クモガタヒョウモン Nephargynnis anadyomene ella 

 ヒョウモン類としては発生が最も早く、5月
下旬には飛び始めます。この蝶との出会い
も昆虫クラブ員だった頃で、背伸びをして
両手を伸ばし、めいっぱい捕虫網を振り上
げても、わずかに届かない木ノ葉に止まっ
ていて、せめてもう少し身長があればと、
周りにいた大人たちをうらやんだことが始
まりでした。その時は結局採集できず、し
ばらくはクモガタヒョウモンを珍しい種類だ
と思い込んでいたものです。
 一連のヒョウモン類は夏眠をすることで知
られ、暑い盛りには姿を見せない蝶なので
すが、軽井沢のような高冷地では、時に夏
でも観察されます。それでも9月に入ってか
らの方が活動は盛んになり、翅のいたんだ
個体なら、その頃が最も撮り易くなります。
ただ交尾シーンについては夏眠前にも後に
も見られ、♂は時に激しい誤認求愛さえし
ます。クモガタヒョウモンは特に遅くまで見ら
れ、10月下旬まで活動しています。
 この蝶も窓を開け放っておくと室内に入り
込んできて、ふと気が付くと死骸となってサ
ッシの片隅に転がっていたりします。このよ
うなことはタテハチョウ科に多く見られます。
 また、写真で見ると翅を水平に広げ、静
止しているかのような画面でも、現場では
あるテンポで翅を開閉している場合があり、
リズムを刻んでタイミングを計り、タイムラグ
を逆算した上で、シャッターを押すことがあ
ります。

♂ 表             6月7日 町内

♀ 表             6月14日 町内

ジャノメチョウの♀へ誤認求愛
する♂。    9月14日 町内 

前頁へ
目次へ
次種へ

裏面に目立った
紋はない。

性標細く1本。

♀には白い紋。

交尾(上が♀)6月14日町内

 データ

・分  類:タテハチョウ科タテハチョウ亜科
・初見日:5月18日〜(2016年記録)
・終見日:〜10月31日(2003年記録)
・化  性:年1化

・開  長:■■■■■■□□□□
・食  草:スミレ科多種
・越冬態:幼虫
・難易度:★★★☆☆☆☆☆☆☆
 
♂ 裏            6月23 町内