コジャノメ Mycalesis francisca perdiccas 

 小学生時代、昆虫クラブ員だった頃住んで
いた家から、歩いて10分ぐらいの所にコジャ
ノメの多産地がありました。遠足の見学先で
県外へ出掛けた時も、無数に飛んでいる所
があり、子供の頃の記憶では、それほど珍し
い蝶ではなかったものです。しかし写真を撮
るようになってからは、とんと町内ではお目
に掛かれなくなっていました。とりあえず1種
類でも多くの蝶を撮っておきたかったので、
遠足で知ったあの街へと車を走らせると、
そこでは沢山のコジャノメが撮れたのです。
 「軽井沢でもどこかで生き延びて、いつか
もう一度姿を見せてくれ…。」
 そう願ってわずかひと月後、町内にて日頃
の散歩コースになっている道端に1匹の蝶。
 「クロヒカゲか…。今年は早いな。」
 近付くと、そこにいたのはコジャノメでした。
始めからここで撮れる日がくるとわかってい
たら、遠くまで行かずに済んだのに…。
 蝶の写真を雌雄表裏そろえて撮ることは、
自然の中からパズルのピースを1枚ずつ探し
出し、自分だけのジグソーパズルを作り上げ
ていくようなものです。近年ようやく本種の多
いエリアが絞られ、通うことしばし。納得でき
る写真が撮れ、不本意なカットと差し替えら
れて行くたびに思います。
 「この喜びと共に去来する寂しさは何?」
 居場所がわからなくて必死だった頃、偶然
撮ったボロボロの個体。そんな思い出の写
真が、新鮮な個体へと代わって削除されて
ゆくのです…。

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中央の帯は紫
がかってやや
湾曲。第1化は
帯の内側が濃
い色になる。

性標は2ヶ所。
前翅底辺と
後翅基部。

♂ 表              6月8日 町内

第2化は帯の内外
ともに同じ地色。

次種と比較すると、
この2つの眼状紋、
下の方が大きくな
る傾向が強い。

第2化(夏型) ♀ 裏 8月20日 町内

♀ 表                   6月4日 町内
    後翅にも眼状紋を現す個体が多い。 

 データ

・分  類:タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科
・初見日:5月18日〜(2016年記録)
・終見日:〜9月19日(2011年記録)
・化  性:年2〜3化

・開  長:■■■■□□□□□□
・食  草:イネ科チヂミザサ、アシボソ、ススキなど
・越冬態:幼虫
・難易度:★★★★★★★★☆☆
 
第1化(春型) ♂ 裏    6月8日 町内

第1化(春型)交尾 下が♀。 6月9日 町内