「メイドロボット」考
(02年9月04日)

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 ・・・何か違う(泣)

気になったニュースがあったんで、ちょっとここで考察。
ある新製品
 まずは「気になったニュースってなに?」という話。
MSNの速報ニュース(元は毎日新聞)より:
 
ネット家電でリナックスを採用 テレビの基本ソフトに
 ソニーは3日、ネットワーク家電(情報家電)の中核となる新型テレビの基本ソフト(OS)として、無料公開されている「リナックス」を採用する方針を明らかにした。秋以降、新製品を発売していく。4日に正式発表する。

 従来の家電製品は、それぞれ個別の機能に特化し、バラバラに働いている。ネット家電は、無線などでテレビ、パソコン、AV(音響・映像)機器、モバイル機器を相互に結び、映像や音楽など多様な情報を自由にやりとりして楽しんだり、遠隔操作で録画などの指示をしたりできる。

 ソニーは、ネット家電の中核として新型テレビを使う考え。具体的には、テレビにサーバー(コンピューター)機能を持たせ、放送時間やチャンネルにかかわりなく、見たい番組を長時間にわたり録画、簡単な操作で即座に見ることが出来るようにする。こうした操作をするチャンネル機能を持った機器のOSにリナックスを採用する。将来的に、このテレビが家庭内の家電全体の“司令塔”の役割を果たすことになる。

 パソコンなどを動かすOSでは、マイクロソフトの「ウィンドウズ」が圧倒的なシェアを持つが、リナックスはソフトとしての拡張性が高いなど、機能面が評価されている。
 【熊谷泰】

 つまり、テレビにいろいろ家電をつなげよう、という話ですね。 なんだかんだ言って家電の中で、操作量に対して出力情報量が多いのはテレビですから、それをメインサーバにしようというのはそんなに変じゃない。
 そうすると次の問題は「どの家電をつなげるか」でして、とりあえずテレビと親和性がいいのはビデオデッキ、サーバと親和性がいいのは電話(回線)。
 
 セキュリティの問題とかちょっと気になるんですが(外から留守宅のオーブンとか動かせると大変ですからね)それはさておき、ADSLの普及で「つなげっぱなし」が割とメジャーになってきたことと、セキュリティに関しては比較的優秀な(WINDOWSが悪すぎるだけという説もあるが)LINUXがかなりこなれてきたこと、そしてこの、ソニーの新提案「サーバテレビ(勝手に呼称決定)」の発表で、「テレビを基準にいろいろな家電を操作」というスタイルはほとんど確定になることでしょう(内蔵か外付けかはさておき)。
 技術的にはそんなに難しくないですからね。基本的にはUSBでつなげばいいだけの話だから。

21世紀というやつのビジョン
 幼少時代を20世紀に過ごした私たちにとって、21世紀のビジョンはどのようなものだったでしょう。
 ビル間に渡された透明なチューブの中をマシンが走り、カキノタネのようなロケットで宇宙旅行をし、服は体にぴったりフィットしたものになり、…ロボットが人間の世話をする世の中。 こんなところでしょうか。
 
 もっともそのビジョンは、考え尽くされて出来上がったものではなく、基本的には「あんなこといいな」と「わかんないけどこんな感じ」、という観点で、当時のテクノロジーを飛躍的に進化させたものとして作られています。 丸っこいデザインのものが多かったりするのはそのせいで、「テクノロジー(ここでは主に物理・化学の意)を生かしきる形状を追求していくとこういうデザインになる。多分」ということなんでしょう、きっと。 当時は宇宙開発の黎明期でもあり、「もっとも安定した形は球であるから云々」みたいな話もよく見かけましたしね。 あるいは単に、当時のビジョンメーカー手塚治虫と藤子不二雄がそういうデザインを好んだから、ってだけかも知れませんがね。
 
 結局、それらのビジョン自体はそんなに大ハズレでもないんですがストライクというわけでもなく、「部分的にアタリ、部分的にハズレ」といったところでしょうか。 テレビは日本の住宅事情に合わせて、丸くならずに薄くなる傾向にあるし、顔をみて話せればOKという発想の腕時計型テレビ電話は、通勤電車のマナーを考慮する観点からメールが打ちやすいカメラ付ケータイという形状になり、当分腕には貼り付きそうにない。
 
 えてして、ビジョンを作り上げた土台となった価値観や技術とは違う、別の価値観や技術が入り込んで、微妙にズレた形で実現化するみたいです。
 

で、ロボット
 てゆーか、メイドロボ
 
 もともと、ロボットというのはチェコ語で労働や苦役を意味するROBOTAから作られた造語で、つまり人間のために働くものの意味なわけです。 つまり人が楽をするために働くのがロボットなんですが、メイドロボットってのはどれくらいのスペックがあればいいんですかね。
 
 幸か不幸か(?)現在の家電てのは非常に便利に設計されていて、基本的にスイッチを押すだけで大抵のことはできてしまいます。 ということは、6割方のことは「家電の前まで歩いていってボタンを認知して押す機能」があればできてしまうということになりますね。 身長は子供の身長ぐらいあればいいですか(129.3cm?)。 ただ、力仕事とかはできない(これについては2002年05月の日記「東京おもちゃショー」参照)。
 じゃあどうするかというと、そういう力仕事の必要な業務てのは大体お決まりなんで、それは独立したロボットにやってもらう(このロボットは人間型である必要はなく、例えばCPU搭載でUSB付きの全自動洗濯機とか、そういうのでいい)。 で、それぞれをUSBで(お手伝いロボットは無線LANで)サーバにつないでおけばOK。
 
 ・・・て、ちょっと待てよ?

 全部の家電をサーバにつなげば、メイドロボ本体、いらねーじゃん。
 こんな結論でいいのか!?

 
 ここで一つの選択をしないといけないようだ。 つまり、
 
 メイドロボットのボディは必要か否か。

「バーチャルメイド」という一つの結論
 で、私の結論を先に言っちゃうと「ボディいらないじゃん」だったりする。
 
 いきなり下世話な話になりますが、超精巧ダッチワイフというものが世の中にありまして。 日本の医療技術とシリコン成形による人工肢体作成技術の粋を集めた逸品(だそう)なんですが、価格は128万円。100万超えちゃいます(今ちょっと調べたら75万てのがあった。リンクはしないので「チェスナット」か「レアボーグ」で検索かけてください)
 これにアシモ(の高速動作可能バージョン)を仕込んで、会話インターフェイスを足して、会話を分析して動作に変換するバージョンにカスタマイズしないといけない。
 マスプロ効果を考えても2〜300万円ではききませんね。 しかもこれはメンテナンス費用を考えていないので、そこまで考えると新卒の1〜2年の収入フルにつぎ込んで買えるかどうか…あるいは10年ローンとか
 
 それだけの価値があるだろう、という反論もあるかもしれませんが。
 じゃあ、メイドロボットの購入客層はどのあたりかということを考えないといけない、というか、こんなのは考えるまでもなく、結婚前の男性です。 年齢なら18〜35歳といったところでしょうか。
 正直、しれっと買える額ではないのではないと思うし、親にねだるのも頭悪いし、結婚したら処分しなくちゃいけない(かもしれない)し、とにかく金銭的に割に合わなそうです。
 
 それともう一つ。
 そもそも、メイドロボ欲しいと言ってる人は、別に本物(生身)のメイド(コスプレでなく、本物)を見たことがあるわけじゃないでしょう。 私もないです。 じゃあどこで見ているかと言うと、2次元ですよね、しかも大抵実写じゃなくてアニメとかPC。
 
 だったら、さしあたりバーチャルでいいじゃないですか。
 つまり、家電に連結してあるサーバテレビありますよね、ここにメイドキャラを表示させればいいんです。
 それじゃあ只の家電ネットのナビゲーションキャラじゃないか、という意見もありそうですが、でもやることいっしょでしょ。

演出を入れる
 でもまあ確かに、当初考えていたメイドロボットのスタイルと違うので残念がる人もいるでしょうから、オプション設定で「ヒューマンパフォーマンス」というのをつけましょうか。
 これをONにするとどうなるかというと、ネットワーク接続したすべての家電の動作に連動したリアクションをリアルタイムにとり、その都度バーチャルメイドへの命令に瞬時性がなくなります。
 これに何の意味があるかと言うと、例えばリアルな世界でメイドさんに洗濯を頼んだなら、その後メイドさんは洗濯の作業をしているわけで、作業の最中に呼んでもそうすぐには応えられないわけです。 それを再現する。 もっとも、リアルなメイドさんに則した待ち時間にしちゃってもストレスたまるだけで、演出としての5〜10秒でいいでしょう。
 そして、テレビにサーバ機能がついて家電ネットができるのなら、当然、テレビとテレビをつなげる可能性もあると考えられますよね。 そこで、「複数のテレビに同時にバーチャルメイドが出る事はない」ということにしましょう。このメイドは一人しかいない、というわけです。 ついでに、テレビ間を「移動」するときに若干のインターバルを持たせる演出をつける。
 将来的には「家電ネットのテレビ/モニタは常にONになってる」のが当たり前になってるでしょうから(使わない時のレジュームはあるでしょうが、動作でオートパワーONする)、複数のテレビを繋げることで、「家の中でメイドがあなたについて歩く」という状態も可能になります。

下司なオマケ
 それでもやっぱりボディが欲しい、という貴兄に対する提案としては、特定の家電に連動して動くボディを別売りでつける、というのはどうでしょう?
 
 特定の家電、というのはバスユニットとベッド
 
 2足歩行の必要がなく、せいぜい膝立ちでズリズリ移動すればいいので、駆動アクチュエータも比較的軽いものにできそうですし、これぐらいなら150万円程度に収まるかも知れません。
 移動する時はお姫様だっこしないといけないというのも予期せぬ好ポイントかも知れません。
 
 バスユニットもベッドも動くものではないので、スピーカ固定にしましょう、5.1chで。
 頭の中央から響くメイドロボットの声。 どーですかお客さん!?

先行者だけじゃなんなんで、BonusTrack。 
 いやー、妄想が膨らむ膨らむ。
 浪漫なんですかね、メイド。
 
 まとまりのないまま終わり。

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