続 ヒメシジミ

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 蝶の異常型は各種で報告されていますが、
シジミチョウ科に特に多く、ヒメシジミでの顕著
な例をまとめてみました。
 ひとことで異常型と言っても、「斑紋異常」、
「雌雄型」、「同列転換」など、いくつかのパタ
ーンがあります。「斑紋異常」は蛹の時期に
鱗粉が形成される際、急激な気温の変化が
あると起きるそうです。ヒメシジミでは斑紋の
融合や流紋、消失などがよく見られます。
 「雌雄型」「同列転換」等は卵の頃、胚発生
の初期の段階で決まると言われています。
 参考までに、近似種の♀における変異も
掲載しておきます。3種に共通する後翅表面
の燈色斑は、ヒメシジミにおいて最も弱く、消
失した個体が普通に見られ、まして前翅にま
で有する個体は極めて稀。その逆にミヤマ
シジミでは最も強く、消失するどころか前翅
にまで明瞭に現す個体が多い。アサマシジミ
は中間的で、消失する個体と、前翅にも現す
個体の双方が見られます。

翅表が白化した♂。   6月28日 町内

♀              6月21日 町内
異常型ではありません。後翅に燈色斑を
現さない個体は、一定の頻度で発生。

♀              7月23日 町内
流紋、融合、消失。複数の個体で共通
の斑紋異常が現れる。

♀       6月28日 町内
後翅の紋にやや融合あり。
症状は他個体と共通する。

参考写真・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミヤマシジミ ♀       10月12日 町内
燈色斑が発達し、前翅にまで明瞭に並ぶ。
 

♀に異常。6月30日町内
交尾中。祖先の遺伝子
が突如復活するのか? 

アサマシジミ ♀    7月23日 町内