貧相なアクセサリーいろいろ

世の中にはウン十万円するケーブル類とか一式ウン万円するインシュレーターとか、

トンデモない値段のオーディオアクセサリーが出回っています。貧相主義者としては

そんなもの買う気にはなれません。似たような効果を、いかに安く実現するか?に

焦点を当てました。ちょっと貧乏くさいけど、ちくちく頑張ってみましょう。

 

更新 2006年10月9日


    

  

  

2006/10/9

 

『塩ビシート』

 

 下の項で黒御影石の下に敷いていた塩ビシートですが、今年の夏にラックを木目調の塩ビシートで仕上げたのに伴い、撤去しました。塩ビ同士を密着させると、どうなるかわかりませんからねー。

 代わりに、ガタツキ防止として2隅にお馴染みの0.2mm厚ゴムシートの小片を挟みました。

 

 

 すると、音質向上!! 切れ込みが良くなりました。何故だろう?

  理由@ 塩ビシートを取り去ったから、石がラックに直接接するようになった為。

  理由A ラック全体が木目調塩ビシートによってダンプされた為。

 

 以上2つの事が考えられますが、どうなんでしょうかね... 何?もう一度農業用塩ビシートを石の下に敷けばわかる?

 メンドクサイから嫌です!!!

 

 


2004/8/5

追記

2004/8/13

 

『プレイヤー用防振ボード』

 

 今回はおふざけ無しの真面目なテーマです。そう!! あの長――い、長――い「柔らか〜い床の戦い」の決着編ともいうべき、ラック上段の防振についてのお話しです。他の方にとっても有用で普遍性があると思いますので、このコーナーで取り上げる事にしました。

 

 さて、CD(AD)プレイヤー設置場所の防振には、様々なインシュレーターやボード類が売られていますし、自作で対策されている方も大勢いらっしゃいます。ヒンソーをテーマとする疚しげと致しましては、シンプル且つ安価に対策しなければなりません。これまで使っていたホームセンターで売っている安価な御影石で充分な効果がありましたが、ADプレイヤーには寸足らずになるので、今までの考え方の延長戦上でADプレイヤーに適合するボードを模索することにします。

 

 素材としては、フラワーベースはウチの環境ではマッチしなかった事もあり、今回も御影石を選択しました。

 

条件 : ADプレイヤーが載っかる事。つまり、サイズは50×40cm以上必要。

 

 条件はたったこれだけです。敢えて付け加えるなら、できれば軽量にしたいという事ぐらいです。床がシンパイだから。

 さて、昨今は通販で様々な種類・寸法の御影石が容易に入手できるようになりました。50×40cmのサイズなら購入可能でオーケー。後は厚さと材質を決定するだけです。厚さは厚い方が良さそう3cmではやや薄い。4〜5cmは欲しいところですが、重くなるので3cmで妥協せざるを得ません。値段も高いしね。

 何故薄いとイケないか? 単純なハナシ、叩くと鳴きやすいからで、形状は薄い板よりもカタマリに近いものの方が鳴きにくいからです。

 材質は、青とかの綺麗なものは高いのでパス。安い白でも充分と思いますが、は白よりも重くて硬そうなので良さそう。でも、材質の鳴きがシンパイ。厚みが充分あれば良いかもしれませんが、厚い石は値段と重量がどうもねぇ... 白の厚みが5cmのは値段はそれほど高価でもなさそう。うーーーーん・・・・と考えあぐねていると、黒御影石特価品発見。サイズは50×40×3cm。材質の鳴きが出る恐れがあるかもしれませんが、今回はその硬さに賭けてみる事にしました。特価でないと買えないし。

 

 というワケで、エイヤッとクリック。こうして通算220kg目の御影石が、数日後に我が家にやってきました。  早速荷解きをして実物を確認してみると、黒い素肌がとても美しいビューティホー!!

 しかし、叩くと「コーーーン」。でも、響きが美しいので悪影響は無いかも知れません。ラックによいしょっと載せてCDプレイヤー設置。

 音は、明らかに引き締まって透明度増大。弦楽器がとても美しい!! 雑誌等での評価とおんなじです。

 しかぁ〜し、全体に硬質な響きが!! ボーカルがキツい。弦楽器も、独奏などのややオンマイクの録音だとキツい... これは参った。御影石を載せてあるラック上段を叩くと、これまでのホームセンターで売っている御影石と違って、見事にコツコツと締まった音がしています。妙な鳴きはありません。御影石そのものを叩いても鳴いているようには聴こえません。でも、音はダメ。どうしましょ?

 

 ラックとの密着性がカンペキでは無いせいかも知れないと考えて、黒御影石の裏に厚さ0.05mmの農業用透明塩ビシートを貼り付けてみました。石とラックの間の僅かなスキマを埋めてガタを軽減しつつ、スリップを防止。極薄なために、シート自体の柔らかさが音に与える悪影響が少ないのではないか、と考えました。あまりに薄いので、石に貼り付ける際は気泡やシワが出ないように注意が必要です。これによってガタは大幅に軽減、ごく少量の鉛シートを2箇所に挟むことでガタは撲滅されました。スリップ防止の効果は明らかで、まるで御影石とラックが接着されたような感じです。

 さて、音の方はというと...実はあまり変わらない...僅かに落ち着いた感じはありますが、劇的にキツさが改善されてはいません。これはもうダメ。

 

ご注意

塩ビシートを使用すると、ラックの材質・表面仕上げの種類によっては、本当にラックと接着されてしまう可能性があります。そこまで行かなくても、ラックに跡がついたりする事がありますので、美観を損ないかねません。むやみに真似をしないで下さい。

 

 

 結局3週間考えあぐねた末に、同サイズの白御影石に買い替えることにしました。こちらは通常価格。

 さて、交換を済ませて、御影石を載せてあるラック上段を叩いてみると、黒御影石の時はコツコツという音でよくダンプされていたのに対し、白御影石はボーンとした響きが残ります

 CDプレイヤーを載せて音を聴いてみると、以前のホームセンターで買った御影石よりは良いものの、音の締まりや透明感は黒御影石にかないません。なかなかうまく行かないものです。

 その時、メフィストが耳元で囁きました。「ラックに黒御影石を載せ、その上に白御影石を載せれば良いじゃないか。」・・・負けました。悪魔の囁きに負けてしまいました。ラックや床の強度になぞ、お構い無しに載せてしまいました。御影石白黒2段重ね。石の重量34kg!! とってもヤバい

 

 しかし、その音は別格です。透明で強烈な切れ込み。今まで聴いた事の無い実在感、生々しさ。もう後には戻れません。

 ADプレイヤーでも聴いてみました。更に群を抜く生々しさ、立ち上がり、低音の締まり。圧倒的です。ごくごく僅かに低音に余分な音が付いているような感触が有りましたので、黒御影石と白御影石の間にも0.05mm厚農業用透明塩ビシートを挟んでみました。少し切れ込みが後退して穏やかになったような気がしますが、低音の締まりは向上。これはイイ!!

 

 

 しかし、色々聴いている内にやや生々しさが減退しているのではないかと思い始めました。ビニールシートを挟んだのはホントに良かったのか? そこで外したり挟んだりの繰り返し

 

 結論!! 御影石同士の間には何も挟まない方が良い!! 

 

 

 御影石と御影石の間をよお〜く見るとスキマが開いているので何かを挟んでみたくなりますが、それでも何も挟まない方が良いようです。スキマは当然少ない方が良いので、御影石をひっくり返したり前後を逆にしたりして、最もスキマが少なくなる面の組み合わせを探し出す必要はあります。

 

 ところで、ラックと御影石の間にもスキマがありますのでビニールシートを挟んでいましたが、こちらの方も本当に有効かどうか再確認してみました。えっちらおっちらプレイヤーと石をラックから上げ下ろししてビニールシートを取ったり外したり。

 

結論!! かなりビミョ〜。どっちでも良いような気が。

 

 

 でも、雑誌には「ボードとラックの間にポリオレフィン系の滑り止めシートを挟むと効果的。」などと書かれています。で、同じようなものをあちらこちらで探し回りました。有りました。雑誌で紹介されているものと同じではありませんが、ポリオレフィン系で厚みが0.3〜0.5mmぐらいのシートです。サイズが40cm×1mで価格は548円。さっそく半分に切ってラックと石の間に挟んでみました。

 

 効果は...やっぱりビミョ〜!!大きなマイナス面は感じられませんが、それでもホンの少し甘くなる気がします。

 

 

 再度ビニールシートと交換してみました。うーーーん、こっちの方が繊細感が出るような気が。

 

というワケで、当分このビニールシートでいく事に決定!!

 

 でも、その内また気が変わるかもしれません。再びラビリンスの予感...ちなみに、このポリオレフィンシートを石と石の間に挟んでみましたが、やっぱり挟まない方が良いです。石とラックの間の場合は、プレイヤーからの距離が長くなるし、御影石2枚分の重量がモノを言いますので、効果の出方が変わるのかもしれません。ラックやボードの種類によっては、このシートが効果を発揮する可能性は考えられます。

 

侮るなかれ!! ラックのラビリンス・・・

 

右:商品写真、左:黒御影石の上に敷いてみました。この上に白御影石を載せたのですが、音はイマイチ。

 


 2003/9/22

 

『KP-9010用インシュレーター』

 

 今回はお遊びは無しです。おふざけはあります。

 床が柔らか〜い家の場合は、ADの実力を発揮させる事は容易ではありません。一にも二にも床の強度が物を言います。我が家では現時点で可能と考えられる対策は一応施していますので、後は本格的に改造工事するしかないと思います。ADプレイヤー側でできる対策としては、御影石の上に載せる事とインシュレーターに工夫をする事ぐらいでしょう。

 「KP−9010」は、キャビネット内のアルミフレームにモーター・アームが取り付けられており、振動に強い構造となっています。床とラックが丈夫でハウリングの問題が無ければ、インシュレーターを締め込む事によってゴムの利きをキャンセルできるようになっています。我が家では、幸いにもハウリングマージンは充分取れていますので、インシュレーターは締め込んで使っています。ラックに御影石を載せて、その上にプレイヤーを載せているのが利いているのでしょう。

 しかし、キャビネットを横から押すと、ややフラつく感じは残ります。(スリップを防ぐために、0.3mmのゴムシートは使っています。) これは、脚の裏に分厚いフェルトが貼ってあるせいでしょう。

 また、この脚はプラスチックの部分でアルミフレームに接触する構造になっています。

 リジッドにプレイヤーを固定するという理想からすると、ちょっとその辺が気になります。もう少し硬い材質でフレームに固定した丈夫な脚が望ましいと考えました。

 というワケで、下の写真のような物を試してみました。

 

 

 11mmΦ×35mmのSUS304製丸棒の一端を、4mm程残してM6のタップを切り、残した部分を一辺が5mmぐらいの六角形に加工します。こうすると、10mmのスパナが使えます。

 これを、「KP−9010」の脚を外して代わりにねじ込みます。スリップを防ぐために、ラックと六角形の頭部の間にはゴムシートを挟みましょう。そうすると、水平方向のフラつきは僅かに残りますが、垂直方向にはシッカリと設置できました。ガタが出ないようにM6のナットを使って、高さ調整したあとにナットを締め込むとロックできて具合が良いようです。

 音は、鮮明でハイスピード。環境によっては低音が締まり過ぎる可能性も有りそうですが、結構効果は有ると思いました。

 難点は、SUSの丸棒を特注加工する業者さんを見つけるのが面倒な事ですが、朗報です。ホームセンターで売っている、M6×35mmのSUSボルトで代用できます。こちらの方が安価でしょう。ちなみに、ワタシは特注などせずに、このボルトを買いました。

 

 はい、みなさんご一緒に、「やっぱりかい!!」

 


 

 ボルトでは、見た目にもイマイチしっかり感に欠けますので、もう少し工夫してみました。

 

 

 40mmΦ×20mmの真鍮に、エポキシ接着剤M6×15mmのSUSボルトを接着しました。ナットを入れましたので、プレイヤーのフレームと接触する部分も確実に固定できます。やる気があれば、真鍮にボルト頭が埋まるザグリを入れて穴開けをしてボルトを固定しても良いでしょう。裏には0.2mm厚のゴムシートを貼ってあります。コストは、真鍮がハンズで390円×4。後はボルト・ナットと接着剤にゴムシートです。

 

 さっそく脚を交換。見栄えも良くてカッコイイ!!音は、更にシャープで透明。これは大成功です。真鍮の鳴きが気になる人は、鉛シートやアルミテープ、ブチルゴム等で対策すると良いでしょう。

 これは良いアイディアだと思っていたら、昔ヤマハのGTプレーヤーのオプションに似たようなのが有ったんですね。人間、みな考える事は同じです。

 


 

 2003/2/23

 

『インシュレーターで遊ぼう!!その2 SP編』

 

 題名は「遊ぼう!!」ですが、実はそんな気楽なものではなく、切実な問題を抱えていました。

 2002年の年末に引越しをしました。当たり前ですが、リスニングルームが変わると音も変わります。以前は鉄筋コンクリートのマンション和室6畳。畳の上にコンクリのドブ板を敷き、その上にスピーカーを載せていました。ドブ板の効果で、畳の割りにはフラツキは少なめ。音は、低音が少し柔らかい他は特に問題は有りませんでした。

 新しい部屋は木造3階建ての1階、7畳の洋室です。床はフローリングで、壁はプラスターボード(石膏ボード)張りとなっています。床の強度は、特に弱くは無いが決して強くは無い、というものです。

 取りあえず、最初は床にSPを直接置きました。早速音出し。ぼよよ〜んダミダ、こりゃ。リスニングルームにもエージングが必要というのはわかりますが、これはひどすぎます!!

 対策第一弾10円玉の登場。これは利きました。随分余分な響きが取れてきました。低音も今までの和室では聴けなかったカタい塊となって飛んできます。ただ、それでもまだ十分とは言い難い状況です。

 で、年が明けて2003年の正月、オーディオライターの炭山アキラさんが我が家にお越しになった際に、フォステクスの新製品「タングステン入りシート WS−50」をお持ちになり、試してみようという事になりました。これは、ゴムシートにタングステンの粉末を混入した、のでは無くて、タングステン粉末のバインダーとしてゴムを使ったようなもの、だそうです。手に持つとズッシリ。そりゃそうです。タングステンは比重が約19と金並の重さ。更に硬度も高い。旋盤の歯に使われるぐらいですから、切削加工が不可能(成型する時は焼結で行います。)ってぇシロモノです。これをSPの下の10円玉の代わりに挟み込みました。片chの前だけ10円玉と交換。ナルホド。床の響きが更に抑えられてスッキリしました。やはりこれは只のゴムシートでは無い!

 ほいで或る日の事。日本橋で行われたフォステクスの自作スピーカーのイベントで、「モアイ21世紀バージョン」の下と、CDプレイヤーの脚の下に挟み込まれた小さなインシュレーターに興味を惹かれてしまいました。10Φ×10mm程のそれは、講師に来られていたフォステクスの雑誌でもお馴染み、Sさんが旋盤で削り出したベリリウム銅の上下に例のタングステン入りシートを貼り付けたものだそう。このインシュレーターの有る無しでの音の変化も聴きましたが、インシュレーター無しでは眠い音になってしまいます。タングステン入りシートの実力もさる事ながら、ベリリウム銅にも秘密が有りそうです。Sさん曰く「これにもノウハウが有る。」そうですので、単純に真鍮か何かで代用しても同じ効果は得られますまい。もっとも、Sさんは真鍮とタングステン入りシートの組み合わせでも良いとは言っておられましたが。

 とにかく、スピーカーの下に挟むインシュレーターを何とかせねばならぬ、という焦燥感に駆られて検討作業を開始するに至った訳です。

 

 ここで、SP用インシュレーターの要求条件についておさらいしておきましょう。

 インシュレーター選びの要件として、@材質A形状・大きさの2点が挙げられますが、音質面以外では入手の容易さ、価格の2点も重要です。

 

 次に、今挙げた項目の諸条件を、例を挙げながら細かく検討してみます。

 

@−1.材質条件

  a.強度(硬度)が大きい事。

  b.適度な内部損失があり、材質固有の鳴きが少ない事。

  c.重量(比重)が大きい事。

  d.入手が容易な事。

 a.とb.は相反する性質を持っているので、程々のところで妥協する必要が有ります。d.は価格にも関わってきますので、そう理想ばかりを追っているわけにもいきません。

 

@−2.材質(大分類)

  a.金属系

    比較的多くの種類が入手可能です。内部損失や鳴きの面では不利ですが、加工も容易な

    ものが多いでしょう。また、他の系統のものより比重が大きい材質が多いのも魅力です。

  b.窯業系

    セメントコンクリ・レンガなどです。入手が容易で安価、シロートがセメントをこねて好きな形

    状に作り上げる事も可能です。難点は見た目と、モロイので小型化が難しい点でしょうか。

  c.木材系

    多くの種類が入手できて加工も容易ですが、強度は劣ります。材料固有の響きが気に入れば

    決して悪くはない選択です。

  d.鉱物系

    オーディオ用として話題に上った事があるのは、石英ガラスクリスタルですが、とても高価。

    強度が大きいものが多いようですが、いかんせん加工の難しさや入手の難しさに二の足を踏

    みます。御影石は安価な中国製が出回るようになって、随分ポピュラーになりました。ただ、

    加工精度が出にくいようで、ボードには問題なくても小型のインシュレーターにはあまり向いて

    いないように思います。やはり細かな加工をすると、それなりのお値段になりそうです。ダイヤ

    モンドは物性が良さそうですが、とてもとても...

  e.ガラス・セラミック系

    前述のオーディオ用石英は、製法が一般のガラスと異なる(材料の純度も異なる)のですが、

    一般の板ガラスやガラス細工はどうでしょうか?板ガラス以外の形状では、精度の高い加工が

    難しく、インシュレーター向きの形状の物が手に入るかどうか。オーディオ用に比べて混ぜ物が

    多いと柔らかくなってしまい、その割りに鳴きが出てしまう可能性もあって、あまり向いてなさ

    そうです。

    陶磁器などの焼き物は、やはり硬い分鳴きが出ますし精度が問題です。オーディオ用には特殊

    な物が出ていますが、普通の焼き物は単体での使用は難しそうです。何か他の材料と積層接

    着するなどして、複合材料に仕立てると良いかも知れません。

 

 以上を勘案した結果、今回は比重の大きさと強度(モロくない)、それに入手の容易さを重視して、金属で検討することに決めました。今の部屋の床では、軽いインシュレーターでは床の振動がそのままSPに伝わりそうですし、弱い床に柔らかいインシュレーターではふにゃふにゃの音になりそうな気がしたからです。あくまでも「何となく」であって、理論的裏付けがあっての理由では決してありませんので誤解無きよう。

 いよいよ具体的な材料選定に入ります。思いつくまま金属材料を挙げてみましょう。

 

@−3.材質(小分類)

  a.タングステン

    比重大きく、ヤング率も今回挙げた金属の中では最高ですが、フォステクスのシート以外では

    入手困難です。超高硬度の旋盤の歯を買う?!

  b.ベリリウム銅

    フォステクスのSさんご愛用? 一般には、ばねや電子部品に使われているようですが、どこで

    カタマリが買えるのでしょうか?純銅よりもヤング率は高いので、物性には魅力があります。

  c.銅

    これは東急ハンズなどで色々な形状が手には入ります。欠点は、形状に気を配らないと鳴きが

    出やすいことと、お値段がちょっぴりお高めな事です。

  d.真鍮

    これも入手容易です。こちらも、材質固有の鳴きはあるようです。

    同じく銅合金の仲間として砲金も有りますが、こちらは真鍮ほどポピュラーではないようです。

  e.軟鉄

    ネジクギの材料としてお馴染みですが、ヤング率が高い割には硬度が低いように思います。

    チンチン鳴き易くもあります。あまりインシュレーター向きではないかも。

  f.鋼鉄

    同じ鉄でも、こちらは工具などに使われる硬い鉄です。硬い分加工困難で、インシュレーター

    向きの素材としては???。鳴きも少なくはない方でしょう。

  g.ステンレス(SUS304)

    こちらは鉄にマンガンやニッケルを加えた合金で、ヤング率は鉄と大差ありませんが、ブリンネル

    硬度は2〜3倍ぐらい大きいようです。鳴きも少なく、錆び難く、ルックスも良い。後は加工の

    問題だけです。

  h.アルミ

    ポピュラーな金属ですが、軽量。銅よりも柔らかいので、今回の目的には不向きです。

  i.鉛

    東急ハンズでは入手容易ですし、重くて鳴きも少ない。鉛板でブチルゴムをサンドイッチした

    「沢村式インシュレーター」は、炭山アキラさんによると「タングステン入りシート」が登場する

    まではインシュレーターの決定版だったそうな。今回は硬度を重視しているので、パス。それ

    に、値段はちとお高めです。

 

 結局、候補として銅、真鍮、ステンレス辺りが良さそうで、次点として鋼鉄というところでしょう。

 

 ※ 上記のヤング率やブリンネル硬度の具体的数値については、色々な資料で異なっている事が

    ありますので、今回は敢えて掲載致しません。

    「メンドくさいからだ。」という巷の声には耳を貸さないようお願いします。

    参考までに上の材料を比べると、銅のヤング率を1としたとき、タングステンは4、鉄・SUSは

    2、純ベリリウムは3、鉛は1/7ぐらい。

    ブリンネル硬度は、銅を1とすると鉄は1.5、SUSは2〜3倍、純ベリリウムは1.5〜4倍、

    鉛は1/10ぐらいとなります。タングステンは手元に資料無し。

 

A形状・大きさ

 雑誌等で取り上げられたりしてますし、材質同様色々な説(好み?)が有るようですが、一説ぶって

 おきましょう。

  a.鳴きの少ない形状

    薄板や棒状のものは、材質が硬いほど鳴きやすくなります。当然です。カタマリに近い方が鳴き

    が少なくなるでしょう。

  b.安定性

    床やスピーカーとの接触面積が大きく、高さが低い方が安定が良いです。アタリマエ。

  c.振動の遮断

    安定性とは逆に、床やスピーカーとの接触面積が小さい方が相互の振動を伝えにくくなります。

  

上の3点はいずれも相反する性質なので、非常に厄介です。振動の遮断だけを重要視するとピンや

円錐形が有利になりますが、重量があって木で出来ているスピーカーやフローリングの床の場合は

接触部分のコンプライアンスが利いてきてフラツキが出る可能性があります。ピンを並べた剣山のよ

うな物が良さそうに思われますが、今度はピン自体の鳴きが気になります。

 立方体に近い形状で、大きさはスピーカーや床との兼ね合いで決めるのが無難でしょう。

 

 

 さて、散々ゴタクを並べたところで今回実験したもののご紹介と参りましょう。

 

 上段左が@、右がA 下段左がB

 

@ 鉛はパスなどと書きましたが、一応試してみます。0.3mm厚の鉛シートを1cm角に切ったものを

  3枚張り合わせ、上面に0.5mm厚のゴムシートを張りました。

  「タングステン入りシート」に近い効果が出せないかな、等と安直に考えた結果の構造です。

  

  音は...10円玉に比べてもシャッキリしない甘口、眠た目です。失敗。

 

A ケンウッド スピーカーベース「SB−1」 (非売品)

  1985年ごろだったと思いますが、トリオから社名変更した直後に発売されたスピーカーシステムの

  「LS−990AD」を購入するとプレゼントされたものです。テクニクスのアンプ「SU−V9」を買ったとき

  に店の人がくれました。ラッキー!!スピーカーは当時既に大型(今となっては中型)バックロードだっ

  たので、単なる重しとして愛用?しておりました。

  60Φ×29.5の多分鉄製と思われます。重量は約650g。上面と側面は梨地仕上げで滑りにくく

  なっています。叩いてもコチコチ、鳴きがありません

  

  音は、床鳴りが抑えられてイイ感じです。高域の切れの良さも出てきて、低音も自然。相当満足

  きるレベルです。強いて言えば、低音が抑えられすぎておとなしくなってしまったのが難点です。

 

B ステンレス(SUS304)製特殊加工品

  24〜27の六角形で厚み約13.5mm。中央に16Φの穴が貫通しています。重さは不明。(ハカリ

  が手元に無いので測れない。)何かに似ているような気がしますが、構わず話を進めます。

  中央の穴の内側には、何に使うのかよくわからないらせん状の溝が切ってあります。この辺りが

  殊加工品特殊たる所以でありましょう。

  指で弾いてみても、鳴きはありません。コチコチです。

 

  さて効果の程はと言うと、中高音が美しく、透明感が上がったように聴こえます。切れも良い。低音の

  イヤな響きも皆無です。野口五郎の「博多みれん」のギターの切れ、天地真理の「木枯らしの舗道」

  イントロの木枯らしの吹きすさぶ様の描写、いずれも素晴らしい!!

 

結論

  結局、今回はBのSUS製特殊加工品が一番良い結果となりました。考えられる理由は、SPの振動

  を伝えてしまう接触面積が極小でありながら、ピンポイント支持のようにコンプライアンスからくるフラつ

  きがなく、安定が良い。また、硬度、強度が高い材質ながら、鳴きが少ない、といった点でしょう。

  この後、御影石を床に敷いて、その上にこのナッ...いやいや、SUS製インシュレーターを挟んでみ

  ましたが、更に切れが向上、全体に音量が上がったように聴こえます。当面はこの形で使用してみる

  事にします。実は、一回り小さな特殊加工品(17mm、穴の直径10mm)も試してみたのですが、中

  高音の効果は同じでも低音の量感が少なめになってしまったのです。SPによっては小さな方が良い

  場合も有りそうです。

 

設置の様子

 

 

 問題は、このSUS製特殊加工品入手困難な事です。一般に入手できない物を紹介して良いものかどうか、悩むところではあります。

 しかし、もしもこのHPをご覧になっている貴方が、このSUS製特殊加工品を試してみたいと切望し、たまたまフラリと立寄ったホームセンターのネジ売り場4個入り1袋310円で売っていたステンレス製のナットSUS製特殊加工品同じ形状で、そして同様の効果が得られたとしたら...それはとても幸運な事なのです。

 ちなみに、私の入手価格は1袋4個入りで310円でした。ちゃんちゃん。

 


 

 

 

 

『インシュレーターで遊ぼう!!』

 

 アンプの項目で書いたように、アンプの音質改善の為にインシュレーターを検討してみました。

 

 上段左から@、A 下段左からB、C

 

 

@ 比較的容易に手に入る特殊な一般グレードの石英の球体を3個、特殊な方法でカンタンに

  接着したもの。1個の直径25o。

  「ただのビー玉エポキシ接着剤でくっつけただけやんけ。」などとは言わないお約束よ。

 テストの為にまず、加工前のビー...もとい、石英球をCDプレイヤーの下に敷いてみました。

 音は...ボヨヨ〜ン。嫌な予感がしますが、とりあえず加工してアンプの下に3点支持で敷い

 てみました。やっぱり音はボヨヨ〜ンです。低音の量感と弾力感は出ますが、情報量は減りま

 した。失敗。

 

A 六茫星をかたどった普通グレードの石英製インシュレーター。

  中央の穴に全宇宙の善なる気を集めて音質に有害な振動を消去します。決してローソクを立て

  たりしてはいけません。

  さて、このMADE IN TAIWANのキャンドルス...おっとっと、インシュレーターをアンプ

  の下に敷いてみましたが、@よりは良いものの同じ音質傾向で感心できません。

  失敗。

 

B オーディオテクニカ メタルベース「AT682」 防振合金製。手持ちのもの。

  CDプレイヤーの足の下に敷きました。一聴して、切れ込みが鋭くなり情報量が増えたのが

  わかります。低音もしっかりりして安定感が出ました。これは予想外に効果的でした。

  次に、アンプの足の下に敷きます。何処か寂しい音になってしまいました。Aと同じ傾向です。

  CDプレイヤーに対しては効果大ですが、アンプに対しては失敗です。ハテ?

 

C 水晶製サイコロ状インシュレーター。15o角。

  水晶製のインシュレーターは、安いネット通販でも1個1000円はします。これは某所で1個

  500円で手に入れたもの。4個で2000円ですから、貧相主義としてちょっと高すぎますが、

  モース硬度7を誇る水晶ですからそれだけの価値はあるかも知れません。このキューブ型イン

  シュレーター、デザインもサイコロにそっくりですので、効果が有るかどうかはイチかバチか、

  丁か半か、射幸心を煽られます。

  まず、CDプレイヤーの足の下に敷きました。B程ではありませんが、情報量も多くて悪くは

  ありません。Bよりもやや穏やかな印象です。底版に直付けするために、AT682の上に載

  せて使ってみましたが音に変化は有りません。

  アンプの足の下に敷いてみました。特に何も効果は感じられません。何も敷かない方が若干

  低音がしっかりしています。

  やっぱり失敗。

  

 結論

  結局明らかに効果が有ったのは、CDプレイヤーにAT682の組み合わせでした。他は全て

  逆効果でした。CD、アンプ共御影石を敷いてありますし、それぞれの機器の足は焼結合金

  や純銅の立派なものが付いていますので、これ以上防振効果を上げるのは難しいのかも

  知れません。購入費用は、AT682を除いて合計2000円也。安い??

 


 

 

 

 『ツイータ台』

 ツイータは約18年前に購入した、今は亡きコーラル製のH−105です。これには、硬質ゴム製のツイータ台が付属していましたが、その台を使うと音が硬く鋭くなってしまいます。それで、長岡流に合板積層ブロックの台を製作して使っていました。これは、そのままだと中に押し込んだツイータが滑って出てきてしまうので、木ネジを1本ネジ込んで固定していました。この台での音質は付属台の時に比べて音色一変、繊細感が出てエレガントに鳴り始めました。更に、上に鉛板を載せると分解能向上。その状態で18年近く使っていました。

 ところが、この1年の間に色んな所で人様の音を聴かせて頂く内に段々高域の切れと音場感に不満が出てきました。元々能率がフルレンジに比べて13dBも高いのを、無理やりコンデンサの容量で合わせているのですが、ネットワークは難しいので他にもう少し改善する箇所がないかと考えた結果、置き台を触ってみようという気になったのです。

さて、ホーンツイータの台と言えば、長岡流の鉛版で囲む方式が思い浮かびます。残念ながら、そんなに沢山鉛版を持っていないので、これは無理。他に良い方法は無いかと探すと、有りました。フォステクスの新製品T900Aの台としてお馴染みのP30です。カッコいい!!真似して真鍮で作ろう。

早速ホームセンターへ行きました。すると、丁度良い物が有りました。10mm×150mmの真鍮の六角棒です。これを元に構成してみよう。そのホームセンターには他に目を引く材料がなかったので、後日大手DIY店へ行きました。真鍮の六角棒を固定する板を探した結果、候補は次の3種類となりました。

 

@ 真鍮板または真鍮の細い棒

A 人工大理石の板

B 黒檀等の銘木の板

 

この中でどれにしようか?

 ・真鍮は同じ材質なので、癖が出そう。薄かったり細かったりすると鳴きそう。

 ・人大(プロはこう呼びます。)はアクリル樹脂なので音が悪いという先入観がある。

という訳で、銘木に決定。その中で、重さと叩いてみた感触で選んだのが黒檀の1.5×5×10cmの板です。

 これに真鍮の六角棒を両面テープで貼り付けたのが下の写真です。ツイータに接触する部分には傷付き防止の為に鉛のテープを張っています。また、重しの鉛版にはラミンの丸棒を貼り付けて乗せています。

両面テープを使っているのは、原状復帰が容易なのだからであって、エポキシ接着剤か何かで接着した方が安全なのは言うまでもありません。現に、既に何回も両面テープが剥がれて台が崩落する事故に遭ってます。ははは。

さて音質は、と言うとヌケが良くなって爽快なサウンドとなりました。鉛版で挟むように置いたのと比較しても明らかに良いです。大成功!!

欠点は、黒檀が滑りやすくてゴムシートを使ってもスリップを防ぐのが難しいことです。

それにしても、ほんの少しの工夫で音が良くなるので、オーディオはやめられません。

 

 

 コンデンサは「CS」です。

 

 

 


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