貧相な自作ケーブルの世界 オーディオ雑誌をめくるとピンコード、スピーカーケーブル、電源ケーブルの記事が山盛りです。 HP上にも銀線や極細線を使った自作記事をよく見かけます。この不景気でオーディオ機器は そうそう買い換えられない。買い換えようにも肝心のメーカーが無くなったりしてしまっています。 そんな時に手頃な予算で音を変えられるケーブル類に関心が寄せられるのは 至極当然の成り行きでありましょう。しかし、アクセサリーと同じく貧相主義者としては そんな高価なものを買う気は毛頭有りません。そこで、あちこちから良さそうな ネタをパクって自作。相当貧乏くさいけど、ちまちま頑張ってみましょう。 更新 2005年11月27日 |
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2003/4/23 |
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『打倒 フォステクス!!』
現用のピンコードは2.0mm単線を使った屋内配線用のFケーブルです。長岡鉄男氏が推薦されていたので使っていただけで、その前も同じく同氏推薦の2スケのキャブタイヤコードでした。 Fケーブルの音は圧倒的で、CDプレーヤーを買い替えたぐらいの衝撃が有りました。2年前にポリエステル製の網、「FLチューブ」の存在を知り、同じような「Sスリーブ」なるものを日本橋で購入、装着していました。この網による音質向上は確かに認められます。最初は気のせいかと思って何度か付け外しをしてみましたが、明らかに音が変わりました。その後、昨年になってから線もプラグも古くなったので新調して今に至るわけです。 そこへニュース!! あのフォステクスがピンケーブルを新発売。銀−銅合金の線材にタングステンジャケット。驚くべきはその価格です。最高級機の「WAGC302」は1.0m1ペアで39万1千円!! こりゃまた非現実的な、と思っていたら、ポンと買っちゃった御仁がいらっしゃるとの事。何でも次元の違う音がするそうな。1m何万円というケーブルは既に存在していますし、自分としてはたかだか電線に何万も支払う気には到底なれませんが、人にヒトケタ違う金額を出す気にさせるというのは、明らかにそこに別世界が存在する証佐かもしれません。 となれば、またぞろパクリ心がうずき出しました。そのケーブルの音の秘密を解き明かし、例によってそのアイデアをヒンソーに真似してひと味違うケーブルを手に入れなければなりません。 目標はとにかくフォステクスのケーブルに匹敵するような音質のケーブルを作り出すことです。 シロートがあり合わせの材料で作ったところで、たかが知れている? いやいや、日本男児たるもの夢は大きく持たなくてはなりません。2,000円で40万円の音質を手に入れる、そんな壮大な夢こそが自作オーディオの真髄であり、楽しみでもあります。せせこましい現実ばかりを見ていては景気も悪くなるばかりです。 「打倒 フォステクス!!」 に向かって、さっそくGO、GO!!
取りあえず、疚しげの『ケーブル自作の基本方針』から。
1.安価な事。 当然40万も予算は有りません。そんなお金が有ったら、家のローンの繰上げ返済をします。 40万円繰上げ返済するには、手数料が10,500円かかります。そうなると、ケーブルに掛ける事の できる費用は、いいトコその5分の1の2,000円/ペアでしょう。 どういう根拠じゃ!! 2.できるだけ手間がかからない事。 マニアの自作では、裸の線材を買って絶縁材やテープを根気よく何十にも巻いていく、といった 方がいらっしゃいますが、品質の作り込みにばらつきが出そうなのでやりません。 (ホントの理由は、そんなメンドーな事できまへん。) 3.線材に凝らない。 2000円では凝りたくても凝れませんて。よって、普通の銅線のみ使用します。
4.ピンプラグと導体の接合ははんだ付けとする。 高級ピンプラグの中にはソルダーレスタイプが多いようですが、接合の信頼性という点でははんだ 付けにはかなわないと思います。信号経路に異種金属、特に鉛みたいに音の悪そうな金属を介す るのに抵抗がある人もいらっしゃいますが、ワタシは接続部分の接触抵抗の方が問題が遥かに大 きいと考えております。ピカピカのプラグや導線でも、実はその表面は酸化物で覆われており、それ ははんだの電気的特性よりも影響が大。でなければ、今頃は音響機器のプリント基板からはんだ が追放されている筈です。接合部分表面の酸化物は、はんだ付け時にフラックスの働きで除去され てしまいますから、問題が無いワケです。
次に、お手本となるフォステクスのケーブルの技術的特徴を挙げてみましょう。
1.導体が特殊アニール処理された銀−銅合金である。 6Nだ、7Nだ、と純度追求ブームの中で、逆に低純度の材料を使っています。誠にユニークです。 しかし言われてみれば、銅に銀を少量(大体推測がついていますが、ナイショ。)を添加すれば、 銅の固溶体(α相)の中に銅と銀の共晶体(α+β相)が浮かんだ構造となり、優れた強度と導 電率を併せ持った合金になるのも何となく想像できます。 更に、アニールでもって音質に最適な強度を得ているものと推測されます。 ちなみに、一部の雑誌に、「銅の分子の周囲を銀の分子が囲んでいる。」と記載されている記事 を見かけましたが、ちょっと首をかしげます。共晶体中のβ相だけ捉えると、そう表現してもおかし くはないと思いますが。 しかぁし、こんなのはシロートには真似できましぇーん。安ーい、フツーの銅線で我慢する事にします。
2.線材の太さがΦ2.6mmである。 2.6mmは断面積で5.3mu。2.0mmで3.14muですから、その1.69倍。この太さが音質に好影響 を与えている可能性は高いと思います。しかし、フトい!! 太すぎます。ピンプラグへのはんだ 付けをどうすれば良いのでしょう? 2.6mmの電力線は入手可能ですが、採用するには二の足を 踏んでしまいます。第一、3.5スケのスピーカーコードを使っている身としては、スピーカーコードよ りも太いラインコードを使うというのは何処かしら抵抗があります。一つの方法として、1.6mmの単 線を2組使うというテがあります。これなら断面積4muと2.0mmの27%アップ。しかもピンプラグ の手前で導線を1本にまとめてしまえば、ピンプラグとのはんだ付けも楽勝。
3.導線の他に、信号を流さないΦ2.6mmの銅線2本とツイストしてある。 この銅線の役割は、ケーブル全体の補強と重量増加でしょうか?ならば、配線用Fケーブルでも 3芯のを使えば、簡単に真似できなくは無さそうです。ところが、実際に3芯のFケーブルを触って みると、キャブタイヤと違って一列に芯線が並んでいる構造のためにシースがグズグズのように感 じられました。それに、平べったい形状のケーブルは振動しやすそうです。2芯のケーブルを2組 使う方が良いのかも知れません。
4.ジャケットにタングステンシートを使用。 出ました!! タングステンシート。その優れた制震効果は何度か体験済みです。ようし、これを 沢山買い込んで...って、1組2000円のケーブルに使えるワケないやん。 と言っても、鉛テープやブチルゴムを巻きたくはないし、自己融着テープぐらいでお茶を濁しときま しょう。例のポリエステルのアミアミは、「FLチューブ」やm2000円以上もするブランド?モノは却 下、無名の安物を選びます。安物でも効果がある事は確認済みです。
5.製作方法にノウハウがある。 雑誌の記事やメーカーさんのお話の中に、「タングステンシートをぎゅうぎゅうに巻いてある。」 「筋肉痛必至!!」 「製作方法はノウハウの塊。」 「製作担当者は、お金をどんなにもらって も作りたくないと言っている。」等、何やら恐ろしげな表現が含まれています。どうやらこの辺りに ヒントが隠れているような気がします。
『1.6mmFケーブル2本使用』
さて、そんなこんなで具体的に構想をまとめてみました。
1.1.6mmのFケーブルを2組使用する。 つまりホット側に1組、アース側に1組使用して断面積を4.0muとする。 2.この2組のケーブルは、自己融着テープでまとめて1本にし、ポリエステルの網を被せる。
たったこれだけですが、太くてそこそこ丈夫なケーブルになりそうです。
材料は次の通り。全て日本橋で調達しました。
製作 ケーブルのシースを長めに剥き、シースを剥いた所から1.5cmぐらいの所で黒と白の芯線をはんだ付けして1本にまとめます。これを片CH2本使うわけです。当初は、この2組の線をブチルで貼り合わせるつもりでしたが自己融着テープでは不可能な事が判明しましたので、単に自己融着テープでグルグル巻きにしました。 これができれば次はピンプラグのはんだ付け。2mmとは違って簡単です。最後にアミを被せて...と思ったら失敗。アミが細すぎてムリ。以前買ったアミとは微妙に太さが違っていたようです。仕方がないので、手持ちの6mmのアミを使いました。 これで完成です。太さの割にはしなやかなケーブルになりました。機器のピンジャックを痛める心配は少なそうです。
音質 ややソフトでナロウ、透明感と歪の少なさは良いのですが、馬力感はありません。クラシックには悪くないようです。全体としては、2スケのキャブタイヤコードのようなイメージです。ナンデダロ? 導体断面積が増えた分低音の量感と力が増す筈なのですが、全く効果ナシ。力感が足りないのは、2組のケーブルをまとめるのに自己融着テープで軽く巻いてある為に強度がないせいかも知れません。これだと、1組だけ使ったのとほとんど同じなのかも。 結局失敗と言えそうです。
発展 試しに、現用のケーブル(2.0mmFケーブルにアミ付き)のアミを一旦外して、疚しげ考案の「SUPER jh」処理を施してみました。すると、繊細感・透明感と切れの良さが大幅向上。今まで聴いたことの無い音です。 天地真理の「涙から明日へ」の冒頭の引っぱたくようなパーカッション、太田裕美の「ドール」のピチピチとしたシンセ、これは大したものです。 となると、これを超えるものを作らねばなりません。とは言っても、2.0mmFケーブルを材料に使ったのでは只の改良にしか過ぎません。次元の違う音を手に入れるには、素材が重要です。 ここはやはり2.6mmFケーブルの出番でしょうか。
写真右 出来上がった1.6mm×2ケーブル 写真左 2.0mmに施した「super jh」。自己融着テープを貼ってある。
『Φ2.6mmFケーブルのピンコード1号機』
と言うわけで買ってきました、2.6mmのFケーブル。実物を手にして、改めてその硬さ・ゴツさに驚かされます。反面、シースがグズグズ気味なので、いかにも大味な音がしそうで嫌な予感がしますが、兎に角作ってみましょう。
@製作 ケーブルにピンプラグを取り付けます。 注意点は、芯線がピンプラグのハウジングを通らない位太いので、芯線の被覆をカッターナイフで少し削る必要がある事。 はんだはタップリと盛り上げて強度を稼ぐ(特にトップフィレット?の濡れ上がりが重要)な事ぐらいです。 あと、プラグに熱を加える時間が長くなりがちですので、ホット・コールド間の絶縁体が軟化してピンが歪まない様、ピンジャックの端子板等にプラグを差し込んだ状態ではんだ付け作業を行なうと良いでしょう。 次に、疚しげ考案の「SUPER jh」処理を行ないます。5mm程度に細く切った自己融着テープをシースに沿わせて貼っていきます。 最期に、ポリエステルの網を被せてしっかりしごいて密着させ、両端を自己融着テープで留めて完成。
A試聴 モノ凄い低音の量感と圧力です。情報量も多く、あらゆる音がリスナーに向かって飛び掛ってくるような音です。ビシバシと叩きつけるような力強さ。分解能も充分。 これは2.0mmFケーブルより明らかにワンランクもツーランクも上です。これは凄い!!と思ったら、音場感と繊細感が全然足りない。 バロック音楽には全く不向きです。 さあ、どうしよう?
B改良 このままでは使えません。しかし、今まで聴いた事のないパワーと立ち上がりの良さに取り憑かれてしまいました。メインとするには、最大の欠点である繊細感を、なんとか改善しなければいけません。 問題点は何処にあるのか? やはりグズグズのシースが怪しいです。Φ2.6mmの硬い銅線をダンプするには役不足なようです。 そこで登場、ご存知ブチルゴム。防水・人工芝固定等の用途に使う布基材の厚さ0.8mmのテープです。これをシースにネチョネチョ、ベタベタと巻き付けました。 え?! ケーブル自作の基本方針はどうしたかって? 忘れてください。ワタシは忘れました。 ブチルの上からポリエステル基材の自己融着テープを巻き、ポリエステルの網を被せて終わり。
C再試聴 若干改善されたような気もしますが、ほとんど変わりません。何分にも太くて硬い線ですので、エージングの効果に期待してみることにします。
写真ボケボケですみません。
『打倒!! 品川電線製2.0mmFケーブル』 (Φ2.6mmFケーブルのピンコード 2号機)
1号機を1週間使ってみて、随分良くなったような気もしますが、やはり2.0mmFケーブルには全然かないません。 この時点から、目標は「打倒!! 品川電線製2.0mmFケーブル」へと変貌を遂げました。 人間、夢を追うばかりでは生きていけません。もっと現実を直視して、問題に対応する事が肝要です。第一、2,000円で数十万円のケーブルに匹敵する音が出せると考える方がどうかしています。
@1号機の問題点 音質の良くないシースの上から対策してみたところで、ほとんど効果が無いようです。一番重要な芯線の被覆を良い材料に変えないと根本的な問題解決には至らないのでしょう。その上で、フォステクスのケーブル並みの防振構造を採用するのが良さそうです。
A2号機の製作 遂に禁断の被覆そのものの製作に手を出してしまいました。
被覆の材料
Fケーブルのシースと被覆を全て剥いて銅線を取り出し、テフロンチューブに通します。 テフロンチューブに通した2本の線を線同士、端から5cmぐらいのところでテフロンテープで留めた後、撚り合わせます。撚り合わせの回数は、1m当たり5〜6回で良いでしょう。銅線が硬いのでそう多くは撚り合わせができないので、適当にしておきます。 撚りが戻らないように、もう一端と線の真中辺りをテフロンテープで留めます。
この工程は高名なくずてつさんとUENOさんのサイトで紹介されている自作記事を参考にさせていただきました。 心強い味方です。いつもいつもありがとうございます。
いよいよ今回の白眉、ゴムシ−トのハイ・テンション巻きです。フォステクスの場合は「タングステンシートをぎゅうぎゅうに巻いてある」そうですから、疚しげは「只のゴムシートをぎゅうぎゅうに巻く」ことにしました。 まず、ゴムシートを10mm幅ぐらいに切ってテープ状にします。その端を、先程のテフロンチューブに通して撚り合わせた線の端に自己融着テープでしっかり固定してから、ゴムを巻き始めます。この時、線は両手で持ち、ゴムの一端は足で踏んづけて背筋力を使ってゴムを引き伸ばしながらテンションをかけて巻くのがコツです。フォステクスは「筋肉痛必至!!」だそうですから、何が何でも筋肉痛にならなければ意味が有りません。 巻き終わったら、緩まないように注意しながら端を自己融着テープなどでしっかり固定します。 最後に、いつものごとくアミを被せて完成。ケーブルの感触は、重く硬くてなかなか良さそうです。
B試聴 さて、禁断の味は蜜の味でしょうか? 結果は、ナロウでソフト。1.6mm×2とそっくりの音です。低音の量感に2.6mmらしさの片鱗は感じるものの、明らかに失敗。ガーーーン!!
#筋肉痛は軽度なものでした。だから失敗だったのか?
テフロンチューブそのものは硬いのですが、やはり内径が大きすぎたのでしょうか。それと、只のゴムでは補強の役には全然立っていないからでしょうか? これはもう、芯線の徹底補強に走るしかありません。
『Φ2.6mmFケーブルのピンコード3号機』
@構造 2号機の反省点を思いっきり踏まえまくって、裸の銅線にテフロンテープを巻く事にします。これならユルユルの心配もありません。更に、その上から熱収縮チューブでしっかり固め、とどめに鉛テープで重量付加して防振を狙います。
A製作 材料 2号機とほとんど同じ。テフロンチューブは不要。テフロンテープは大量に必要。高いなあ。 後、粘着材つき鉛テープ 厚さ0.3mmのを使います。
Fケーブルから取り出した銅線にテフロンチューブを巻いていきます。1m近い銅線に巻いていく作業は指先が結構疲れます。 巻き終わったら、2号機と同様にテフロンテープで止めて撚り合わせ。その上に8Φの熱収縮チューブを通してガスコンロであぶり、しっかり収縮させます。 10mm幅に切った鉛テープをその上から、数mmの間隔を空けて巻いていきます。鉛むき出しはヤなカンジがするので、更にその上から自己融着テープを巻きます。以降、2号機と同じ。で、完成。
B試聴 一聴して今までの2.6mmのケーブルとは全然違う!!シャープで透明。ボーカルも口が小さく伸び伸びと歌います。これなら納得。でも、反面少しやせ気味と思わないでもありません。2.6mm独特の音量が上がった感じの迫力はやや減退しました。 で、宿敵の品川電線製2.0mmFケーブルと比較してみました。やっぱり繊細感が足りない!!ハープシコードの繊細感が全然出ません。 トータルでは品川電線製2.0mmと一長一短と言えるのですが、かかったコストを考えると物足りないのは明らかです。このコード、80cmをワンペア作るのにテフロンテープ代だけで1,500円以上掛かっています。 改めて、品川電線製2.0mmFケーブルのハイCPぶりを思い知らされました。
『Φ2.6mmFケーブルのピンコード 4号機』
@構造 3号機は確かに優秀ですが、コスト低減を図らねばなりません。1mワンペア3,000円となると、ヒンソーの名が泣きます。 ここはやっぱり、テフロンテープに比較して廉価なテフロンチューブを使いたいところです。その他の構造は全く3号機と同じにします。
A製作 材料 3号機のテフロンテープをチューブに変更しただけ。 後は3号機と同じ。
製作工程も、芯線にテープを巻く代わりにチューブを通すだけ。後は同じ。
B試聴 一聴して2号機と同じ。全然ダメです。ここまで来ると、音に一番影響するのは芯線の被覆だという事がわかってきました。 そう言えば、2.6mmの元々の被覆は光沢の少ない柔らかくてモロい感触のPVCですが、品川のは光沢が有って比較的硬い感触のPVCです。
『Φ2.6mmFケーブルのピンコード 5号機』
@構造 4号機の結果を踏まえ、本格的に芯線の補強を図る事にします。コストも考慮して、熱収縮チューブを芯線の被覆に使用します。気になる点は、収縮させる為に115℃以上の熱を加えなければいけない事です。銅は150℃以上になると急激に酸化が進行しますので心配です。まあ、フトい単線ですから影響は少ないかもしれませんが。 その他の構造は、3号機・4号機と同じです。
A製作 材料 4号機のテフロンチューブの代わりに熱収縮チューブ 3Φを使用。 後は4号機と同じ。
芯線の被覆に熱収縮チューブを使うだけ。後は...以下同文。 この辺になると材料代の節約のため、失敗作の使いまわしが必要になってきます。2号機を解体して4号機に使用しましたが、更に4号機を解体してこの5号機を作りました。
B試聴 一聴して3号機とは全然違います。1号機にあった2.6mmの迫力に繊細感をプラスした感じです。3号機のように細身になる事は全くなく、なかなかのものです。でも...うーーーん、音場感がもうひとつか... 改めて品川製2.0mmと比較。やっぱり品川製の方がスピード感と音場感の見通しに優れています。 これは困った。どうしたものか... と言いながらも、コストは安いのでオススメの一品には違いありません。
C5号機のその後 5号機を2,3日使っていて、突然ヒラメキました。確か「不思議の国の長岡鉄男」に、SPコードを手でもみほぐすと音質向上、という記事があった事を。ならば、硬い硬い単線も何回か曲げ伸ばしをすれば繊細感が出るのではないか、と。 5号機がそれまで製作した4種類に比べて繊細感に優れているのは、芯線が失敗作の使い回しなのでいじくり倒した結果、エージングと同じ効果が得られたのではないか、と。 それで、手始めに1号機を30回ほどくねくねと曲げ伸ばし運動。曲げ伸ばし前後で比較試聴すると、確かに繊細感が改善されます。これはイケそう。 3号機もくねくねの後、試聴。かなりイイです。 ついに5号機もくねくね。この辺になるとハァハァ、ゼイゼイ。フォテクスのケーブルも案外こんな事をしてたりなんかして。 5号機は元々繊細感がある為か、あまり効果が感じられません。多少音場の見通しが良くなったような気がしないでもないというレベルです。 この時点で再度1号機、3号機、5号機を比較。音質向上と言っても、1号機は甘さが目立つので落第。 3号機は悪くありませんが、2.6mm独特のパワー感、情報量といった点で物足りません。この3種類の中では 5号機が一番魅力的です。これをベースに改良を加えていく事にします。
『Φ2.6mmFケーブルのピンコード 6号機』
@構造 芯線に近い所で補強と防振対策をするのが良い事がわかっていますので、今度は熱収縮チューブを被せたホット・コールドの芯線を撚り合せた後に鉛テープを直接巻いていきます。その上から、熱収縮チューブ。5号機との相違点は、鉛テープと8Φの熱収縮チューブの順番だけです。尚、5号機の自己融着テープは省略しましたが、巻いた方が良かったかも知れません。
A製作 材料 5号機と同じ。自己融着テープは前述のとおり使いませんでした。 ちなみに、プラグと芯線は1号機を解体して転用しています。
B試聴 1号機と同じ印象です。5号機と比べると、特に音場感で劣っているのがハッキリわかります。 大失敗。 後で解体してわかったのですが、鉛テープの上からでは熱収縮チューブの締め付けが効きにくいようです。鉛テープはどんなに強く巻き付けても締め付ける効果がほとんど無いばかりか、逆に一番外側の熱収縮チューブの効きを阻害しているのかも知れません。
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2003/5/20 |
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『Φ2.6mmFケーブルのピンコード 7号機』
@構造 今までで一番良かった5号機の改良を進める事にします。芯線の防振をもう少し徹底してみました。芯線に被せる熱収縮チューブを2重にします。後は5号機と全く同じです。 A製作 材料 熱収縮チューブ 8Φは5号機の倍要ります。後は言わずもがな。 B試聴 やはり防振を徹底しただけあって、繊細感がワンランク上です。天地真理を聴くと、もう文句無しです。気を良くして 長岡系古楽やクラシックを聴いてみました。 うん?? なんか中高域がスカーッとしません。バイオリンが沈みがちです。これはイカン!!ダメじゃないか。 今までの試聴は、単にナロウな古い録音の歌謡曲との相性をみていただけなのか。ガーーーン!! 試しに、リファレンスの2.0mmFケーブルでビバルディの「四季」やバッハの「無伴奏パルティータ」などを聴くと、 艶やかでハイスピードな弦の音色にシビレます。テフロンテープを芯線に直接巻いた3号機だとこれに近い音色ですが、 それでもやや太めで大味で、2.0mmFケーブルにはかないません。 これではダメだ!! 根本的に音決めの方向転換を迫られる事態に陥ってしまいました。
これが、長く続く闇夜への入り口であったとは...
『混沌たる闇の中へ...』 (Φ2.6mmFケーブルのピンコード 8〜13号機) 先に結論から言ってしまうと、全部失敗でした。ので、内容を簡単に一覧表にまとめてみました。 この内、8号機はオフ会の持ち込み用に長さ50cmで製作したもので、自分のシステムでは試聴していません。ただ、人様の システムで聴いても7号機とほぼ同じキャラクターという事はわかりました。
●11号機のPVC被覆と4芯構造 今までPVC(塩ビ)を否定して試作してきたが、適度な柔らかさという点で案外良いのではないか? 4本撚りの構造はフォスのと同じ。成功すれば、「ハッピー・クローバー構造」略して「HC構造」と銘打 つつもりだったが。
●12号機の構造と配管保護テープ 粘弾層の外側に固い被覆を被せれば防振効果が高まるかと考えた。効果はあったが、それ以前に 3本撚り・4本撚りは良くない? 配管保護テープは塩ビでできており、普通のビニールテープよりも厚みがあるので使ってみた。
失敗作の数々。ゲジゲジみたいのが結束バンドで縛り上げた13号機。
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2005/11/27 |
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『そして結論は...』
今回のケーブル試作に費やしたコストは、13号機までで実に2万円近い金額となってしまいました。 13種類も作成、にも拘わらず充分な結果が得られていません。やはり2.6mmのFケーブルはオーディオ には向かない、 という結論を出さざるを得ません。 色々なHPを覗いてみると、3mmΦの銀線を使った自作で多分同じような欠点に悩んで いらっしゃる方がおられます。そうかと思えば、2.6mmFケーブルのシースの上から対策を施すことで良好な結果を得て、 更に芯線を焼きなます事でもう一段のクオリティアップに成功された方もいらっしゃるようです。 尤も、お聴きになる ソースが違い、当然機器も違いますのでワタシの場合と比較する事は無意味なのですが。
さて、本当に2.6mmがダメなのかどうかを検証するには、1.6mmや2.0mmで同じ構造のケーブルを作ってみな ければなりません。1.6や2.0で良好な結果が得られれば、線材そのもののの責任というワケです。
そこで、7号機と12号機の構造を基にして1.6mmと2.0mmのを作ってみました。但し、1.6と2.0では仕上がりの硬さが異なるので、鉛テープを巻く順番を変えています。
●1.6Φ 熱収縮チューブの2重被覆→熱収縮チューブでホット・コールドをまとめる→ブチルゴム→配管保護テープ →鉛テープ→熱収縮チューブ 太くても、かなりしなやかなケーブルになりました。
音質 は、滑らかだが力感無い。特に低音は量感も少ないです。オリジナルのFケーブルより悪いかもしれん。
● 2.0Φ 熱収縮チューブの2重被覆→熱収縮チューブでホット・コールドまとめる→ブチルゴム→鉛テープ→ 配管保護テープ→熱収縮チューブ こちらも2.6mmに比べれば随分しなやかな仕上がりです。
音質は1.6Φと同傾向です。1.6Φよりは低音の量感がありますが、リファレンスの品川電線製Fケーブルよりも格段に落ちます。2.0Φは芯線に10年以上前の古い線を使ったからかな?
いずれにしても、2.6mmの最大の課題である繊細感は、2.6mmとは違って両者とも問題が無かったので、音の悪い原因は構造だけにある訳では無さそうです。 しかし、 結局ワタシの場合は、2.6mmケーブルは何をどうやってもダメ!!という結論となりました。
●番外編 Kei建築設計事務所の新築オフにお邪魔した際に、余った電源配線用ケーブルを頂いてきました。住友 電工製IVケーブルの5.5スケです。1mmΦの銅単線×7本から成るシングル(ホット・コールドで1セット になっていない、バラの)ケーブルです。 これを早速2本をホット・コールドとして熱収縮チューブでまとめて使ってみました。 音は、滑らかで繊細。高品位です。これに単線のような力感が加われば素晴らしいケーブルになるかも しれません。そのままでも、ボーカルやクラシックには良いでしょう。シースを工夫してがっちり補強すれば良いのかな? これはこれで、今後のテーマにさせて頂きます。K5さん、ありがとうございました。
● コイルチューブ(14号機) 以前から、電設資材屋さんで「コイルチューブ」なる物がぶら下っているのがずっと気になっていました。これも電線を束ねるのに使うものらしいです。ポリエステルの網だけで効果が有るのだから、スパイラル状に締め付ける事の出来るコイルチューブなら、もっと効果が有るのではないか? 4Φのと6Φのを買ってみました。手始めに、リファレンスの品川2.0mmFケーブルに4Φのをグルグル・ギュウギュウ巻き付け。
音は...違いがわからん。それでは、と2.6mmの7号機に6Φを巻き付け。 (上の写真中、ゲジゲジの2つ上のヤツ) やっぱり音の違いはわからん。
そこで考え付いたのが、ナイロン製結束バンドとの併用。13号機の結束バンドを取り外し(つまり被覆はFケーブルのPVCのまま)、コイルチューブをぎゅうぎゅう巻きながら結束バンドで締め付け固定。
うーーん、2.6mmとしては、音はまあまあです。繊細感もそこそこ。しかし、リファレンスを凌駕するほどのものではありません。これもまた、失敗作の仲間入りというところです。
※ オーディオ用に、コイルチューブみたいなものが売られているんですねぇ。値段は・・・高っ!! さすがオーディオ用です。
● 現用は... 様々に検討した結果、結局HPで評判の良い自作ケーブルを2.0ΦFケーブルを使って作ったものを使っています。これは銅線をテフロンチューブに通し、テフロンテープでギュウギュウに巻き上げた上にブチルゴムやら鉛板やらで防振したもので、結構コストはかかるし手間もかかりますが、Fケーブルよりも透明感・繊細感があってなかなかの優れものです。 というワケで、結局は人様のアイディアをパクリ。 他人が良いと言うケーブルはやっぱり良い!! という結論を残しつつ、RCAケーブル作りはオシマイ。
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