好みのマジック−その5−

目次
1片倉雄一リターンズ〜THE DAKKAN(奪還)
2片倉雄一リターンズ〜THE DAKKAN(奪還)シェイプシフターバージョン
3片倉雄一リターンズ〜ダブルショック

片倉雄一リターンズ〜THE DAKKAN(奪還)

 偶然が織り成す縁というのは 不思議なものだと思います。
このサイトに片倉さんの記事をいくつか書いているように 故片倉雄一というマジシャンは ボクに大きな影響を与えた素晴らしいマジシャンでした。
 ただ その関係は ディーラーと客 という関係でしかなかったと思います。
彼が故人となって約20年がすぎようとしているのですが ほんの偶然から 彼のご両親と対面することが出来たのです。
 TOPの独り言にも 書いたことあるのですが 会社の先輩が会社辞めて 老人施設の仕事に変わり その先輩から マジックの慰問の依頼をうけたのが始まりでした。
その施設は 数回いってマジックをみてもらっているのですが 3回目くらいのとき 先輩が ふと「息子さんがプロマジシャンだった人が施設にいるんだ。」と言うので その方の名前を聞いたら 片倉さんというので 本当にびっくりでした。
 そのときは 急遽演目に 大勢の前ではあるのですが あえて「ダブルショック」を 追加して演じ 故片倉雄一さんの代表的マジックですと 紹介させていただきました。

 そこへは そのあとも 行くたびに 片倉さんのお母さんとは お話させてもらってます。
 そんな縁もあり あらためて マジシャン片倉雄一の作品を みてみると 自分は 好んで 演じている彼の作品がいくつかあり さらには 改案まで していたことに いまさらながら気づきました。

 ここで その改案を 紹介したいと思います。プロットだけですので 普通の方には ハンドリングはわからないと思いますし マニアの方なら 気づくとおもいますので もし改案のプロットが 気に入ったら 演じてみてください。
 トリックスの冊子「とりっくBOX」に発表されていた「THE DAKKAN(奪還)」の改案というより プロット変更です。


※本来のプロット:住民が4人の(4A)のある村に インベーダー3人(絵札3枚)がやってきます。
インベーダーは寝入った住民を一人づつ洗脳します。洗脳すると Aは絵札に姿を変えてしまい 洗脳された村人はUFOに1人づつ拉致されます。そのように順番に一人づつ洗脳され UFOに拉致されます。
 ところが最後のスペードのAを洗脳しようと襲ったところ 実はかれは 地球防衛軍の一人であったため 一瞬にして拉致された 村人を奪還します。(UFOにあったはずの3Aが 手元にもどり UFOには インベーダーだけとなる交換現象)


※改案プロット:別に新しいプロットではなく どちらかというとリバースアセンブリのプロットとして 使われるようですが THE DAKKANの ハンドリングでも おなじプロットができそうなので やってみた というところです。

 船が難破して 4名の漂流者が無人島にたどりつきました。 と言い 4枚のKをしめします。
ハートはフランス人 スペードはアメリカ人 クラブはロシア人 ダイヤはポーランド人と説明します。(ポーランド人ギャグというのは 向こうでは 一般的なようで こういうプロットには よくつかわれるようです。 原プロットのまま使っていますが 人種差別にならんのかと 思うのですが・・・ いい方法ないかな・・)

 彼は 最初は言葉も通じなかったのですが 無人島で 協力して暮らすうちに 言葉も通じ 仲もよくなり それなりに楽しい毎日を過ごすようになりました。
 あるとき 島を歩いていると 砂のなかに うまった妖しげな壷を発見しました。エイヤとあけてみると 中から 3人の魔人がでてきました。(3枚の絵札 を示します。 魔人なので 同じジョーカーを使うのがよいと思います。)
 魔人はいいました。「よく壷からだしてくれた。 お礼に 願い事を 一人ひとつづつかなえてやるぞ。」と・・・  ここで 4枚のKをならべます。 ハート スペード クラブ ダイヤの順番で 並べます。

  まずお前の望みからかなえてやろう。 といいながら ハートのKの上に3枚のJを乗せます。
フランス人は言いました。 ここの暮らしも楽しいが フランスには 大事な恋人を残している。 是非ともフランスに帰るのが ボクの望みだ。 といいながら ハートのKをそろえて4枚をかぞえます。
 4枚目がハートのKなので それを表にして確認し 望みをかなえてやろう と言い のこりのデックの3分の1を取って テーブルにおき 表のハートのKを裏返して その3分の1のパケットの上におきます。 ここが フランスです、と説明します。

 のこりの3枚の表をみせてすべてジョーカーであることを見せながら スペードのKの上に乗せ 次はおまえの望みだといいます。
 アメリカ人はボクには アメリカに残してきた 家族がいる。妻と4歳になる息子だ。ボクも是非とも帰りたい。 といいながら また そろえて 数えます。4枚目がスペードのKで 表をみせて確認させ デックののこり半分をテーブルにおき、 スペードのKを 裏返して その上に置きます。 アメリカですと説明します。

 残りの3枚をすべてジョーカーなのを確認してクラブのKの上に置きます。
 次はおまえだといいながら そろえて数えます。 ロシア人は ボクには恋人も妻もいないが 年老いた母親がいる。 心配だから 是非とも帰りたい。 といいながら 4枚目のクラブのKを確認し 残りのデックを置き その上に裏返して 置きます。 ロシアですと説明します。

 おまえが最後だといいながら 手元の3枚をダイヤのKの上にのせ 同様に数えます。4枚目を表向きにして 望みを聞きます。
 ポーランド人は言いました。 ボクには 国にもどっても 恋人もいなければ 妻もいない。 両親も他界してしまって天涯孤独だ。 唯一の友人は この無人島で 知り合った さっきの3人の仲間だけだ。 ボクの望みは この島でずっと あの3人と一緒に暮らしたい。と・・・

 魔人は よしわかった といいながら マジカルジェスチャーで 3つのパケット(フランス アメリカ ロシアと説明したパケット)から 1枚づつ飛行させる仕草をする。
 これで お前の望みはかなった。 これで すべてだ さらば・・・
 といいながら 手元のカードをひろげると一瞬にして 4枚のKに変わっている。
 4人は 仲良く 死ぬまで 無人島で 暮らしました めでたしめでたし・・・ といって 終わります。


 THE DAKKANのハンドリングの応用ですが 3人目4人目のところのハンドリングが変わります。
また 原案では Aが絵札になるという変化現象があったのが このプロットでは無くなっています。
 現象より ナンセンスなジョークを楽しむというところでしょうか。


 おもしろいプロットと思われたら 是非 演じてみてください。



片倉雄一リターンズ〜THE DAKKAN(奪還)シェイプシフターバージョン

 THE DAKKANは よく演じたマジックなのですが ハンドリングをいろいろいじった時期がありました。
その中で Aを絵札に変化させるときに 裏向きにして変化させるのではなく 表向きのまま ビジュアルに変化させようという欲求があり シェイプシフターを 使用したのですが うまくハンドリングが まとまらなかったのです。

 アイデアというのは ふと 湧き出ることもあるもので 出てしまえば 何で気づかなかったのかということが よくあります。
 散歩しながら うつらうつら考えていたら Aから絵札への変化が 3回あるのですが すべて シェイプシフターで ビジュアルに変化させる手順を 思いついてしまいました。
 せっかくなので 紹介します。 レクチャーノートではないので 詳しいハンドリングは省略してます。 また 原案を知っていることを前提で 書いてますので ご容赦のほどを・・・。

1.裏向きの1枚目のAの上に3枚の絵札を裏向きで乗せ リバースカウントをします。(原案では エルム)
 4枚目がAなので 表向きにして 裏向きのパケットの上にのせ シェイプシフターを行い 絵札に変えます。
 絵札1枚だけを パケットの上に 裏向きにかえし パケット全体を表向きにして エルムを行い全部絵札であることを見せます。 最後の1枚は パケットのボトムにいれると 原案と同じポジションになり 2枚目に移ります。

2.2枚目のAの上に3枚の絵札(と思われている)の乗せ 4枚目は 別の場所に置きます。
 原案どおりリバースカウントをします。4枚目を表にして シェイプシフターで 絵札に変えます。 変わった絵札は 裏向きにして 裏向きパケットボトムに置きます。
 パケットは 裏向きで 上から A、A、絵、絵のはずです。 ジェミニカウントを行い 4枚とも絵札にみせます。
 最後の絵札を 先においた3枚のボトムに入れます。 これで原案通りのポジションになります。3枚目に移ります。

3.原案通りに3枚目のAの上に3枚の絵札(と思われている)を置き 4枚目は先に別の場所においた絵札に重ねて置きます。 原案では グライドで変化させますが ここでは 2枚目のときと同様にリバースカウントをします。
 同様にシェイプシフターで 絵札に変化させ 変化した絵札を裏向きパケットのボトムにおき フラストレーションカウントを行い すべて絵札に見せます。これで 原案通りのポジションになります。

4.最後の部分は リー・アッシャーのアッシャーツイストを利用します。 
 表向きのA(スペードとします)に上2枚下1枚の裏向きの絵札(と思われている)を置き 4枚目は 別の場所にある先においた2枚の上に重ねて置きます。
 表向きのAをはさんだパケットをエルムで数えて すべて裏向きになったようにみせます。(ここまで原案どおり)
その直後に アッシャーツイストを行い 4枚をひろげて すべて 裏向きのカードをみせます。(4枚裏向きになったことの確認をしただけのように見せること)
 このあと 裏向きの4枚をまとめるのですが スペードのAの場所をみていて トップから3枚にくるようにまとめます。
 トリプルリフトで スペードのAをみせ クライマックスで 再度 アッシャーツイストを行い 一気に4枚のAを 表向きにしてみせます。


 自分的には 4枚とも同じカウントから 同じモーションで変化で 見せられるとこが いいとこではないかと思っています。 ラストのアッシャーツイストの部分は 多分 派手に見えているのではと 勝手に思ってます。


片倉雄一リターンズ〜ダブルショック

 言わずと知れた 片倉雄一さんの十八番 彼の代名詞のようなマジックです。
 現象のおさらいを・・・。

 デックをリフルして好きなとこで ストップしてもらったところから4枚のカードを出します。
表にして確認しますが ばらばらです。 4枚を デックトップにおいて 裏返します。
 即座に そのトップから 1枚づつ表にすると すべてキング(K)です。
 さらに そのK4枚を デックトップにもどし 再度 表にすると すべてエース(A)になっています。
 片倉さんは これを 本当に流れるように見せ ハンドリング知っていても 「え?」と 思ってしまいます。


 さて 自分のような 凡庸なマジシャンにとって やりたいトリックですが なかなか 敷居が高いトリックです。

 自分的に一番の敷居は 4枚目のKの 5枚リフトの部分でした。 そこの扱いの自信がない・・・。 そこで 4枚目のKを 1枚で 扱えるように セットを変更してみました。

 すこしネタばれになりますが マニアにしか わからないとおもうので あえて書いてみます。

 セットは トップより 裏向きA4枚 表向きXカード1枚 表向きK4枚 の9枚のセットです。
裏向きAと表向きの5枚は ナチュラルブレークができるよう 少々表側にむかってブリッジをかけておきます。  選ばれた4枚のカードを デックトップにおいて そろえながら まずナチュラルブレークから上全体を ひっくり返します。(あくまでも 4枚を ひっくり返したように見せること)
 トップには 裏向きのKがきているので 1枚づつ 表にします。 4枚目のKも 1枚なので テーブルに置き確認させます。
 このときにA4枚が表向きになっているので ナチュラルブレークを確認して ブレーク保持します。
4枚のKをデックトップにもってきて 裏返すときに 4枚のAのみをプッシュオフして 4枚のKの上に持ってきて重ねてひっくり返します。(あくまでも4枚のKを ひっくりかえしたように)
 この時点で デックトップより 裏向きA4枚 裏向きK4枚 裏向きXカード 裏向き 最初に選んだ4枚の順番になってます。
 トップの4枚を 1枚づつ表にして すべて Aに変わっていることを 示します。

  最後の状態も原案と同じなので 自分的には 結構 気に入って あちこちで やってみました。
 いいところは 4枚目のKが テーブルにおけるとこでしょうか。
 反対に改悪となってしまったのは 本来のコンセプトである 1回目の現象をみせたときに 2回目のセットが終わっているという スピーディな部分が 損なわれます。


 普通の人に 両方をみてもらったことがありました。 最初に改案 次に原案の順番で みせました。 たいがい2回目のほうは 現象わかっているので 評価的には 割り引かれると思います。

 しかし感想としては 基本的な違いは ほとんどわからなかったけど 原案の方がスピード感があって 鮮やかに見える。といわれました。 5枚リフトは まったく気づかなかったようです。


 あらためて 原案は あの流れのなかで 演じることで 5枚リフトの部分をうまく処理し 1回目の現象時に2回目のセットをするといスピード感を重視しているのは さすがだと 改めて 感じたものです。
 やはり 原案で 練習しとこう・・・









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