ツバメシジミ Everes argiades 

 シジミチョウ科の多くは一旦静止した時で
ないと、種名の判定が難しいものです。ツバ
メシジミも例外ではなく、ヤマトシジミやルリ
シジミなどと共に、1匹ずつ丁寧に確認しな
いと、思わぬミスを招きます。
 本種は春型の♀に個体差があることが知
られています。青色鱗の現れ方に変化があ
り、2つと同じものがないほどです。ここでは
青色鱗の極端に発達した個体と、全くない
個体を掲載しました。ちなみに夏型の♀は
青色鱗がなく、著しい個体差はありません。
 写真の撮り直しを始めた頃、夏型の♀の
開翅を狙い、こんな道草をしたことがありま
した。場所は県内の山地を通る国道わき。
ふと見掛けた空き地で、何か珍しい蝶でも
いないかと車から降りると、そこにはツバメ
シジミ。急ぐ用もなかったので、軽い気持ち
でカメラを構えました。しかし夕暮れ時で気
温が下がり始め、固く翅を閉じたまま元気も
なく、陽当たりの良い所へ出て、翅表を見せ
てくれるまで、どうやら私は遊び相手にされ
ていたようです。夏の喧噪から離れ、秋風
が足早に高原を染めてゆく、9月の出来事
でした。
 そうかと思うと真夏の炎天下の中、流れ
落ちる汗を何度もぬぐいながら、シャッター
チャンスを待つこともあり、蝶の写真は季
節ごとに懐深く、益々やめられないのです。

夏型 産卵     9月10日 町内

春型 ♀ 表      5月22日 町内

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春型の♂はヘリが細い。

春型 ♂ 表    5月18日 町内

春型の♀には
個体差があり、
この♀は青色
鱗が広範に及
んでいる。

夏型の♂はヘリが太い。

夏型 ♂ 表   7月15日 町内 

春型 交尾 左が♂    5月18日 町内
(裏面に性差や季節差はほとんどない。) 

春型♀ 表 5月29日町内
(夏型もこのパターン。) 

 データ

・分  類:シジミチョウ科ヒメシジミ亜科
・初見日:春型4月17日〜(2002年記録)
      夏型6月15日〜(2011年記録)
・終見日:〜春型7月3日(2011年記録)
      〜夏型10月23日(1997年記録)
 

・化  性:年3〜4化
・開  長:■□□□□□□□□□
・食  草:マメ科クサフジ、メドハギ、シロツメクサなど多種
・越冬態:幼虫
・難易度:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆