★ごめんなさい お父さん ひゆうま・・・
※左右に関係なく上のコマから読んでね
私が7歳の時のことです。

あれは忘れもしない12月24日、
クリスマスイブのことでした。

私は いつものように、
夕飯のおかずを買いに出かけました。
暮れの日暮れは早く 4時ともなれば
辺りは薄暗くなっていました。
街には鈴の音が響き
赤や青の電球が飾られ
まるでおとぎの国のようでした。

私は赤や青の光に誘われ
フラフラと商店街まで来てしまいました。
街にはおみやげを持った楽しそうな親子連れ・・・
お肉屋さんの店先からは鳥のもも肉の美味しそうな匂い・・・

急に私は悲しくなってしまいました。
物心がついたときから私の買い物と言えば
客寄せの特売品、パンの耳、売れ残った野菜、
そんな物ばかりでした。
気がつくと私はケーキ屋さんの店の中に
立っていました・・・

ケーキは、お母さんが生きていた時に
お母さんと一緒に入った喫茶店で
1度だけ食べたことがありました。

その美味しかったこと、今でも忘れません。
私は、後ろめたい気持ちで
1個のイチゴショートを
買ってしまいました・・・
私は、ひゆうまと父が帰ってくるまで
待つことができず
3つに分けた自分の分のショートケーキを
食べてしまいました。
私は悪い女の子でした・・・
お父さんとひゆうまのケーキも少し食べてしまいました。

やがて二人のケーキはどんどん小さくなり
とうとう ひとりで全部食べてしまいました。
二人の分まで食べてしまった
自分のずるさに
急に涙が溢れてきました。

そこにひゆうまが帰ってきました。
そこへ父が帰ってきました。
その時ほど
ひゆうまとお父さんの優しさが
心に沁みたことはありません・・・
今日まで「明子のまんが日記」を読んでくださった皆さま・・・
突然ですが、「明子のまんが日記」は今回をもちまして
終了とさせていただきます。
今日まで本当にありがとうございました。

明子は花ノ形と一緒になり、幸せすぎる毎日を送っています。
ひゆうまは今や巨人軍の先発ローテーションの一角を担うまでに
成長しました。
父は今も一人で住み慣れた長屋に住み、
相変わらず、日雇いの仕事に出ています。
厳しかった父の顔もすっかり穏やかになりました。
花ノ形は入社2年目にして彼の企画した車「ミツルハナノガタ2000」が
爆発的な販売数を記録し、今や内外から「花ノ形モータースに満あり」
と 嬉しい評価をいただくようになりました。

すべてが良い方向へと進んでいます・・・
それでは、これで皆さまとお別れしたいと思います。
さよならは寂しいので「またお会いしましょう」と締めさせていただきます。


追伸
昨日の深夜、花ノ形が車庫の中で素振りをしていました。
バットが空気を切る、もの凄い音です・・・・・

月日が過ぎ、もしかしたら「新巨人の星」として皆さまにお会いする日が
来るかもしれません・・・そのときはよろしくお願いいたします。

その時私は誓いました・・・

これからの明子は
可愛くて優しいひゆうま、
そして、頑固だけれど
心から信頼できる父のために
ふたりを陰から支え
一生懸命生きていこうと・・・・
もくじ
もくじ