秋に南下して行く個体群は、南西諸島一帯への移動に備え、
軽井沢で産卵することはまず考えられません。それでも9月に
産卵らしき行動を目にしたことがあります(写真右上)。イケマ
の葉にぶら下がり、腹部を持ち上げ、あたかも産卵行動のよ
うでした。しかし母蝶が飛び去った後、その葉を調べても卵は
見つからず、何をしていたのかと、疑問を感じたことがありま
した。そんな矢先、
「えっ!♂が産卵?」
という場面にも出会いました。よく見れば腹部末端からオレ
ンジ色の管を出し、その先にある白い毛の束を、後翅肛角部
に挟んでいるのです。これは匂いで♀を誘惑するための、準
備行動と思われます(写真一番下)。
季節は巡り再び初夏。南方より北上してきたと思われる♀
が、次々とイケマの葉に飛来します。この時期には確実に卵
が産み付けられ、夏以降の新世代に命をつなぎます。


♂が産卵? 10月7日 町内
腹部に注目。なぜ♂が葉の上
で腹部を曲げているのでしょう
?もちろん産卵ではありませ
ん(写真右参照)。
腹端から毛の束を出す♂。これはヘアー
ペンシルという器官です。このブラシには
匂いがあり、後翅にこすり付けることで
♀への求愛に効果があると言われてい
ます(写真左に同じ)。
産卵だ! 7月5日 町内
ボロボロになりながらオオカモメヅル(?)
の葉に産卵。すでに孵化した幼虫が無数
に見られました(写真右参照)。
幼虫。 7月8日 町内
左の写真と同じ株。若齢から
終齢まで、見つかる幼虫には
幅広い層がある。
卵。 5月25日 町内
初夏の頃、イケマの
葉に2つありました。



