はじめに…。

 軽井沢は豊かな自然に恵まれた、日本有数
のリゾートとして知られ、他地域と比べ自然保
護に関する意識が高いと思われがちです。し
かし私の見る限り、「軽井沢のどこを見て自然
が豊かだと言えるのか?」と疑わざるを得ない
ことがしばしばあります。
 最大の根拠はあまりにも早急過ぎる土地開
発。浅間山のふもとに育まれた、多様性に富
んだ生物の生息環境。多くの研究者によって
自然の大切さが証明され、古くから保護の必
要が訴えられて来ました。…にもかかわらず
開発が進み、緑地は減少の一途。どんな動植
物が生息しているかの調査さえ、公的には行
なわれていません。民間のボランティア団体に
よる活動が盛んに続けられています。
 協力できる範囲で連携しながら、蝶の保護、
あるいは生息地の保全を進めています。

1.ヒメシロチョウ (シロチョウ科コバネシロチョウ亜科)
 幼虫の食草はマメ科のツルフジバカマ。よく似たクサフジなら多いのですが、ヒメシロチョウは皆無です。
町内某地区の草原に多産していたと、過去の記録を何件かご報告頂いたことがあります。町外ではスキ
ー場の滑走コースで、林縁に沿った日当たりの良い草地で多く見られました。冬期にはゲレンデとして使
用されることから、定期的な草刈りがなされ、食草にとっても本種にとっても良好な環境が整っていたよう
です。しかし利用客の減少に伴ってそのスキー場が閉鎖されると、数年のうちに雑草で覆われ、ヒメシロ
チョウは姿を消してしまいました。町内でも類似した場所を整備すれば、再び戻ってきてくれるかも知れま
せん。春・夏の季節型をともなう多化性の蝶。環境省では絶滅危惧TB類、長野県では絶滅危惧U類。

夏型 ♀                       '03.9.5. 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

末尾へ  次頁へ  目次へ

  私見レッドデータ 「軽井沢で絶滅した蝶、絶滅に向かう蝶」   

↑この町はどこへ向かおうとしているのか?  '03.9.12.

幼虫の食草、ツルフジバカマ。      '04.10.15.