ヒカノレのGO
覚醒の予感/萌芽

・・・のつもりでしたが、ボリュームがすごいことになっちゃったので
パロディ部分はバッサリ削除しました。御諒承ください。

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 とりあえず通して描いてみます。

 観念論ばっかりやってもしょうがないので。

 リアルデザイン等を描いてきた人にとって、萌え系というか、同人系の描き方というのはわかりにくいんだそうです。  畑違いとはいえプロのデザイナーの人が言ってて、ちょっと意外でした。
 逆に、普段からノートの端っこなんかに絵を描いてるような人からすると、すっかりルーチンワーク化してしまっているため、「何がわからないのかがわからない」という状態で、結局、相伝できないということになるんですね。
 さらによくわからないのは、そういう同人絵を描く人に「この線、何?」と訊くと、たまに「何だかよくわからない」という仰天の答えが帰ってくるんですよ。
 自分で描いた線が、何であるかわからないってなんだそりゃ。

 まあそんなわけで、イメージを説明的文字に変換しつつ、絵を描いていきます。

 基本的には、いかにヘタな技術を、同人的文法でごまかしていくか、です。(笑)

1. 輪郭

とりあえず左向き
右利きの人は、右向きに絵は描きにくいものです。
描きにくい向きは描かないのが一番です。

1. 輪郭 ここまで

 ポイント

 いやー、冗談みたいに多いんですよ左向き。
 たとえばこれは“萌え”系の雑誌「マジキュー」(エンターブレイン・刊)創刊号の、創刊記念・色紙プレゼントのページですが






これを「左向き」「正面」「右向き」に分類してみると






左向きが大半を占めていたり(37枚中25枚)。

 なんでなのかは、いくつか説はあるんですが(上に書いた「右利き」説のほか、「日本の漫画は右開きだから」とか「心理学的に」とか)、どれが正しいのか正直わからないです。
 が、べつに、わからなきゃ描いちゃいけないわけでもないので、特に考えずに左向きで描くことにします。

2. 目・瞳

目は五角形  目と目の間は瞳1個分以上
左右の目それぞれに遠近をつけましょう。
目を大きく描くより、目と目の間を開いた方が子供っぽくなります。
まつ毛をグリグリ
まつ毛でもあり、まぶたの影でもあり。 個性の出るところ。
二重まぶたの線
まつ毛の線との距離は、とりあえずあまりも考えないでいいです。
瞳は円を縦に伸ばした形
楕円、じゃなくて。 長方形を大きくカド取った感じで。 
瞳孔をぐりぐり ハイライトは残して
これも個性の出るところですが、凝るのは将来に後回し。 
瞳の周囲をグリグリ
ちょっと濃い目にすると、ガラスっぽくなります。※
(※モノクロの場合。)


2. 目・瞳 ここまで

 ポイント

 生き物を描く場合は、「目」を描いてしまえば半分できてしまったようなもんです。

 一般的には「かわいく描くコツは、赤ちゃんをイメージして描くこと」なんて言います。 大体、「目の位置は低く」てことのようですが。

 また、少女漫画的に描くには「目を大きく」なんていいます。 これは、目を強調することが感情を強調することにもなるからです。

 いずれも生理的な効果(生物的本能)によるものなんですが、さてこれを両方とも踏まえてとりあえず描こうとすると、「なんだかくどい」感じになります。
 
 狭いところにパーツが密集しちゃうからなんですね。

 これはこれでキャラクタの感情が表現しやすいので児童コミックとかにはいいんですけど、今回は同人絵、「萌え」なんで、あまりアクティブでも困る。
 で、どうするかというと、瞳を単に大きくするのではなく、縦に伸ばす方向で面積を大きく。
 赤ちゃんぽさは目と目の間を空けて、ちょっと のぺっ とした感じにしてあげることであらわす、と。

 瞳の透明感は、これは同人絵に限らず、ある意味パターンです。 光がまったく来ない縁付近を黒くして、ハイライトと組み合わせて、ガラスの質感を出します。

 そして、「グリグリ」 です。
 マンガ的に描く場合、本当は描くパーツによって線の強さ(太さ/細さ)を使い分けるのですが、ここでは全ては説明しきれないので目だけに適用します。 ただしここでは具体的にどう「グリグリ」するかは皆さんにお任せします。 描き手の個性を大きく支配する箇所だからです。

 逆に言えば、誰かの絵を真似ようとするなら、まず目の描き方のパターンをパクることです

3. 顔のパーツ&髪

鼻は小さく 「ゝ」でおしまい
無くても可
「鼻の穴」は、ヘタに描くと「ブタ鼻」になります。
なので、
描くこと自体あきらめましょう。
口は線の中央を切り
両端をむにっと上げて

別名アヒル口・広末口。 小さめに。
媚びた感じにする時に多用されます。

生え際は瞳の線から見て
アゴと対称のあたり

おでこが広すぎるように感じますが
実はこれぐらいでいい。
こめかみのラインが広がりそうなのを
髪でごまかす
これ重要。
ということで髪を描くと
頭がすごく大きくなるけど
気にしない
気にしたら負け。
髪は目にかけない
白目にかかる部分は不自然でも切る!
耳を描くのは
面倒なので髪で隠す
気になるなら耳の位置に D って描いておけばOK。
前髪で隠れているはずだとしても
まゆ毛は描く

表情がつけやすいし、なにより楽。


3. 顔のパーツ&髪 ここまで

 ポイント

 この辺は、知らないと戸惑う「文法」です。

 もともと同人絵というのは、絵を描くこと自体を楽しむ人たちにより描かれたものなので、

 「いかに楽に描くか」&「いかに描きにくいところをごまかすか」

 が反映されたものになるんですね。 まあ、一般的なマンガ文法も含んでますけど(髪は不自然に切る、とか)。

 とりあえずはこんな風に「楽に」「手を抜いて」描けちゃうのだなあ、と。 無論、ごまかさずに描けるならそれに越したことはないのですが、それはある程度かけるようになってからでいいと思います。

4. 仕上げ

髪の光は勢いつけて サクサクっ と
形の明確なものでもないので、適当に。

りんかく グリグリっ と直す

塗りつぶした部分は「影」ってことで。
襟まで描いたら
そこから下は
シャカシャカっ とごまかす

ホラ、なんだか上手い人っぽい。
コテ線!!
頬の紅潮な感じとか丸みとかを表す線。
なぜか顔から飛び出ることもしばしば。
仕上げで主線を ズズゥーっ と太く
(当然ここでも色々ごまかす)
完成!! 

4. 仕上げ ここまで

 ポイント

 あとは勢いです。 いやマジで。

 「描き慣れてる感じ」を演出すると、それなりに上手く見えたりします。

 ここで特筆すべきは「コテ線」でしょう。 これを加えるだけでもそれっぽく見えるから不思議です。 確かにこの線、普通にデッサンしてる分には絶対描かないし、逆に漫画やイラストの場合はほぼ必ず描く線ですね。

( 「コテ線」の語源はとあるゲーム雑誌に短期集中連載していた1コーナー「コテコテJAPAN(コテコテJAPON)」に由来します。 ゲーム・アニメ系の雑誌には、巻末などに読者投稿はがきイラストコーナーなどがあったりしますが、そういうコーナーにある作品によく見られる「可愛い系ギャルキャライラストの投稿に特有の文法、としか言いようがないもの」を分析した、ある種の自嘲コーナーで、「必ずカメラ目線」とか「風吹いてないのにスカートがはためいてる」とか、非常に鋭い分析・・というかツッコミがあってオタク的に抱腹絶倒モノでした。コテコテJAPANについては単独で1テクスト書こうかなと思ってるのですが、原典となる雑誌が見つからない・・国会図書館でも見つからなかったので、予定は未定。)

 こんな風に、線をサササっと描くことが出来るようになるのは・・・慣れというか、前章で描いた「迷わない」こと、ですね。

(萌え に)

 というわけで
 とりあえず一気に描いてみました。
 念のため書いておきますと、ここに挙げたのは 楽に描ける ようになる方法であって、メキメキ上達する 方法ではありません
 とりあえずこの記事の目的は、「超初心者が、なんとなく描けるようになること」ですので。
 中級以上の人は、本当に絵を上達したいなら、グラフィック社の本とか買ったほうがいいと思います。(「とりあえず左向き」から始まるあたりで「ああ、これはギャグだな」と気づいていただきたく。検索してきたのに全然萌えねーよとか言われても困るw)

 それにしてもこのテクスト、執筆中断して1年以上放置してたんだけど、絵柄が若干古くなってるかなー。 目のハイライトは、最近は小さいのが流行りっぽいし(生気ない感じであんまり好きくないのだけど)。
 線が太いのは説明のためなのでそれはご了承を。 本当はもっと細い線で、黒じゃなくて濃茶くらいで書くとちょうどいい感じになるんですけどね。
 あと、キャラとしてつまらないのは、ベースとなる顔として描いてるから。 ここに特徴(オプション)を付加していくわけです。 たとえばこの状態から、髪型をロングや三つ編みにしてみたり。 それはまた今度。



著作権等についてはクレームがきてから考えます
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(スキャン絵は「ヒカルの碁」ジャンプコミックス:ほったゆみ/小畑 健・作 より)
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