ミドリシジミ Neozephyrus japonicus 

 この蝶に関しては語りたいことが多過ぎます。
ファーストショットは湿性草原に隣接するやぶ
の中。ハンノキが数本あって、ポッカリ空いた
空間でした。すでに活動期末を迎え、種名の
判定も困難な♀。それでも居場所がわかった
ので、通いつめること数年。しかし満足できる
写真もそろわないまま、現場の開発が進んで
しまい、やがて個人宅の裏庭と化し、立入るこ
とができなくなりました。
 湿地を好むハンノキは、町内にも自生地が
点在しています。ミドリシジミ撮影したさに、植
物の愛好家から、ハンノキの分布情報をお聞
きしたこともあります。何度となく足を運ぶ日々
が続いたのですが、私のジンクスでしょうか?
人から教えてもらった場所で、お目当ての蝶
に出会えた試しがないのです。
 町内で見られる蝶を全種撮影する挑戦は、
いよいよ頭打ちが近付き、未開のスキ間にわ
ずかな望みを託す段階に来ていました。
 「ここはまだ調べてないな、何かいるかな?」
 梅雨の時期からリピートし続けた細長い雑木
林。一角にヤマハンノキを発見。ミドリシジミな
らずとも、何か収穫があればと迎えた8月下旬。
待ちに待った再会の時が訪れました。
 「あっ、いた!うわっ、こんなに!」
 一体何匹いるのでしょう?わずか10分間で
A型、B型、O型の3系統の♀が立て続けに
撮れ、AB型に近い個体も見つけられました。
産卵やナワバリ争いも目の当たりにし、涙が
出そうなほど嬉しい体験ができました。後年、
♂の翅表狙いでも通い続け、ようやく写真が
揃いました。何事もあきらめちゃいけない。
 (次のページは♀の遺伝的多型です。)

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白帯はここで切れる。

産卵。次々飛来する。 8月27日 町内 

前翅の白帯は翅形と
平行に弧を描く。

長い白帯の下部は、
短い白帯と平行に
位置する。

♂ (裏は雌雄とも褐色。) 7月29日町内

 データ

・分  類:シジミチョウ科ミドリシジミ亜科
・初見日:7月21日〜(2013年記録)
・終見日:〜9月21日(2006年記録)
・化  性:年1化

・開  長:■■□□□□□□□□
・食  草:カバノキ科ハンノキ、ヤマハンノキなど
・越冬態:卵
・難易度:★★★★★★★★★★
 
♂ 表          8月29日 町内

♀ 裏       8月27日 町内

中室端に
紋はない。

後翅のヘリは太く、
翅脈に入り込む。

前翅のヘリの幅は
後翅の半分ほど。