● 琉球列島産淡水エビの特色。
日本には、40種類以上の淡水エビ(汽水域を含むため、正確には陸水エビ)が生息していますが、そのうちの数種(約6種)を除き、その多くは琉球列島に生息している種類です。
西表島固有のショキタテナガエビ、石垣島固有のイシガキヌマエビ、その他、琉球列島には、この地域でしか見られないエビが多数生息しており、日本で最も希少淡水エビ(絶滅危惧種)が多い地域です。
また、淡水エビはその生息環境により個体変化がいちじるしく、同種であっても色彩が異なることが多く、種の特定がむずかしい生物でもあります。淡水エビの種類を見分けるためにも当サイトをご活用ください。
琉球列島には、まだまだ知られざる新種のエビがいる可能性があります。
2005年、宮古島に生息する、ウリガーテナガエビ( Macrobrachium miyakoense, Komai & Fujita) が、駒井智幸氏と藤田喜久氏により新種記載されました。また、 チュラテナガエビ(仮称) (Macrobrachium sp,) も石垣島および西表島で発見され、現在、分類学的検討が進められている模様です。
ヌマエビ類でも、西表島固有種であるイリオモテヌマエビ(Neocaridina iriomotensis Naruse, Shokita & Cai)が、2006年に新種記載されました。
このように、琉球列島にはまだまだ新種エビがいます。
●バイオ資源増殖と希少種保護。
近年琉球列島、特に沖縄本島は自然破壊が激しく、中部・南部の清流はほとんど姿を消してしまい、今では、ヤンバルと呼ばれる北部地区に、淡水エビの生息最適河川がわずかに残されている状況です。
このままでは、かつて半日でバケツ一杯も取れたタナガー(方言名)と呼ばれるミナミテナガエビも、絶滅危惧種に指定されかねません。
食糧資源として有望な琉球列島産淡水テナガエビは、単に現状維持の自然保護ではなく、バイオ資源として、積極的に増殖し、活用を図るべきと考えます。
先島諸島(宮古、石垣、西表島その他の島々)は希少淡水エビの宝庫です。しかし、このまま無思慮なリゾート開発などが続くと、そのわずかな河川域はあっというまに消滅しそうです。何とか住民と行政の協力で、その清流が保護されることを願います。
また、琉球列島の持つ生物多様性の価値が再認識されつつある中、残念ながら絶滅危惧種であることを承知で、その種を乱獲販売する業者がネット上見受けられます。
当サイトでも数多くの絶滅危惧種を紹介しておりますが、あくまで希少種保護の立場からの紹介であり、その飼育を薦めるものではありませんので、ご理解をよろしくお願いします。
なお、当サイトは甲殻類研究の学術的サイトではありませんので、記述に誤りがある場合もございます。
ご指摘があれば修正していきますが、その点をご了承の上参考にして下さい。
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