ヒメキマダラセセリ Ochlodes ochraceus ochraceus 

 個体数が特に多いセセリチョウです。6月
中旬にまず♂が多数現れます。本種が好む
ナワシロイチゴが花盛り。結果として♂同士
が一株に集まっていたりします。♀はやや遅
れて飛び始め、あちこちで求愛シーンが見ら
れます。♂にとって先んじて羽化することは、
いち早く交尾相手を見つけるために有利と
なります。♀は後から現れることで、自然界
の競争に勝ち残った強い♂とだけ出会うこ
とになるわけです。
 私がセセリチョウ科の求愛行動を見たの
は、このヒメキマダラセセリが初めてでした。
♂は♀の背後に止まり、交尾できるか様子
をうかがいます。それを拒む♀は翅を小刻
みに震わせて意思表示します。なおも♂は
その場を離れずにいるので、♀は飛び立ち、
しばらくは2匹で蛇行しながら、あっちへ行っ
たりこっちへ来たり、ずい分しつこい♂だと
思ったものです。
 発生のピーク期には、できれば集団を撮
ろうと試みますが、一瞬過密に止まったか
と思うと、すぐに散ってしまうので、見た目に
は群れでもフレーミングすると3匹が限界で
した。
 ところで発生回数は間違いなく年1回で、
通常7月いっぱい、頑張っても8月上旬まで
がギリギリ限界ですが、ごく稀に秋になって
も見掛けることがあります。これは暖地での
第2化がまぎれ込んだものでしょう。

♀ 表          7月4日 町内

求愛(♀の背後に♂が止まる)7月2日町内

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♂ 表           6月17日 町内

性標は太い。

吸蜜する集団。           6月29日 町内

交尾。(左が♂)       7月9日 町内 

 データ

・分  類:セセリチョウ科セセリチョウ亜科
・初見日:6月8日〜(2002年記録)
・終見日:〜10月25日(2010年記録)
・化  性:年1化
・開  長:■□□□□□□□□□
 

・食  草:カヤツリグサ科カサスゲ、ミヤマシラスゲ、
      イネ科チヂミザサ、ヤマカモジグサなど
・越冬態:幼虫
・難易度:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ヘリの色が濃く、
境いも明瞭。