決して地味な蝶ではありません。むしろ綺
麗な部類に入るでしょう。それなのに前種よ
り思い入れが少ないのは、数が多く、どこで
でも見られるからでしょうか。
春、昆虫クラブの活動が再開すると、まず
採集するのが本種などの成虫越冬軍団でし
た。スジボソヤマキは7月になると新成虫も
飛び始め、夏眠したのち晩夏に再び活動期
を迎えます。概してヤマキチョウより発生が
早く、経年周期にズレがあります。越冬後の
個体は裏面に黒いシミが現れますが、越冬
前の秋季にもシミが出ることもあります。
ヤマキチョウ同様、♂の翅表は飛んでいる
所を狙うしかないのですが、♀は交尾を拒
むシーンを狙えば可能です。私は過去に一
度だけ、♂のスジボソヤマキチョウが前翅だ
けを閉じ、後翅を半開きにして吸蜜している
場面を見たことがあります。花穂を下垂した
アザミからです。
常識的に考え、交尾は春先に行われると
思われますが、越冬前、それも夏眠前に成
立していたペアがいます。これでは♂の役
目が早くも済んでしまいます。
時に大集団で吸水し、刺激すると一斉に
舞い上がります。その様子はまるで黄色い
紙吹雪に包まれたかのよう。数分も待てば
元通りに戻ってきます。
ミヤマカラスアゲハの項で書いた「カラ吸
場」とは、ヤマキチョウ等が集まる場所でも
あり、別名「ヤマ吸場」と呼んで親しんでい
たことも、今は昔の思い出です。
♀の翅表は白い。 9月24日 町内
交尾を拒むポーズを狙って撮影。
交尾。夏眠前に? 7月31日 町内
産卵。 4月12日 町内
越冬後は裏面に黒いシミ。
♂の翅表は黄色い。 7月22日 町内
吸水する集団。(全て♂、その数100匹以上!) 7月31日 町内
データ
・分 類:シロチョウ科モンキチョウ亜科
・初見日:越冬後2月15日〜(2006年記録)
新成虫7月3日〜(2011年記録)
・終見日:〜越冬後6月8日(2001年記録)
〜新成虫12月10日(2008年記録)




