人口1300万人の大都市圏。インドの西の玄関。
ヴィクトリア・ターミナス駅
ヴィクトリア・ターミナス駅。1887年、F.W.スティーヴンスの設計によるヴィクトリア・ゴチック様式の建物。イギリス人がつけた名前、ボンベイをムンバイと改称したように、この駅名も現在はチャートラパティ・シヴァージー・ターミナス駅という。
ちなみに、ムンバイとはカーリー女神の別名で、昔このあたりはムンバイと呼ばれていたという説もある。ムンバイは7つの小島からなる小村で、1534年にグジャラート王によりポルトガルに譲られ、1661年に王女の婚礼持参品としてイギリス王へ、そして1687年にイギリスの東インド会社に年額10ポンドで譲られたという。東インド会社はここを交易の根拠地として島の間を埋め立て、半島にした。
大都会は騒々しくて、タイムトリップした気分にもなれないので、あまり好みではないが、ボンベイに来たらこの駅だけは見ておきたい。この写真を撮ったあたりにはチャイの屋台があるので、おいしいチャイを飲みながら威容を誇るヴィクトリア駅を眺めると、ああ、またインドへ来たのだなあと実感できる。
写真=右 ホテルの斜め向こうにあったスタンドカフェと何でも売っていそうな店。現代的な高級ホテルとインドの伝統的街の風景が隣り合っているのが、またインド的。
エアインディアの機体の故障で、丸1日遅れてムンバイに着いた。10年前、ケニアに行く途中で半日トランジットして以来のムンバイ。空港からのタクシーは神風タクシー。夜11時30分を過ぎていたが、道路は車でいっぱい。その車の間をすり抜けるようにひっきりなしに追い越し、ホテルに着いた。
初日のホテルと送迎は旅行社に頼んだので、一泊だけ高級ホテル。1日予定が遅れ、なぜか1ランク上のホテルに変更されていた。タージ・プレジデントホテル、五つ星。立地はあまりよくないが、新しいホテルで、値段は一流。
部屋もなぜか最上階?(23階)で、テレビ・冷蔵庫はもちろん、専用の事務机、ファクス付き。風呂は浴槽が白大理石、洗面台などの水周りは黒大理石。鏡は大きく、顔が大きく映る化粧用の凹面鏡までついている。こんな豪華な部屋に泊まるのは初めてだ。もっと早く着いて、のんびりしたかった。インドにいる間、バックパッカーにとってはこれが最初で最後の風呂だなと思いながら、湯船につかる。
朝食はトーストに紅茶にホットミルク。部屋に運んでくれる。750円。外のレストランの数倍の値段だが、紅茶やミルクは冷めないように布のキャップをかぶせて持って来た。優雅な気分で朝食を食べながら、見える窓の景色は右上。ホテルの周りは20階建てくらいのマンションが立ち並び、遠くには大きな団地がある。インドの中産階級が急速に増えていることを示している。
ヴィクトリア・ターミナス駅のほかにも植民地時代の建築様式と思われる建物が、街のそこここに残っている。ムンバイは現代的な大都市でありながら、歴史をも感じさせる街だ。
写真=左
サトウキビ・ジュースの屋台
写真=右
フルーツ・ジュース店
写真=右
ケーキのようにきれいに並べられているのは、噛みタバコ。
これはタバコ屋さんです。
インド門
1927年建造。1911年の英国王ジョージ5世とメアリ王妃の来印を記念して造られた凱旋門。タージマハルホテルの前、ボンベイ湾に面して建っている。
英人設計家George Wittetによるインド・イスラム様式の建物。
写真=下はボンベイ湾の朝。1986年、ゴアから夜行バスでボンベイへ。バスは夜明け前にインド門近くに着いた。夜が明けるまでインド門のそばで待っていたときに撮影した。
プリンス・オブ・ウェールズ博物館
細密画、象牙細工、金細工のコレクションなどが見事。質・量とも素晴らしい。そのほかインド各地から出土された彫刻などがある。インドでも有数の博物館で、質の高いものが展示されているので、ムンバイに来たら一度は見ておきたい。1905年創立。建物はインド・イスラム様式だが、設計者はインド門と同じG.
Wittet。
建物の内部の造りは、上野の科学博物館によく似ている。
マニ・バヴァン(ガンジー記念館) 写真=左
ガンジーのムンバイでの住居がガンジー記念館として公開されている。
ジャイナ教寺院 写真=下
ガンジー記念館に近いので、観光ルートになっているが、ただのお寺。中ではジャイナ教の信者がお祈りしている。エレファンタ島など他の見所を見学して、行くところがない方、ジャイナ教の寺院を覗いてみたい方はどうぞ。靴を預けて中を見学できる。
エレファンタ島
インド門の前から約1時間、上の写真に写っているようなポンポン船に乗って、この島に渡る。ここには8世紀ごろのヒンドゥー石窟があり、観光客を集めている。石窟は大きいが数は少なく、エローラやアジャンタに比べると規模は比較にならない。石窟の中にはシヴァの三面像がある。
しかし、船に乗ってムンバイ湾に浮かぶこの島に渡り、散策するのはとても気持ちがいい。お薦めコースである。
若いころは石窟や彫刻よりもインド美人に興味があったので、右のような写真しか残っていない。(石窟は暗く写真が撮れなかったのかもしれない。)写真下は島で一緒になった日本の元若者たち。みんな、現在40歳くらいでしょう。心当たりの方、写真送りますので、鈴懸書房までご連絡ください。
ムンバイのレストラン
ムンバイの町にはレストランも多いが、昼食時、普通の勤め人ふうの人々で混雑しているところに入ってみよう。都会で競争があるので、小ぎれいで美味しい店が多いようだ。ターリー(ベジタリアンの定食)はもちろん本格的なインド料理であるが、130円程度で食べられる。相席になった人と二言三言、言葉を交わしてみるのも楽しい。
また、インド料理に飽きてきたら、ピザの店もある。やはり同じような値段で、大きいのが出てくる。。
1903年、ターター財閥の創始者によって建てられたタージマハルホテル。中央のドームはイタリア風、四隅のドームはインド風になっている。宝くじに当たったら、泊まってみたい。
インド門のそばで水浴びしていた子供たち。