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14/4/25 木野 花(
番組HP)
黒柳「よくいらしてくださいました木野 花(きの はな)さんです。女優としてもご活躍でCMで有名になったんですけど昔からおばさん風の役で・・・」
木野≪主役張る顔じゃないんで狂言回しで脇で何か騒がしくやるというのが多かったです。≫
「町内会のおばさん風という役が多かった」
≪CMは町内会の会長役だったんですけど≫
「今気付いたんですけどオールドミスっていう言葉聞かないですね」
≪はっきりとオールドミスの役みたいな感じなんですよ≫
「青森県の下北半島でお育ちになった方で天才少女になろうと思って・・・」
≪憧れてたんです≫
「16年前に大変有名になったコマーシャルで”もたいまさこ”さんとご一緒に撮られたCMでCM界の巨匠と言われている市川ジュンさんという方が撮った。その方は今でも撮られている」
≪そうです≫
「ちょっとご覧いただきましょう〜「タンスにゴン」のCM再生/「亭主元気で留守がいい」のフレーズあり〜」
≪これは今見ても斬新ですね≫
「本当に亭主達者で留守がいいというのは昔からみなさんおっしゃることなんですけど今あらためて聞いてみるとね」
≪あの時は何気なく言ってたんですけどこんなにヒットするとは思わなかったですね≫
「(タンスにゴンのCMシリーズの)最初の方ですね?」
≪最初の頃ですね≫
「あれからいろんな方がこのCMをやられてますけども」
≪でもCMもテンションは落ちませんねえ。どんな方がやられても。話題性ありますねえ≫
「お小さい時は松島とも子さんがアイドルで」
≪そういうと歳が分かっちゃいますけど松島とも子さんはアイドルのはしりだったんですよ。≫
「じゃあああいう風になろうと?」
≪あこがれてました。家の裏の方に行ってとも子ちゃんの写真を見て白鳥のポーズみたいなのがあるんですよ。ポーズをとってみたりして気を紛らわせてましたけど≫
「でも田んぼで白鳥の湖(松島さんの物真似をして)を踊ってたらお婆ちゃんが何してんだって」
≪「何してんだべ」って鼻で笑われました。でそれ以来止めましたね恥ずかしくなって≫
「止めたの。でも学芸会におでになって」
≪学芸会は人に見られて何ぼのもんですから大丈夫なんですけどその時は人に見られてると思ってなかったので恥ずかしかったんです。≫
「でも学芸会にはずいぶん出てらっしゃったんですか?」
≪結構でてました”瓜子姫とあまのじゃく”の瓜子姫役で。≫
「村の園芸会なんかを見ているとみんながどんどん出て行って」
≪ええ田舎なんですよ。下北半島の真ん中辺りで。当時青年団と言うのがまだあったんですよ。私(青年団が)まだあればいいと思うんですけどももう若い連中がいなくなって無くなっちゃったと思うんですがその頃はまだいて旧正月(2月)に学校の講堂に村の芸達者な叔母ちゃんとかが集まって踊ったり歌ったりいまでいうカラオケみたいなものですよね。それが本当にうまいんですよ。お化粧してたからよく分からなかったんですけどよく見ると隣のおばさんなんです。あのおばさんはなんでこういう風に変身できるのか≫
「普段は農家のおばさんですからね」
≪いつ練習してるんだろうっていううまさで私にとってはその時の演芸会の様子が焼きついたって言うかものすごく活気があっておひねりなんか飛んだりして≫
「飛ぶんですか」
≪ええそれでそれを軽く受けて「そこのおじさんうるさいんだよ」とか野次なんかを飛ばしてなんかエネルギーがあふれてましたね≫
「それでいてその人は次の日は農家の叔母さんに戻ってる」
≪そうですよね≫
「それがあなたにとっては不思議なこと」
≪それが私にとっての演劇の原点というかね。普段は普通に生活して季節季節に演芸会みたいなもので花を咲かせる場所っていうのが素敵だなと思って≫
「隣の叔母さんがいつ練習してるんだろうと思ってその家の子に聞いてみると「おら知らね」って」
≪そう言われました(笑)。夜遅くやってるんでしょうね。いまだに謎は解けませんねえ(笑)≫
「そういうことをやってらしたんですけど弘前大学教育学部にお入りになって」
≪はい≫
「あなたは美術学課?」
≪美術部です。ちゃんとやってれば美術の教師の免許は取れますから。普通の生活に憧れまして≫
「天才少女は止めて」
≪高校終る頃からどうも天才じゃないだろうとはっきりと分かりましてあきらめましてまじめに働こうと思ってたんですよ≫
「先生におなりになって」
≪そうですね”24の瞳”とか”青い山脈”のようなね先生に憧れて(笑)≫
「生徒はあなたの言うこと聞いたんですか?」
≪私は気楽なんですよ。私は楽しく遊んでもらえたらいいなって思ってて写生に行ったり歌を歌ってこの歌をイメージして絵を描いてごらんとか言ったり。≫
「でもそれから段々と登校拒否教師になったんですってねえ」
≪なりました。希望に燃えてたのにもかかわらず朝起きるのが辛くなって神経性胃炎とか低血圧とか全部やった感じですね≫
「学校に行けないの?」
≪いけないんです。這うようにして(行きました)≫
「何が理由かはっきりしてないんですか?」
≪病院いったんですよ。ストレスですって言われました。何か無理をしてるんだろうって(笑)≫
「みんなに自由に描いてご覧とか言ってるのにそんなにストレスがあるようにはねえ」
≪あのころモラトリアムっていう言葉が流行り始めてて何か全然学生気分だったんだなって≫
※モラトリアム=A自己を発見し社会的成長にいたるまでの精神の準備期間。@支払猶予〜小学館国語大辞典より〜
「他の先生とかと折り合いつけたりしてね」
≪社会なんですよ。≫
「(先生の集合写真登場/他の先生が年上なのに対し木野さんが子供っぽいので)あなたお若かったんですかね」
≪そうですね私F組って言われてました。クラスはE組まであったんですけど私1人F組って言われて生徒扱いだったんですね。先生らしい仕事が出来ずに1年が終ったっていう感じで≫
「1年ですか。お母様も女で1つであなたを育てて大学にも行かせて先生にもなったのに「止める」と」
≪はい病院の先生にどうしたらいいんですかって聞いたら環境を変えた方が良いと言われて命に関わると思って止めました≫
「それですごいなと思うのが東京に行ってみたら刺激があってなんか違うかもしれないと思ったんですって?」
≪1回ね刺激があるところに自分を放り出したらあきらめがつくだろうと思ったんです。やるだけやったら気が済んでもういちど堅気(まじめな仕事)に戻りたかったんですよ。≫
「それで東京に行ってみようって」
≪はい≫
黒柳「私お仕事が忙しくて結婚とかされてないんだと思ってたらずいぶんたくさん」
木野≪(笑)。何度かしてます。≫
「3回結婚して3回別れて結婚は自分では向いてないって思ってる」
≪それまでは相手が悪いのかなって相手のせいにしてたんですけどもどうも私が悪いって思って。私が(結婚に)向いてないタイプと3回目ぐらいから思って今は落ち着いたものです≫
「その間(結婚中)はお仕事も続けられて?」
≪止めようという気持ちはこれっぽっちも無かったですね。相手も理解してくれてて両立するつもりだったんですよ≫
「両立は難しいですか?」
≪そうですね恋愛の延長線上で結婚して覚めると終っていくような≫
「でも考えると3回も結婚しているのにオールドミスの役が多いっていうのもねえ考えたらおかしいですよね。で東京に行こうと思って上野に着きますよねその時はどんな感じでした?」
≪うーーん恐いとこに来たなって≫
「修学旅行にはいらしてなかったの?」
≪来ましたけどその時は観光地にしか行かなかったり団体行動だったんで大丈夫だったんですけど1人できて観光地ではないところに来たとき恐かったですね。ここでやっていけるのかなって思ったし私は3年って期限を決めて3年間がんばろうと思ってたんでその3年間はすごくやりました≫
「何をしてたんですか?」
≪(劇団の)養成所に入ってそのころアングラがちょうどピークにきてて≫
「演芸会のおばさんのイメージがあったんですね。でも結局は自分で劇団をお作りになったんでしょ」
≪養成所にいて2年目ぐらいから自分たちで自主公演をしてたんですけどその中に男の人が入ると「それは女のセンスだから」とか「女の考えだから」とかいろいろ言われるんですよ。でも私は女だし女の考えでやって何が悪いんだろうと思ってたんですよ。それでやりたいものをやろうとしたときに女の子だけが集まっちゃって≫
「宝塚ではなくて”青い鳥”という女の子だけの劇団を作った。」
≪宝塚と違うのは男役は無いんです。男っぽい女とか。≫
「でもお母様は心配してらしたでしょうね」
≪東京に来て2年半目に旗揚げしたんですよ。そしたら止めれないんですよ。やってみたら楽しいの。母親からは3年過ぎたけどって言われて「じゃあ5年にして」って。やってる内にお客さんも増えてきていけるかなって≫
黒柳「でお母様には5年に延ばすと」
木野≪もうちょっとまってけれって。それが5年10年といたってもう30年になります。≫
「お母様もコマーシャルとかを見て」
≪食べていけるんならしょうがないだろうという感じで≫
「今度安倍公房さんの芝居をなさる」
≪ええ。5月の9日から新宿サザンシアターで≫
「安倍公房さん早く亡くなって残念なんですけど”幽霊はここにいる”」
≪全然古くないんで台本読んで驚きました≫
「木野花さんは元々木の芽がふくというお名前だったんですって?」
≪木野目というのは本名でしゃれで木の芽かれ花を咲かせるということで木野花にしたんです≫
「いいお名前ですね」
≪そうですか≫
「いいお名前じゃないですか」
≪ちょっと恥ずかしいです。木野根っことかいつもからかわれて≫
「でも段々向こうの言葉(方言)が無くなってみんな同じ言葉になっちゃうのは残念だと思ってるんですって」
≪大好きです青森の言葉いつか方言で芝居やれたらなって。だって外国語みたいでしょ。情緒って言うかなんともいえない津軽弁の味わいっていうのがあるんですよね≫
「言葉はできるんですけど本当の東北のうねりができないんですね。あの上原謙さんがいつも2枚目ばっかしやっているから東北弁を覚えようと思って「いつにいさんすいい(1234)」ってすごく上手で息子さんの加山雄三さんもすごく上手なの」
≪でもわたしいつかそういう芝居をやってみたいですね≫
「本当に感じが出ますものねえ。たまには実家にお帰りになることはあるんですか?」
≪はい雪好きですし≫
「あっちの方は雪多いですか?」
≪はい冬になると帰りたくなります≫
「木野花さんでした」
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14/4/26 香川 照之(
番組HP)
黒柳「香川照之さんですけど今テレビ(大河ドラマ)では秀吉をやってらっしゃるんですけどなんといってもこれから映画が9本から10本公開されると」
香川≪ありがたいことですね≫
「秀吉はやってらしていかがですか?」
≪思ったのより10倍ぐらい楽しくやらさせてもらってます≫
「おでになってる方がみんなお若いのね」
≪同年代ということもあって話がすぐに通じるというか≫
「信長役の反町さんとか松島さんとかもちろん唐沢さんとかもでてますし」
≪時代的にも戦国時代の終わりごろというみんなが興味を持っている時代ですし僕自身も大きな武将をやらせてもらっているので力こぶがはいります。≫
「秀吉というのはいろんな方がやってらっしゃるし、いろんなイメージがあるし」
≪本当に一番下から一番上までしかも一年間できるというこんなありがたいことはないのでいろんなことに挑戦していこうという感じで試行錯誤しながらやってますけども≫
「やっぱり東大をおでになって俳優になっちゃうとみんなもったいないなあって言うかもしれないけどじゃあ東大出て何になったら良いかって言うといまの世の中を見ているとねえ」
≪すごく微妙ですね。僕は感情が表に出なかった子なんですよ。じとっとしてる子なんで役の中でバーンと出て行くものを与えてもらうというのが良かったですね≫
「でもお母様という方はカラッとしている方じゃない。だから子供がジメッとしてると「なんなの」ってお思いになられたこともあったでしょうね。何もおっしゃらなかったの(俳優になることについて)」
≪基本的には何も言われなかったです≫
「お母様の浜木綿子さんはお家でも明るい方なの?」
≪そうですね≫
「とにかくお出になった映画がカンヌのグランプリを取った」
≪もう2年前になるんですけど公開までにいろいろあって。≫
「(グランプリを取ったのは)2000年だったんですか」
≪そうですね撮影自体は98年から99年にかけて≫
※カンヌの写真が登場
「お子さんを抱いている方が」
≪監督兼主演のチャンウェンという方ですね。それと通訳兼中国人通訳役でNHKのディレクター(中国人の人/ユエンリン)の方が≫
「日本の方が何人か出てらっしゃいますけどほとんどが中国人ですよね」
≪スタッフは全員中国人ですけど≫
「でもあの監督は”赤いコーリャン”」
≪そうです”赤いコーリャン”の主演の俳優さんですね。チャンウェンのすごいところはパワフルなとこですね。寝ない食べない飲まないで映画を作り続けるんです。≫
「あなた方が日本の兵隊さんという役だとするとみんなに軍事教練しろって言ったんですって」
≪武装警察というところで2週間ぐらい。それで一日3時間半の”きょうつけ”をするんですけど≫
「ずっと立ってるの?」
≪立ってるんですけどピシッと立ってなきゃダメなんですよ目を見開いて精神的にも起立してなきゃダメなんですよ。注意されながら≫
「向こうの兵隊さんが注意する」
≪セミが鳴いてるだだっ広いグラウンドで僕ら15人ぐらいがきょうつけをして1時間とか30分とかそれを7セットぐらいやるんですけど。その時点で僕は33歳だったんですけどその時点で33年間で一番辛い出来事だったんです。≫
「俳優として行ってるんで軍人として行ってるんじゃないんですからね」
≪30分間の”きおつけ”ですから例えば徹子の部屋も30分間の放送ですよね。これをじっと立って見ててもきついと思うんですけど≫
「しゃべりながら立ってるんだったら我慢できるけど何も言わずに立ってるんじゃそれは大変ですよね。時期はいつから?」
≪(訓練は)ちょうど真夏の8月15日から始めたんですけど≫
「わざわざその日を選んだのかしら?」
※8月15日は終戦記念日
≪いや偶然その日だったんです。そうすると(立っていると。起立していると)いろんなことを考えるんですね僕の過去のこととかそうっすると一つの試練だけがでてきてそれに導かれるように立ってるんです≫
「その通訳の人は何だかんだ言ってその軍事教練もさぼってたんですって?」
≪絶対いかなかったですね(笑)「ああビデオがきれた。買ってこなくちゃ」とかいって。ユエンリン(通訳)には悪いんだけど。結構後半の方はユエンリンとの撮影がずっと一緒だったんです。日本語をしゃべってくれる人は彼しかいなかったんですよ。だから彼がしゃべってくれなかったら僕の意思は絶対に伝わらないんですよ。袋の中に入ってることが多い役だったんでユエンリンが訳してくれないとこの(袋の)口すら開けてもらえなくて≫
「どんなにいい加減な人でも」
≪でもねえかれは僕が早口で言うと彼もすごい早口の中国語で訳すんですけど僕は俳優としてやってきた10何年かの少しでも積み重ねがあるわけですよねでもユエンリンはついてきたりするから≫
「俳優じゃないのにね」
≪ええ、だからやっぱり何ヶ月も一緒にやってきた重みって言うかかれは良くやったと思うんですよ。≫
「でもその人(ユエンリン)を選んだ監督(チャンウェン)も通訳ができるからっていうことだったんですかね?」
≪いや映画の中の想定した人物と一緒の性格なわけですから。絶好のキャステイングだったんですよ≫
「よくそんな人探しましたね」
≪中国の東北地方。北京より少し上の長春のあたりの方言をしゃべれないといけないんですよ。僕は分からないですけどその映画自体が東北地方の方言を全員がしゃべられているんです。≫
「監督さんもしゃべれるの?」
≪チャンウェンは北京から少し離れたところ出身なんでしゃべれるんですけども。このユエンリンはまさに長春の出身なんでしゃべれるんですよ。≫
「でもまああのひげっていうのもあなたは本当にひげをおはやしになって?」
※香川さんはひげをはやした兵隊さん役
≪役が決まったのは6月でそれから帰ってくるまでの半年間ずっと伸ばしっぱなしでした。≫
「あれは付けたひげだととてもできない演技ですものね」
≪つねに泥とかを頭から被ってる役なんで≫
「でも本当に無事撮影を終えましたね」
≪本当に今考えても1本撮り終えたなって。途中終らないんじゃないかって思いました。チャンウェンの撮り方だと。日本だとこのシーンが終ったら次のシーンっていう風にノルマがあってペンで消していくやり方じゃないですか≫
「ええ」
≪でもチャンウェンは一つのシーンが撮り終わるとシーン2とシーン3の間にこのシーンを入れてみようとか言って浮かんでくるんですよ。でそのシーンをとるとまた浮かんでくるんで突き詰めていくと永遠に終らないんですね≫
「でもそうしたぐちゃぐちゃ状態だったんだけど通してみるとすごいなって」
≪これは僕の人生の中で天才の映画監督に出会えたんだと思いますね≫
「だからカンヌのグランプリも取ったんだと思いますけど。でもいろいろ撮影中もいろいろあって途中で逃げちゃう通訳の人もいて」
≪ごめんねユエンリン(笑)≫
黒柳「ちょっと映画のVTRをご覧ください〜再生中〜これえは本当の話ではないそうですけども監督がどうしても撮りたかったんでしょうね」
香川≪あの中国映画も含めて日本人像というのが間違えてると。それがこの映画の一番の幹になってるんです。日本人を正確に描きたいと。鬼のような日本兵とか言葉がおかしい日本兵とかは今まで出てきてましたけど本当の日本兵はこうだったんだということですごく研究したんですね。ものすごく日本のことを研究したんでよく日本のことを知ってました≫
「不愉快感とかはありませんでした?」
≪役柄はそうだったですけども文化の違いから来るストレスはありましたけども≫
「撮影中にご病気になってすごく大変だったんですけどもそれで病院にいかれたときがすごく大変だったそうですけども」
≪もうこれは笑える≫
「お腹痛かったんですって?」
≪入院しました。潰瘍ができてすごく痛くて七転八倒して僕は何年か前に十二指腸潰瘍をやっていてそのときと同じだなって思ったんですけどもやっぱ潰瘍で入院して≫
「病院行ったら4つが悪いって言われて」
≪何が悪いとかここが悪いとか言われて≫
「通訳の人はあの人(ユエンリン)じゃなくて本当の通訳の方がいたんですって?」
≪彼は撮影に戻んなきゃいけなかったんでもう一つすごいレベル(へたくそな)の人になっちゃたんですけども(笑)。病院に行ったんですけどもここが病院?って廃屋じゃないのかっていう感じの。呼んでも誰も出てこないんですけど出てきた人(医者)は青っ白い感じの初めて患者を見ますっていう感じのトカゲみたいな人が出てきてとにかく手術するとかわけのわかんないことを言い出してて鎮痛剤を打ってくれていってるのにそこまでわかんないんですね≫
「通訳がそこまでのレベルじゃない」
≪今ここにいるのはその病院にいたら死ぬと思って死ぬ気で直したんですよ。その病院じゃダメだっていうことで監督がそこから2時間離れたところに行くと大きな病院があるんですね。そこに行ってお腹痛いって言ってまってるとそこの病院の医者が十人ぐらい出てきて僕にここの病院はどれぐらいすばらしいかって言うことを僕に説明するんですね。僕はその間苦しんでいて。≫
「観てくれないの?」
≪その時付いてくれた通訳の方は翻訳家の方でしゃべるのはあまり得意じゃないんです。「病気は痛いです」って言って(笑・黒柳笑)≫
「そこにまた看護婦さんが一杯来るんですって」
≪毎朝来るんですね。僕はVIPなわけですよ。監督のチャンウェンは僕を治さなきゃということでいい病院に入れてくれたんですけど毎朝婦長さんが看護婦さんを10人ぐらい引き連れてくるんですそれで「なにか不備なことはないですか」って聞いてくるんですけど僕は「お願いだからこの点滴を換えてくれ」と。2時間で空になるから。空になって血が逆流していると。(ベッドの)後ろにブザーがあるんですけども押しても来てくれないんですよ。わかりましたっていうんですけども2時間後誰も来ないんですよ≫
「他に入院している人はいないの?」
≪いやいるんですけどもその時は僕は個室に入れられてたんですね。それで鼻に管を入れるって言うんですよ。ストローの3倍ぐらいの大きさのを≫
「そんなに大きいものを!!」
≪看護婦さんが馬乗りになって入れてくるんですけど「いやこれは絶対に入らない」て言ってでも入らなくて「中国人は入るのに日本人はおかしいわね!!!」って言って。確かに中国人は鼻の穴が大きいんですね。30分間ぐらい格闘して鼻から血は出るは涙は出るはで大変だったんだけど治療らしい治療はこれしかないって言うことでメリメリといって鼻に入れたんです≫
「それは結局何をするもの?」
≪それは鼻から空気を送り込んで胃の中のものを全部出すんですね。それで通訳の方に「これどれぐらい入れてんの?30分?1時間?」って聞くと3日か4日って言われて(黒柳笑)。まあそういうこともあって良くなっていったんですね。で次の日からご飯が食べれますということになって日本でもそうだったんですけども胃に負担をかけないものから食べるんですけどもそこでは何が出たかというと麻婆豆腐とかチンジャオロースとか油こい物ばっかし出て(笑)。まあ微妙な病院でしたけど。夢のようなことが一杯あるんですよ≫
「でもみんな人(性格)はとってもいいの?」
≪そこも微妙ですけども。あるとき看護婦さんが来て「今日は国の抜き打ち検査があるから」とか言って僕の身の回りの歯ブラシとかかばんとかをまとめてベランダに投げ捨てるんですよ。でもその国の人は来ないんですね。僕は仕方なく通訳の人に取ってきてもらってまた寝てるんですけども次の日になってまた抜き打ち検査があるからとか言ってまた僕の身の回りのものを投げ捨てるんですよ。でもその日も誰もこなくて。夢のような出来事ですよね≫
「でもその抜き打ち検査があるからって看護婦さんが知ってることもおかしいわね(笑)」
≪さっぱりわかんないですよ≫
「でもそれで良くなったんですか?」
≪まあ良くはなりましたけど。治療といっても内科の先生じゃなくて外科の先生とかが来てお腹を押すだけなんですよ。押して「ハオ」とか言っていっちゃうんでうんですけども(笑)。≫
「でも脈診るのもずいぶん違いますよね日本とは」
≪脈診たかなあ〜?≫
「手相とかも観るらしいですよ」
≪手相は見てないですけども≫
「漢方の先生は見るそうですよ」
≪でもあの時は本当にやばいって覚悟しましたね≫
黒柳「平成7年に結婚してられるのよね。奥様は心配したでしょうね。行ったっきりでね」
香川≪僕も激やせ彼女も激やせ見たいな感じで≫
「お手紙とかは?」
≪手紙は書きましたけど着くかどうかは分からないんですよ≫
「奥さんに来てっていえる場所じゃないのよね」
≪そうですね。逆に来たら心配ですよね≫
「ご本もお書きになったんですけど映画は”鬼が来た”っていうタイトルでね日本では4月27日から」
≪やっと公開です≫
「シアターイメージフォーラムという渋谷の映画館とか新宿の武蔵野館とかで先ほどいろいろ話が出ましたが」
≪さっきの日誌を全て書いたのが本になります。全て書きましたんでまじで笑えます≫
「笑える。でも俳優としては本当にいい仕事が出来たっていうことでしょうかね」
≪つらかったけどありがたかったです。≫
「でも良かったですね。また、ありがとうございました」