翻訳機の性能は飛躍的に向上したが、ガソリン使用による環境汚染が懸念されている。スタンフォード大学のエコロジ博士は、バイオエタノールのみで使用可能な装置の開発に成功した。このエンジンは従来の翻訳機能を犠牲にすることなく、環境への影響を大幅に軽減しており、特に医学翻訳エンジンではスピードが23%、精度が17%アップしている。「バイオエタノールの供給インフラが整い次第、メーカーと協力して量産体制に移行したい」と博士は語る。静音装置付きの翻訳エンジンは室内でも使用可能であり、在宅翻訳者を対象にしたマーケティングが展開されると業界アナリストは見ている。

J. Tokumei Mol. Res. 2008;4:325-326.


幸せを運ぶフクノトリ

【背景】これまで様々な少子化対策が打ち出されて来たが、出生率は依然として低いままである。これは赤ちゃんを運んで来るコウノトリの激減と密接な関係があるとされているが、詳細は依然として不明である。コウノトリは鳥目なので夜は飛べない。夜間でも赤ちゃんを運べるコウノトリを開発すれば、赤ちゃん運搬効率が大幅に向上することが期待できる。【方法】フクロウとコウノトリを交配させたフクノトリを繁殖させる取り組みが行われた。フクノトリ(福の鳥)の網膜には錐体細胞と桿体細胞がバランス良く備わっているため、昼夜を問わず赤ちゃんを運ぶことができるとされる。【結果】日本夜鳥の会のメンバー有志の協力を得て調査した結果、フクノトリは夜間はぐったりして休んでいた。【結論】空を飛ぶのは非常に体力を消耗する。体育会系フクノトリの育種に向けた遺伝子操作の可能性について、専門家レベルでの議論が望まれる。

J. Tokumei Mol. Res. 2008;3:202-207.


若手研究者による遺伝子配列の暗唱−納豆キナーゼを中心に

【背景】円周率暗唱の世界記録保持者は日本人であるが、塩基配列の暗唱に関する公式記録は確立していない。【方法】遺伝学、分子生物学、バイオの領域で遺伝子配列をスラスラ暗唱できる若手研究者を育成するため、先進医学及び/又は医薬領域の学際的協力体制の効率的な強力推進を見据えた研究基盤に係る国際的取組み(学際研究フロンティア21)として第一回競技会が開催された。世界27カ国から86名の自称若手研究者が日本武道館に集結した。今回はコンパルソリー競技として納豆キナーゼの暗唱のほか、自由種目として使用頻度の高いベクターの塩基配列暗唱において、その精度とスピードを競い合った。【結果】コンパルソリー部門で優勝したのは、やはり日本人であった。粘り強い糸を引くような努力の結果、1149塩基の配列を正しく暗唱しえた。自由種目では欧州勢の活躍が目立った。【結論】今後の参加者急増を踏まえ、世界各地域での予選実施体制の整備が急務である。

J. Tokumei Mol. Res. 2008;2:101-109.


企業の遺伝子の戦略的シークエンス−説明と同意に係る問題点

【背景】ビジネス雑誌では「企業の遺伝子」という表現がよく使われているが、未だその遺伝子はクローニングされていない。【方法】われわれはトヨタの全遺伝子配列を決定する準備段階として、研究目的と予測されるリスクあんどベネフィットを説明するため、アポ無しでトヨタ本社に出向き、企業遺伝子のサンプル提供を依頼した。【結果】受付の人に怪訝な顔をされた後、応接室に通され待つこと30分。法務とセキュリティーの担当者が現れ「本案件について社内で議論するため暫く時間を頂きたい」との回答を得た。その後2カ月待っても何の音沙汰も無しであった。【結論】企業の遺伝子配列決定において、サンプル採取が大きな壁となっている。戦略的シークエンスに向けた産官学連携と研究基盤の整備が喫緊の課題であることは言うまでも無いが書くまではある。

J. Tokumei Mol. Res. 2008;1:003-006.


Journal of Tokumei Molecular Researchの投稿規程

なお、本研究の一部は「医学翻訳のためのバイオテクノロジーによる非戦略研究」によるものである。最近、戦略研究とか戦略的研究という表現を見ることが多い。いや、別に軍事とは全然関係ないんだけど、なんかフツーの研究より高度で頑張ってる感じがするよね。でも、ぼくは平和主義者だから戦略的な取り組みはどうも苦手というか。それで、このページは非戦略研究によるもの・・・にしました。


医学翻訳ねっとう