シータテハ Polygonia c−album hamigera 

 前種キタテハ同様、この蝶も季節型があり、
夏型は6月中旬に発生して、7月いっぱいで
ほぼ姿を消し、8月に入るとすぐに秋型が現
れます。その後成虫で越冬して春に活動を
再開させたものは、6月下旬まで見られます。
 外見は前種と似ていますが、本種は寒冷
な地域に多く、垂直分布は標高1,000mを少
し割る辺りが下限のようです。一方キタテハ
は温暖な低地で見られ、標高1,000mをやや
超えた辺りが上限と思われます。1,000m前
後の標高に広がる軽井沢は、ちょうど両種
の生息域が重なっているわけです。
 この他にも様々な蝶の生息条件が、複雑
にからみ合う軽井沢とその周辺は、有数の
蝶の宝庫になっていました。(←過去形。)
そのため、私のホームページで紹介してい
る蝶の写真は、複数の市町村にまたがるこ
となく、単一の町内(この場合、軽井沢町だ
け)での撮影にもかかわらず、100種類以上
あるのです。その中のいくつかは危機的に。
 後翅裏面中央にあるアルファベットのC字
紋が和名の由来。これは夏・秋、♂・♀共に
安定して見られます。次種エルタテハと共に、
越冬後には枝打ちされた木の切り口に飛来
し、あふれ出る水を吸っています。また獣糞
に群れるシーンなども定番です。

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越冬後。下がL、上がC。2匹で
木の汁を吸う。 4月9日 町内

夏型 ♀ 裏      9月19日 町内

夏型 ♂ 表    6月29日 町内

秋型 ♂ 裏面はグレー。8月29日町内

裏面の波模様
は♂では鮮明。

秋型 ♀ 表    9月6日 町内
 (秋型の翅表は赤味が強い。)

♀では不鮮明。
(夏/秋共通)

夏型 ♂ 裏面は黄色系。 7月25日 町内

 データ

・分  類:タテハチョウ科タテハチョウ亜科
・初見日:越冬後3月12日〜(2013年記録)
      夏型6月17日〜(2004年記録)
      秋型7月15日〜(2011年記録)
・終見日:〜越冬後6月28日(2006年記録)
      〜夏型9月19日(2002年記録)
      〜秋型11月30日(2011年記録)

・化  性:年2化
・開  長:■■■■■□□□□□
・食  草:ニレ科エノキ、ハルニレ、イラクサ科コアカソなど
・越冬態:成虫
・難易度:夏型★★☆☆☆☆☆☆☆☆
      秋型★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
各翅脈端は丸い。
(夏/秋共通)
青い鱗粉はない。
(夏/秋共通)