ヒメヒカゲ Coenonympha oedippus 

 かつて採集/標本派だった13年間では、2回
しか採ったことがない蝶です。初めて捕えたの
は小学校の高学年校舎の中庭で、教室から見
える芝生に何か蝶が止まり、ヒメウラナミジャノ
メと思いつつ、確認のため近付くと、そこにいた
のは見たことのない蝶。当時すでにおよその蝶
は知っていましたが、何だかわかりません。運
良く素手で捕まえられ、図鑑で調べ、消去法で
最後に残ったのがヒメヒカゲでした。どんな蝶に
も個体差があり、より正確に判断するには、数
冊の図鑑を揃えた方が良いと思いました。
 2回目は高校時代、バイト先だったホテルの
庭で、やはりヒメウラナミジャノメと思いながらも
念のために捕まえてみた時です。当時捕虫網
は私の立ち寄り先には、たいがい置いてあった
ことが幸いしました。
 その後カメラを手にしてからも、どこに行けば
撮影できるのか全くわからず、
 「そのうちに何とかなるべぇ…。」
と、気長に構えていたある日、ついにヒメヒカゲ
を発見。そよぐ風は心地良かったものの、ター
ゲットが止まる草を揺らすので、私の望む接写
が難しく、その日は裏面だけで引き帰しました。
 以来表面を撮影すべく、何回もその場を訪れ
ましたが、ムダ足になるだけでした。一体何年
の月日が流れたのでしょう?再会の地は全く
別の所にあり、ようやく雌雄共に表裏両面撮れ
たのです。
 「嬉しいなぁ、よく今まで生きていられたなぁ。」
 しかしそれはぬか喜び。本種の生息地は急
速に狭まり、絶滅への秒読みは終了間近です。

前種へ
目次へ
次種へ

♂ 裏            7月16日 町内
    ♂は前翅に眼状紋が
    現れない個体が多い。

♀ 裏             7月18日 町内
  後翅に淡く白帯  ♀は眼状紋が
  を有する個体。   発達しやすい。 

♀ 表              7月17日 町内

♀は眼状紋が現れやすい。 

♂ 表               7月15日 町内

一般に翅表は♂の方が濃い。

 データ

・分  類:タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科
・初見日:7月5日〜(1998年記録)
・終見日:〜7月30日(2003年記録)
・化  性:年1化
・開  長:■■□□□□□□□□

・食  草:カヤツリグサ科ヒカゲスゲ、アオスゲなど、
      イネ科ススキ、メヒシバ、チヂミサザ
・越冬態:幼虫
・難易度:★★★★★★★★★☆
・R D B:環境省/絶滅危惧TA類
      長野県/絶滅危惧TB類