スギタニルリシジミ Celastrina sugitanii 

 前種ルリシジミと違い、年1化で4月中旬〜
5月上旬までの極めて短い期間にだけ見られ
る蝶です。そのため出会った時は優先的にカ
メラを向けてしまいます。個体数は多く、子供
の頃は新学期が始まると、すぐに何匹か標本
にしたものです。
 ルリシジミに近い種類なので、翅を開いて止
まることも当然あるだろうと、期待はするので
すが、なかなかそのような場面に居合わせる
ことが出来ず、翅表の撮影には何度も失敗し
ながら、ひたすら飛翔時を追い続けたもので
す。概して♂の方が多く、雌雄共に表面をお
さえるまで、とても長い年月を要しました。
 ある時写真を受け取る際、中身を見て驚い
たことがあります。そこには♀が写っていたか
らです。飛んでいる所を狙ったので、撮った時
は判らずにいたのです。嬉しい誤算でした。
 その後もしばらくは、飛んでいるシーンばか
り狙っていましたが、やがてあることに気付き
ました。午前中の早い時間には、探雌行動の
ため、低く飛ぶ♂たちが見られ、トチの木の根
元で、遅れて現れる♀を待っているようです。
♀の発生がピークを迎える頃、なんと簡単に
♂たちは開翅するのでしょう!翅表を見せる
ことは♀へのアピールとして、一定の効果が
あるようです。こんな時こそ表面を撮るチャン
ス!それまでの苦労は、この事実を突き止め
るための、伏線だったのでしょうか?
 時として湿地に群れ、集団吸水する場面を
目にします。集中して飛来する箇所は数cm
四方に限られているようです。夕方になると
キブシでの求愛行動も盛んになります。

♂への誤求愛か? 4月24日町内
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♂ 前種より渋い瑠璃色。4月25日町内

♀ 前種と違い、♀の翅表のヘリは前
後翅共に太く、一定の幅。4月24日町内

裏はグレー。斑点に淡いふちどり。  4月19日 町内  

・分  類:シジミチョウ科ヒメシジミ亜科
・初見日:3月19日〜(2002年記録)
・終見日:〜6月8日(2011年記録)
・化  性:年1化

・開  長:■□□□□□□□□□
・食  草:トチノキ科トチノキなど
・越冬態:蛹
・難易度:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
  

 データ

♂2匹。獣糞に集まる。4月29日 町内