アカタテハ Vanessa indica indica 

 町内各地に普通に見られ、かつて採集も撮
影も難しくはありませんでした。しかし私にとっ
てアカタテハは、相性の合わない蝶の一つで、
何度撮っても不満が残る写真が多く、首を傾
げるばかりでした。撮り直そう、撮り直そうと、
毎年チャンスをうかがっているうちに、出会え
る回数は少なくなり、最近では撮影が難攻す
る傾向にあります。
 時折りですが、産卵シーンも見掛けます。本
種も翅の模様からは雌雄の区別ができない
ため、誰が見てもひと目で♀とわかる産卵シ
ーンは、重要なカットになるものです。食草に
何十個も産むとは言え、一個ずつ分けて産
み付け、しかも一瞬腹部を押し当てるだけで
すぐに次の葉へと舞って行くアカタテハの場
合、産卵シーンを撮るために数cmまで近付
いて、瞬時にピントを合わせることはほぼ不
可能と言わざるを得ません。事前に予想して
構えている所へ、運良く飛び込んでくれるこ
とを願うばかりです。
 ある時、秋型のキタテハが樹液を吸ってい
る所へ、アカタテハがあとからやって来まし
た。どうするのかと観察していたら、いきなり
背後からキタテハに乗り上げ、足で蹴りなが
ら場所を譲るよう、せき立ててくるのです。別
の場面ではキタテハと一緒に吸液していたこ
ともあり、個体によって性格が違うのかも知
れません。
 掲載した死蛹は、サシガメの一種により被
害を受けた個体。

裏               9月13日 町内

ミヤマクワガタの♂と樹液に。
         8月17日 町内

表              8月29日 町内

越冬後      5月7日 町内

産卵           7月31日 町内 

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 データ

・分  類:タテハチョウ科タテハチョウ亜科
・初見日:越冬後3月31日〜(2015年記録)
      新成虫5月27日〜(2015年記録)
・終見日:〜越冬後6月6日(2005年記録)
      〜新成虫10月31日(2013年記録)
・化  性:年2〜3化
 

・開  長:■■■■■■□□□□
・食  草:イラクサ科カラムシ、ヤブマオ、
      ニレ科ケヤキ、ハルニレなど
・越冬態:成虫
・難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆

羽化直前の死蛹。 10月18日 町内