NUCLEAR
ASSAULT
(USA)
80年代メタル屈指のモンスターマン、ダン・リルカ(DAN LILKER−デビューはアンスラックスのファースト)率いた時代の鬼子。ハードコアパンクの基本スタイルを踏襲してはいましたが、ギターリフ、歌メロという音楽性の最重要要素は完全にヘヴィ・メタルからの授かりものです。異形の姿を持ちつつもその音楽性に偏り、迷いは一切ありませんでした。それゆえ初心者熟練者にかかわらずメタルリスナーすべてに速攻のインパクトを与えます。激しい音が好きなリスナーには80年代の4作品はすべてマストアイテム。
ダン・リルカは91年脱退後あのブルタル・トゥルース(BRUTAL TRUTH)を結成してグラインドコア歴代ベストバンドの評価を受けましたが、ニュークリア・アソートはあそこまでキチ×イじみた激しさはなくブラストビートも皆無、比較すればずいぶんとスタンダードなヘヴィ・メタルに聴こえます。
2003年堂々の復活を果たしました。ライブアルバムを出しましたが、スタジオアルバムが本当に楽しみです。今なら時代がこのバンドに追いついたという感じがします。
DISCOGRAPHY
GAME OVER (1986)
1.Life,
Suffer, Die
2.Sin
3.Cold Steel
4.Betrayal
5.Radiation Sickness
6.Hang the Pope
7.After the Holocaust
8.Stranded in Hell
9.Nuclear War
10.My America
11.Vengence
12.Brain Death
vo,g:JOHN
CONNELLY g:ANTHONY BRAMANTE
bs:DANNY LILKER ds:GLENN EVANS
produced by ALEX PERIALAS & NUCLEAR ASSAULT
ぼくはブルタル・トゥルース(BRUTAL TRUTH)なんかよりも、こっちのニュークリア・アソートのほうが絶対カッコよかったって思ってます。だってグラインドコア系はワケわっからんもん。
そのブルタル・トゥルースに比べれば全然ソフトな感のあるこのニュークリア・アソートですが、それでも当時は、アンスラックスを抜けたダン・リルカはヘヴィ・メタル界歴代いちばん過激なバンドを結成した、なんて言われたもんです。実際、ブルタル・トゥルースなんて知らなければ脱糞卒倒モノのインパクトを感じ得る「メタルバンド」でした。
特にリズムはハードコアパンクの影響がうかがえますが、かといって単なるクロスオーバーではありません。「あっちでアレ、そっちでソレ」のサウンドじゃなく、「どこでもコレ」のサウンドになっているところが偉大です。確かにこの時期いちばん過激なヘヴィ・メタルという表現に偽りなしです。
以前は売れるはずがなかった極端スタイルでしたが、メタリカやスレイヤーの超過激作品がトッパシに最高傑作を完成させてしまったもんですから、完全な色モノを除く過激さに対しては84、5年あたりにもう出尽くしたと誰もが思い、そんなときに出た先行シングル“Brain Death“には、特に業界の人、レコード店の人が転げまわって驚いたようです。
もちろん曲も構成も文句なしに素晴らしい作品ですが、しかし内容がどうであれ、もうそこにあるだけで名盤!という感じの作品です。ハードコアファンじゃなく普通のメタルファンにこそ聴いてもらいたい。何かへの窓口ということじゃなく、ただただ単純に極上のカッコ良さが聴けますよ。
初心者おすすめ度 : ★★★★★ マニアック度 : ★★★★☆
どこで買える? : 専門店
注目曲!
1.Life, Suffer, Die 2.Sin 3.Cold Steel
4.Betrayal 5.Radiation Sickness 6.Hang the Pope
8.Stranded in Hell 9.Nuclear War 10.My America
11.Vengence 12.Brain Death
全曲!!
THE PLAGUE (1987)
1.Game Over
2.Nightmares
3.Butt F’’K
4.Justice
5.the Plague
6.Cross of Iron
vo:JOHN
CONNELLY g:ANTHONY BRAMANTE
bs:DAN LILKER ds:GLENN EVANS
produced by RANDY BURNS
誰が何と言おうとヘヴィ・メタルの革命児であるこのバンド、ミニアルバム6曲入りというボリュームであってもそのインパクトはさすがに凄すぎます。ヘヴィ・メタルとハードコアパンクを足して「÷2」とは全然ならなかったこのバンドの凄みは第一に走る曲の異様さに尽きますが、この作品ではスローテンポの不気味さという妖怪的要素がぬっと顔を出し、この地下何千メートルで溶岩がゴロゴロと猛り沸いているかのような、暗くそして熱過ぎの感触がやっぱし異様過ぎて凄い。こんなバンド、今でもどこ探してもいてませんよね。
ブルタル・トゥルースのほうが今においては伝説化しているようですが、どこに集中して聴いたらよいのか全然わからない(凄いのはわかるんですが...)あの激烈爆音より、ぼくはメタルファンが聴いておいしいところがいっぱいあったニュークリア・アソートのほうが好きでした。ちゃんと歌ってくれる歌もカッコいいしなあ...
初心者おすすめ度 : ★★★★ マニアック度 : ★★★★☆
どこで買える? : 専門店
注目曲!
1.Game Over 2.Nightmares 3.Butt F’’K
4.Justice 5.the Plague 6.Cross of Iron
SURVIVE ! (1988)
1.Rise
from the Ashes
2.Brainwashed
3.F#
4.Survive!
5.Fight to Be Free
6.Got Another Quarter
7.Great Depression
8.Wired
9.Equal Rights
10.PSA
11.Technology
12.Good Times
Bad Times
vo,g:JOHN
CONNELLY g:ANTHONY BRAMANTE
bs:DANNY LILKER ds:GLENN EVANS
produced by RANDY BURNS
ミニアルバムをはさんでのセカンドフルアルバム(通算3作目)ですが、ハードコアパンクとパワーメタルの合体融合がこのバンドの生まれ持っての血なら、そのアピールの方向がハードコアではなく間違いなくメタルへ向いたものだったと確信を持てるのがこの作品です。
この時期だったと思うんですが、ちょうど来日して、大阪では国際交流センターという4〜500人規模の小さいところでライブをやりました。そのライブというのが、タダでさえ速いテンポの曲を倍くらい速くしてそしてMCらしきものも一切ナシ、なんと1時間あるかないかで終わり! まるで殺人級のいかつさでありました。
2000年の今ではそんなんもアリで、客も怒らないかも知れませんが、当時は呆気にとられました。すでにブルタル・トゥルース系のスタイルへ進化しつつあったんでしょうかね。一緒に行った友達はこんな凄いもの生まれて初めて観たと感激しとりましたが、ぼくはワケわからんままへッポ〜ン...という感じでした。
そういうふうに外目は最先端かつ最凶のスタイルを自負していたバンドですが、しかししかし、実際レコード盤(CD盤)の音は、やれハードコアだと構えて聴くと意外に愛想のいいヘヴィ・メタルサウンドだったと思います。極端が当たり前になった今こそ言えることですけどね。結構、純な興奮が詰まっていると思いました。とりあえず当時世界一鋭かったヘヴィ・メタルがこれでありましょう。
でも最後のレッド・ツェッペリンは全然余計です。
当時ぼくはその国際交流センターの近くのコンビニ兼酒屋でバイトしてたんですが、ダン・リルカとグレン・エヴァンズ(ドラマー)がしっかり酒を買いにいらっしゃいまして、2人とも今まで一度も風呂に入ったことがない...みたいなヘアスタイルで非常にコワかったです。勇気を振り絞って今日の夕方ライブ見に行きます、って言ったら、なんかめっちゃ良い人たちでして、なぜかポケットから出したのど飴をくれました。
メタルはカッコ良さ(もちろん音の)が第一!と考えるリスナーで、このバンド知らないって人はアホです。いや、アホみたいに勿体ないです。
初心者おすすめ度 : ★★★★★ マニアック度 : ★★★★☆
どこで買える? : 専門店
注目曲!
1.Rise from the Ashes 2.Brainwashed 3.F#
4.Survive! 5.Fight to Be Free 7.Great Depression
9.Equal Rights
HANDLE WITH CARE (1989)
1.New
Song
2.Critical Mass
3.Inherited Hell
4.Surgery
5.Emergency
6.Funky Noise
7.F♭(Wake Up)
8.When Freedom Dies
9.Search & Seizure
10.Torture Tactics
11.Mother's
Day
12.Trail of Tears
vo:JOHN
CONNELLY g:ANTHONY BRAMANTE
bs:DAN LILKER ds:GLENN EVANS
produced by RANDY BURNS
ついにやったー!の最高傑作。ルール無用のハチャメチャ路線がメタルシーンにおいてはまだまだ足枷(かせ)が多く、これまでは初心者に対しては結構壁の高いバンドだったんですが、ここにきて音圧が壁をボーンと吹っ飛ばしてしまったようでした。
ガンコvsガンコで一部の正統派メタルファンにはソッポを向かれていた感のあるこのバンド、無頼派リスナーの美辞麗句で固塗されたような小山の大将風ステイタスがありましたから、ジャンル全般を愛するリスナーからすればもっと高い場所からボッコーンと大砲を炸裂させるような作品を作ってほしいという希望があったのです。ここで希望が叶ったというより、その上をいってくれました!
確かにスタンダードなメタルと比べたら誰が聴いても確かに暴力度は度を越していますが、しっかりと歌い込む歌が作品の構成、各曲の流れというものをしっかり作っています。他を排するではなく、他と比べて美点がしっかり見えるところ、前作あたりと大きく違います。インパクトは相当なものですが、それでもインパクトを除けた部分でもしっかり評価できる、評価されるべき作品です。この音なら世界の隅の隅にまでしっかりと響き渡ったことでしょう。
初心者おすすめ度 : ★★★★★ マニアック度 : ★★★★☆
どこで買える? : 専門店
注目曲!
1.New Song 2.Critical Mass 3.Inherited Hell
4.Surgery 5.Emergency 7.F♭(Wake Up)
10.Torture Tactics 12.Trail of Tears