| 1:近現代考古学とは? |
|
◇なぜ近現代か考古学研究として行われてこなかったのか?
●考古学、発掘調査に対する牧歌的な印象
●民俗資料(民具)が残されているため
●文献資料か多く残されているため
●行政的規定の調査か主体であるため |
|
◇なぜ近現代考古学か必要なのか?
@文献史料にすべての情報があ記されているわけではない
A地域や階層によっては文献資料の存在が期待できない
・都市部の民衆 ・労働階層 |
|
◇一方海外では・・・ ・
.当時の下層生活民やマイノリティーの暮らしの復元で、考古学的調査による成果を得ている
(例)アメリカ・・・農薗、黒人居住区の発掘調査
アメリカ・イギリス・オーストラリア・‥スラム(貧民街)の発掘調査
|
|
◇近現代研究における考古学への成果の期待
@文献記録の乏しい地域あるいは記録を残さなかった階層の人々の生活を発掘資料を用いて復元すること
A発掘きれた遺物や組合せの変化から、その地域や集団の生活様式の変化を読み取ること
B遺物の廃棄行動やライフサイクル、使用痕の分析などから当時の人間行動の復元を試み、人とモノとの関係を明らかにすること
C学際的な研究を心がけることにより、他分野や一般社会に舛して考古学の存在とその有効性を訴えること
|
| 2:本州の調査・研究例 |
もどる |
|
◇産業
東京都墨田区 太平4丁目遺跡
東京都港区 汐留遺跡 |

大平4丁目遺跡
大きくなります |
|
|
◇戦争
千葉県茂原市 掩体施設
東京都墨田区 本所御蔵跡 陸軍被服廠跡
沖縄県南風原町 沖縄陸軍病院南風原壕群⇒ |
 |
|
広島県広島市 原爆ドーム(産業奨励館) |
 |
|
◇生活
・ごみ穴
神奈川県鎌倉市 長谷観音堂周辺遺跡
静岡県沼津市 陶器店「いせう」
東京都目黒区 大橋遺跡
神奈川県藤沢市 南葛野遺跡
|
|
・漁村
神奈川県横須賀市 ヤキバの塚 |
 |
| 3:北海道における調査・研究例 |
もどる |
|
◇戦争
・戊辰戦争
函館市 五稜郭
江差町 開陽丸 |
|
・太平洋戦争
函館市 函館山・・・要塞 ⇒
八雲町 栄浜1遺跡など・・・防空壕 |
 |
|
◇開拓使
札幌市 開拓使札幌本庁舎跡など |
|
◇産業
・官営工場
苫小牧市 開拓使美々鹿肉缶詰製造所
七飯町 開拓使七重官園第二家畜房水道跡など |
|
・ニシン漁場関連
余市町 入舟遺跡
泊村 掘株遺跡
小樽市 大川遺跡、ホッケマ2・3遺跡など |
|
・窯業
八雲町 八雲焼き窯
・炭焼き窯 伊達市谷藤川右岸遺跡 |
|
◇信仰
・神社
上磯町 矢谷来天満宮跡 |
|
◇アイヌ
・送り場
標茶町 虹別シュワン送り域(クマ送りなど)
千歳市 美笛岩陰遺跡(クマ送り)
恵庭市 漁川上流の岩屋群(クマ送り)
苫小牧市 弁天貝塚
斜里町 オンネベツ川西側台地遺跡
伊達市 有珠善光寺2遺跡など
|
|
◇生活
・ゴミ穴(集積)
上ノ国町 上ノ国漁港遺跡
伊達市 有珠善光寺2遺跡など
|
| 4:課題と展望 |
もどる |
|
◇近現代考古学への注日度
開拓使(役場)や産業、送り場の調査が主体
防空壕や炭焼窯は副次的
↓ しかし
産業遺跡といえども地上が主体で、埋蔵されているものまではあまり手が回っていない
※地上の建造物は、北海道遺産や「廃墟」ブームなどにより注自を集めている |
|
◇地上の産業遺跡・・・
橋などの土木、工場のような施設に関しては保存の声が高い
しかし
当時そのような産業を支えた、あるいはその地に生活した人々の暮らしが詰まっている集落(居住地)はあまり対象となってはいない |
|
◇北海道考古学界では・・・
北海道考古学界における近現代への注自度というものはあまり高くはない |
|
◇民衆の生活の復元
居住地などの調査を行なうことによって、一般の生活の内容や時間的変化が明らかになる ⇒地域ごとの歴史を明らかにしていくことができる
(例)開拓移民・・・・・移住による物質文化の変化
屯由兵・・・・・・移民との生活様式の違い
漁村・農村・・・・生活様式の復元など
アイヌコタン・・・意識の変化 旧土人保護法などによる生活様式の変容
etc・・・ |
|
◇考古資料の吟味と検証
前時代の考古学研究と大きく異なる点
それは
考古資料の史料や証言をもとに吟味・検証できる性格を備えている点 |
|
◎早い時期に歴史的資料としての認識がなされることで、聞き取り可能な情報が時間の海に沈んでいくことを阻止でき、歴史を復元できる もどる |
|
◇近現代か内包する南岸への盤面
近現代考古学が現代社会と向き合っていることの証 |
|
◇人とモノとの複雑な因果関係の理解
近現代だけでほなく、先史時代を研究するためにも近現代考古学は無視できない存在
|
|
「近現代考古学は考古学独自の方法を駆使しなから、物質文化研究の一翼を担う分野として期待される」 |