アオバセセリ Choaspes benjaminii japonica 

 とかく地味な蝶が多いセセリチョウ科にあっ
て、アオバセセリは独特な金属光沢を放ち、
翅もひと回り大きいため、およそどんな昆虫
図鑑にも載っている代表選手です。
 しかし軽井沢では何年かに一度見掛けるぐ
らいで、撮影にはずいぶん時間が掛かりまし
た。子供の頃の確実な採集記録はあるのに、
なぜ今となってはダメなのか、毎年期待しな
がら翌年へと、望みを託す繰り返しでした。
 「今年もやっぱり撮れなかった…。」
 と迎えた9月の半ば。何やら翅の傷ついた黒
い蝶が。この時期まさかアオバセセリが残って
いるとは思わず、近付くまでわからなかったの
ですが、ボロボロとは言え、ついにアオバセセ
リが撮影できました。
 数年後、山頂での占有行動をとる姿が何匹
か確認され、
 「ここに来れば、アオバは撮れる!」
 と構えたこともあったのですが、一定の空域
をひたすら飛び回るだけで、全く停止しないの
です。一体どれぐらい無着陸で旋回を続ける
のでしょう?30分間ねばって止まらず、私は
下山しました。
 その後も確実に山頂占有行動を見掛けるの
ですが、状況は変わらず。
 「このスタミナが切れるのは夕方頃かな?」
 思い切って時間帯を変え散策。するとほんの
数秒木ノ葉に止まり、翅を休めるひと時が…。
ここぞとばかり慎重にシャッター。運よりも努力
で撮ったワンシーン。長い道のりでした。  

第2化。地色はやや暗い。     8月22日 町内

第1化。地色は明るい。       5月31日 町内

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 データ

・分  類:セセリチョウ科アオバセセリ亜科
・初見日:5月22日〜(2015年記録)
・終見日:〜9月28日(2014年記録)
・化  性:年2化

・開  長:■■■□□□□□□□
・食  草:アワブキ科アワブキ、ミヤマハハソなど
・越冬態:蛹
・難易度:★★★★★★★★★★
 

 そんなことが少し懐かしい思い出に変わろう
という頃、全くの別種を狙って通いつめていた
ヌルデの花に、思いがけずアオバセセリを発
見。しかも次々飛んでくるのです。朝9時台の
乱舞。10時までには終了し、晩夏の朝は過ぎ
て行きます。少なくとも山頂占有行動を撮るよ
りは楽。汗だくの登山なし。車で横づけだから。

♂ 翅表は飛翔シーンで。 8月29日 町内

♀では外縁が黒くなる。