サトキマダラヒカゲ Neope goschkevitschii

 一体どうやって見分ければよいのか、前種
ヤマキマダラヒカゲと区別がつかず、しばらく
悩んだものです。そのネーミングには惑わさ
れました。軽井沢より標高の低い地方にいる
のだろうと、先入観を持ってしまったのです。
 しかし何冊も図鑑を見ているうちに、町内で
の生息の可能性が見えてきたのです。間違
いなくヤマキマダラ…と断定できる圧倒的な
個体群に混じり、ごく稀ながら疑わしい個体
があるのです。これを別種としてカウントする
か、同種の個体差として扱うか、確証が得ら
れませんでした。
 丹念に観察を続けた結果、サトキマダラ…
らしき個体はあるエリアに集中して見られる
ことがわかりました。疑わしい個体はいつも
ヤマキマダラ…が汚損し始めた後、新鮮な
状態で見られることもわかってきました。こ
れらを意識してディテールを撮り比べ、つい
に別種と判定。町内全域に生息するヤマキ
マ…より、サトキマ…の方が垂直分布域が
高い傾向にあることもわかりました。紋様の
違いだけでなく、生息箇所や発生の時期か
らも区別点を見い出した一例です。
 更に後年、本種は極めて稀に開翅するこ
とも確認できました。以前からうすうす感じ
ていましたが、決定的シーンが撮れました。
 産卵はひとたび始まると、食草で静止す
る時間が長いので、余裕で接写できます。

 データ

・分  類:タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科
・初見日:5月24日〜(2014年記録)
・終見日:〜9月14日(2017年記録)
・化  性:年1〜2化
 

・開  長:■■■■■■□□□□
・食  草:タケ科メダケ、マダケ、クマザサなど
・越冬態:蛹
・難易度:★★★★★★★★★☆

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この部分は地色のまま。(黒ずんだりしない。)

裏                    6月24日 町内

3つの紋はほぼ一列。
裏面の地色はグレー。

例外的に水平開翅した♂。  6月18日 町内

産卵。 1ヶ所に数個の卵を産むため、静止
時間が長い。         6月12日 町内

♀ 表  産卵行動中などは稀に
翅を半開きにする。6月12日町内
翅脈上の線がやや
太め。(ヤマキマ…
では少し細くなる。)
前翅第1b室の紋の
中に極小の斑点が
ある。(ヤマ…では
消えることが多い。)