ヒメシジミ Plebejus argus 

  バリエーション豊かなシジミチョウ科の中
で、最も情緒にあふれ、可憐な雰囲気をか
もしているのはこの蝶ではないでしょうか。
 6月半ばから飛び始め、ちらちらと愛らしく
草原に舞い踊る姿は、時が経つのも忘れて
しまう程、見つめていたくなるものです。
 子供の頃、ホームグラウンドとも言える身
近な広場に多産しており、採集に不自由す
ることはありませんでした。写真も早いうち
に撮っておいたので、これと言うエピソード
はありません。蝶を撮り始めて10年が経っ
た時、その場所以外でヒメシジミを見たこと
がないことに気付き、もう一度撮り直そうと
同じ日付けで会いに行ってみると、変わら
ない愛らしい姿で私を迎えてくれました。
 写真では次種アサマシジミと区別が難し
い場合もありますが、軽井沢では両種が混
生する箇所は限られ、個体群全体の印象
も違います。
 私にとってヒメシジミは長い間、その1ヶ所
で観察するしかなかったのですが、今では
数ヶ所知るようになりました。食草が広範な
ため、思いがけない空き地に多産している
こともあります。それは半径5m程度に十数
匹、草地全体で数百匹と言える数です。
 時には異常型も見られ、次のページでは
ヒメシジミの斑紋異常を集めてみました。

♀ 表      6月30日 町内

♀ 裏     6月20日 町内
 地色はベージュ。 

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前翅第1、第2室の紋は小さな点。
(アサマシジミでは長いダ円形。)

♂の裏面の地色は青白い。
(アサマ…では灰色がかる。)

♀の吸蜜。              7月7日 町内

 データ

・分  類:シジミチョウ科ヒメシジミ亜科
・初見日:5月28日〜(2016年記録)
・終見日:〜9月21日(2017年記録)
・化  性:年1化
・越冬態:卵
・開  長:■□□□□□□□□□

・食  草:マメ科イワオウギ、モメンヅル、クサフジほか、
      キク科ヨモギ、マアザミ、ヤマボクチほか、
      タデ科イタドリ、オオバコ科、ほか全10科以上
・難易度:★★★★☆☆☆☆☆☆
・R D B:環境省/準絶滅危惧
      長野県/留意種
  

♂の集団。 アサマシジミよりも小柄で、翅表の
ヘリがハッキリし、翅脈も明瞭。 6月30日 町内

♂ 裏           6月30日 町内

交尾 左が♀。 6月30日 町内