オナガシジミ Araragi enthea enthea 

 小学生の頃、昆虫クラブでは、オナガシジミ
は稀少種だと教えられていました。しかし、実
際にオナガシジミを採集することは、在学中
何度もあり、当然撮影も、それほど難しくはな
いと思い続けていたものです。ところが、予想
に反して本種の撮影は進まず、なかなかサイ
トに加わってはくれません。とうとう20世紀も
幕を閉じ、カメラを持って15年目の夏。
 「今年はこの辺を中心に探してみるか…。」
 と、まだ早い時期から狙いをつけていた場
所に何度となく通い、ここでもダメかとあきら
めかけたある日の夕暮れ。オニグルミの梢を
舞う、あのゼフィルス特有の集団が!
 ほんの数秒小さなリングを描いて、キュッと
木ノ葉に止まる。夕陽を浴び、凛として両翼
を広げるメカニカルな動作。もちろん私の位
置から撮影はできません。それでもオナガシ
ジミを確認したことは、まずまずの収穫です。
 翌朝、周辺の草むらがまだ濡れているうち
から撮影に出掛けました。目標のオニグルミ
まで、一歩ずつ慎重に近付きます。うかつに
踏み込んで、下草に止まっている個体を驚か
せては大変だからです。時間を掛けて丁寧に
下草を注視し、割と低い位置に一匹発見!
そっと近付けば接写もできそうです。
 「頼む!気付かないでくれ…。」
 「よし、やったぁ!」
 長年の懸案だったオナガシジミが初めて撮
影できました。この蝶を撮った瞬間、21世紀
最初の夏が終わったような気がしました。
 その後も毎年観察に出向き、新鮮な個体の
翅表も撮影できました。

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オニグルミの樹冠を舞う(○印内) 8月1日 町内
決してピンホールではありません。

裏面はホルスタイン柄。 7月22日 町内   

表 (オニグルミの葉にて…。) 7月26日 町内
翅表は各種ミドリシジミ類のO型にも似ています
が、明らかに濃色で尾状突起も長い。

 データ

・分  類:シジミチョウ科ミドリシジミ亜科
・初見日:7月22日〜(2013年記録)
・終見日:〜9月8日(2001年記録)
・化  性:年1化

・開  長:■■□□□□□□□□
・食  草:クルミ科オニグルミなど
・越冬態:卵
・難易度:★★★★★★★★☆☆
 

vsニホンアマガエル戦?     8月17日 町内
オナガシジミは動かず、カエルは横を素通りした。