スジグロチャバネセセリ Thymelicus leoninus leoninus 

 ♂は全体が黄褐色で、翅脈に黒条が沿うシ
ンプルな模様です。♀は次種ヘリグロチャバネ
セセリと似ていますが、全体の地色とヘリとの
境いが広いグラデーションとなり、結果的に黒
条が長く見え、区別することができます。
 小学生の頃は次種と共によく採集し、そう珍
しい蝶ではなかったのですが、写真を始めて
からは10年以上、出会う機会に恵まれません
でした。気付くとこの蝶も、絶滅が危惧される
存在になっていたのです。それでも根気よく
探せば、まだ何ヶ所か多産地が残り、美しい
翅を夏の日射しに休めています。
 私が蝶を撮影する時は、あちこち場所を変
えて積極的に散策する「攻め」の姿勢と、一箇
所にとどまり、ひたすら待ちの構えを取る「守
り」の姿勢、この二通りの方法を併用します。
スジグロチャバネ…こそ、「攻め」と「守り」の
二本立てで臨みました。10分程度の休み時
間でもあればこま目に外へ出て、「攻め」まく
ることもあれば、逆に「守り」に徹したり、丹念
に探し歩いてやっと撮ることができたのです。
 「現場100回とはよく言ったもんだな…。」
 一瞬の判断が結果を左右する、蝶の撮影
は常にスリリングなものです。
 ところで本種の♀は、本種の♂や次種の雌
雄より、やや大柄になることが多いようです。
 しかしこれらの蝶がなぜ「チャバネ」なのか、
名前に疑問を感じる種が、セセリチョウ科に
はいくつかあります。

交尾。左が♀。      7月25日 町内

求愛。右が♂。        7月28日 町内

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性標細くも明瞭。

ヘリとの境いが不明瞭。

ヘリが細く、翅脈は長く見える。

♂ 表           7月25日 町内

産卵             8月5日 町内 

 データ

・分  類:セセリチョウ科セセリチョウ亜科
・初見日:7月14日〜(2004年記録)
・終見日:〜9月10日(2000年記録)
・化  性:年1化
・開  長:■□□□□□□□□□

・食  草:イネ科カモジグサ、クサヨシ
・越冬態:幼虫
・難易度:★★★★★★★☆☆☆
・R D B:環境省/準絶滅危惧
      長野県/準絶滅危惧
 
♀ 表               7月25日 町内