| キヤノンファン待望のフラッグシップ機「F−1」と開放測光レンズ「FD」の発売は昭和46年でした。 アマチュアはともかく、プロ機としてニコンFシステムにまったく太刀打ち出来なかったR・FLシリーズのいい所を継承しながら、ニコンFの後継機を視野に入れて開発されたF−1システムはキヤノンの意地とプライドの塊だと思います。 「眠れる獅子キヤノン」が5年の歳月と数十台分の開発費をついやして技術の総力を結集して開発した! とキヤノン自身が酔ったようなキャッチコピーのカタログを作っていました。そうとう嬉しかったんですね(笑) 実はσ(^_^)も嬉しいっす! |
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F−1はプロのいかなる撮影にも対応できるように優れた耐久性(巻上耐久10万回)と耐環境性(プラス60度〜マイナス30度・湿度90%でも正常作動)と多数のシステムアクセサリーを無調整で完全使用できるように開発されました。 同時開発の高画質とカラーバランスを統一したFDレンズ群も、待望の開放測光や絞りの自動化など将来性も含めて好評でした。 キヤノンはF−1の発売時に「10年間は後継機を発売しない」と公約をし、途中マイナーチェンジはありましたがこの公約を守っています。嘘つきな政治家とは大違いです。 この公約はキヤノンの自信と、もうすでに10年以上後継機を出していないニコンFへの対抗意識だったと思います。発売と同時にこのF−1はニコンFに変わる日本のフラッグシップ機だと言いたかったのではないでしょうか?カメラの基本性能はもちろん、膨大なレンズやアクセサリー、10年間の公約など今までのキヤノン一眼レフのイメージを一新させたF−1&FDがなければ今のキヤノンはなかったかもしれません。 このF−1システムは5年間の開発期間に基本仕様の変わらない試作カメラを8種類作ったり、システムアクセサリーも何度も作り直したり、そうとう苦労に苦労を重ねて発売に至ったようです。 キヤノンファンとして当時の開発陣の方々に敬意を表したい気持ちでいっぱいです。 |
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F−1と同時発売の普及期FTbです。 普及期といってもTTL開放測光、画面中央部の12%部を測光する部分測光などはF-1と同じです。FXから続いているボディはF-1と比べると軽くて使いやすいし、なにより価格がF−1よりずっと安かったので結構売れた機種です。また、FLレンズがスムーズに使用できるようにTTL絞込み測光機構も備えていました。 最近の中古カメラ市場ですとFTbはあまり人気がありませんが、もっと評価されてもいいカメラだと思います。 | |
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FTbの改良機種FTb−Nです(2年後の昭和48年発売) シャッターボタンのサイズ変更、巻き上げレバーにプラスチックの指当てを装着、セルフタイマーレバーはF−1と同じものが付きました。このセルフタイマーレバーの変更だけでカメラが新しく見えるから不思議です。また、FTb−Nの一番の改良点はセットしたシャッタースピード値をファインダー内で確認できるようになったことです。F−1やF−1Nでも出来ないことがFTb−Nだけ出来ます。今となっては当たり前の機能ですが、当時のカメラではシャッタースピードをファインダー内で確認できる機種は少なかったので貴重ではないでしょうか。 | |
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本格派AE一眼レフとしてFTb−Nと同じ昭和48年発売のEFです。 このEFは測光素子にCdsに変わる高感度SPC(シリコンフォトセル)を採用し、シャッターも高速側の1/1000〜1/2秒間とバルブは機械制御式、低速側1〜30秒間は電子制御式としたハイブリット縦走り式金属幕のコパルスクエアでした。ボディはF−1チックでなかなか格好のいいカメラです。 AEはキャノネット時代からキヤノンがこだわり続けているシャッタースピード優先式です。FDレンズはカメラ側で絞りの制御が出来るように設計されていましたのでシャッタースピード優先式が可能でしたが、他社はレンズにその機能がなかったので絞り優先式AEしか出来ませんでした。 それを風景写真などは絞り優先式の方がいいとか能書きを言っていたので、俺的には「風景なんかはマニュアルでいいんじゃないの?いくらAEといってもシャッタースピードが勝手に変わったんじゃブレが怖くて使えないじゃん!」と思ってました。 雑誌などでどちらがいいか論争があったりして面白かったのですが、どう考えてもシャータースピード優先式のほうが使い勝手がいいと思います。この論争は結構長く続きますが、両優先のミノルタXD・キヤノンA−1の発売でなくなりました。このEFの思想は後のAE−1に引き継がれていきます。 |
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FTbの性能をスペックダウンして輪出専用に開発したTXです(昭和50年発売) 最高速のシャッタースピードを1/500秒に抑え、測光を中央重点平均測光に変更しています。また、セルフタイマーレバーも簡素化されていますが、今見るとシンプルでこの方が格好がいいような気がします。このカメラはまだ所有していません。 |
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TXと同じく輸出機として昭和49年に輸出が開始され、昭和51年から国内販売されたTLbです。TXとの違いはホットシューではなく、接点はX単独のPCソケットのみでした。更にスペックダウンした機種を何故国内販売したのかはわかりませんが、FTbの普及機の位置付けだったようです。 国内販売するならばせめてホットシュー付きのTXにすれば良かったのに… キヤノンはレンジファインダー時代からこのようなスペックダウン機を後から発売していますが、それって売上増大につながっているのかなぁ?なんか不思議です。 |
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10年間は後継機を発売しないと公約したF−1ですが、ちょうど半分が過ぎた昭和51年にマイナーチェンジをしました。カメラには刻印されていませんがF−1NとかF−1改と呼ばれています。変更は13項目にわたる細部のみの改良です。巻き上げ角180度、予備角15度だったものを139度、30度に変更してレバーにプラスチックの指当てを追加、フィルム感度使用域の高感度側をISO 2000から3200へと拡大が大きなところです。他にはシンクロターミナルのソケットを抜け止め式にしたり、裏蓋にメモホルダーを追加したりと細かく改良しています。もちろん基本スペックは変更無しです。 この改良で巻き上げ角が減ったのはいいと思いますが、キヤノンは巻き上げフィーリングに関心が無いようでF−1よりゴリゴリ感が目立ちます。 まぁ、オリンパスのゴリゴリバッコンよりはずっといいですけどね(笑) |
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F−1の発売からちょうど10年目の昭和56年発売のニューF−1です。 キヤノンが言うには「F−1の後継機はF−2ではなく、あくまでもF−1である」ってことなんだけど、ニコンがFの後継機としてF−2を先に発売しちゃったからそんな事を言ってるんじゃないかなぁ?って気がします(;^_^A なにはともあれ「10年間は後継機を発売しない」との公約を守っての発売です。 このころになるとフラッグシップ機といえどもAE・電子化の無視は出来ない時代になっていました。キヤノンもAE−1を筆頭にA−1・AV−1・AE−1PなどAE一眼レフを立て続けにHITさせていました。前年に発売になったライバル機のニコンF−3は機械式シャッターから電子式シャッターに変更しました。ニューF−1はEFと同じく機械式+電子式のハイブリッドシャッターを採用しています。シャッター以外の電子化も進めてはいますが、どちらかというとマニュアルっぽさを意図的に残したカメラです。 システム的には細分化され、色々なアクセサリーの組み合わせで測光方式やAEを選択するようになってます。あくまでもマニュアルがメインで必要であればAE機にもなりますよって感じです。操作系はもちろん、ファインダー表示もアナログですから旧F−1から替えても違和感はあまりありません。それでいてファインダーは明るいし、ホットシューは標準でついたし、ファインダー内でシャッタースピードと絞り値が確認できたりと申し分ありません。 細かいことだけど暗いところでファインダー内表示が確認できるようにイルミネーターが内蔵されたところなどは痒いところに手が届いてるなぁと思います。お得意の電子化をあえて表に出さず、F−1を正統進化させたニューF−1はFD使いの人はぜひ手に入れてもらいたいカメラです。 ただ・・・巻き上げフィーリングは更に悪くなってます。 | |
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ミュンヘンオリンピックに合わせてプロ用に開発された「F−1高速モータードライブカメラ」です(昭和47年発売) 旧F−1をベースにペリックスで開発した半透明ペリクルミラーを固定取り付けし、秒間9コマの高速撮影を可能にしています。シャッタースピードは1/1000秒〜l/60秒までの範囲のみで、測光機構は搭載していません。レンズの絞り込み操作も自動絞り式ではなく、カメラ側の絞り込みレバーを手動で倒して使う手動絞り式と大変割り切った高速専用カメラです。コレクターズアイテムになってまが、σ(^_^)は所有していません。 |
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ニューF−1をベースにした超高速専用カメラ 「ニューF−1ハイスピードモータードライブカメラ」 です(昭和59年発売) キヤノンの自社開発によるフォーカルプレーンシャッターとペリクルミラーを使って、いまだに史上最高速を誇る超高速撮影専用カメラです。巻き上げスピードは最高で秒間14コマです(3段切替) 「F−1高速モーター」は測光機構がありませんでしたが、このカメラは絞り込み測光ながら指標合致式のTTL測光機構内蔵です。絞り制御は強制的に絞りを実絞り位置にホールドする専用の電動式絞り制御機構を採用していました。電源部は、カメラ本体下部への取り付けとカメラ本体から分離しての両使用ができましたが、1.2Vの単3型Ni-Cd電池10本の専用バッテリ一パックを2個(計20本)使用するとんでもないカメラです。 プロ・報道向けに限定販売されましたが130万円もするこのカメラはプロでも簡単には買えなかったでしょうね。っていうか必要とするプロも限られていたと思います。 もちろんσ(^_^)は持ってませ〜ん。 |
| キヤノンはF-1システムの開発に5年の歳月をかけたと発表していますが、当時の各メーカーのフラッグシップ機や新しいシステムカメラは同様に大変な歳月と労力をついやして開発されてきたようです。 オリンパスのOMシステムもF-1と同じく5年かかっていますし、ニコンF-2・3やミノルタのX-1、ペンタックスのLXなども発売に至るまでは大変な苦労があったと思います。 もちろん今もカメラの開発は大変だと思いますが、昔はコンピューターが誰にでも扱えるような状態ではなかったし、電子部品も今と比べたらオモチャみたいな性能です。機械部品はゼロから開発していただろうし… そんな中で他社に負けないようなフラッグシップ機を各メーカーの開発部の人たちは作っていたんですよね。考えただけでも頭が痛いっす! |