建築素材

本物の建築素材が本物の建築をつくる。
無垢な木、大地より掘り出された自然石、手漉き和紙、左官職人による塗り壁、鉄、銅、真チュウなどの重厚な金属など時間とともに味わい深みをましてゆく建築素材が時間に耐える建物をつくってゆく。安くて早いからとビニールクロスにビニールシート、木モドキのハリモノ、プリントものに厚化粧ベニアなどなどのにせもの素材では決して人を豊かにする家はできない。

質感の優れた建築素材を世界中より探し出してローコストで建築に使用していく。
ギリシャの白大理石、ローマのトラバーチン、中国の御影石、諏訪の鉄平石、大谷石、タイ・ビルマのチーク材、カナダカスケード産のダグラスファー、木曽桧、秋田杉、美濃の手漉き和紙、三河の赤レンガ、三州いぶし瓦などなどである。
そして主材となるダグラスファー、チーク材などは港などで直接買い付けを行い、乾燥を兼ねて3〜4棟分は常に在庫をし、ローコストでの使用を可能にしている。
国産材には前記の木曽桧、秋田杉、青森ヒバなど優れた材があるが、どれも樹齢300年以上の太ものでないと節ばかり出て、表には使えない。目が詰んだ良い国産材はかなり高価なのである。一方で構造材などに使用する桧や杉の規格材は安価で見えないところには使いやすい。


木材

ガッチリとした骨組み

ガッチリと組まれた骨組みが木造の命である。土台、大引はヒバ材4寸角(120mm)、主要な柱は4寸角(120mm)以上、梁もワンランク太いものを使うようにしている。

  土台

大引、土台はすべて4寸角(120mm)のヒバ材。 防虫、防蟻に強く、薬剤散布など必要としない。

  骨組み

300mmの六角大黒柱に梁成330mmの登り梁を6本、270mmを6本かけたところ

ベテラン大工による刻み加工

上棟式の様子

φ240mmのピーラー円柱2本で大屋根を支えて大空間をつくる

210φの柱と300mm成の梁との納まり

7寸(210mm)の角柱

1尺5寸(450mm)の大梁

300mm成の梁

無垢な木による内装

  木天井 ピーラー柾板無垢、無塗装材による木天井張

  和室造作 樹齢500年以上の天然秋田杉による和室造作
天井板2分の3は、巾1尺5寸の柾板目透し張り(うずくり仕上げ)

素足で歩くためのフローリング

今はどこへ行っても床はフローリング。フローリング流行りであるが、そのほとんどはベニア合版の上に木を0.2〜0.3mmに薄くスライスしたものを張り付け、これだけではすぐに穴があくのでこの上にポリウレタンのかたい皮膜塗装を塗ったものである。イス、テーブルの足などでやがて塗装がはがれると下地のベニアが出てきて、ササクレ補修不可能となり張り替えなければならなくなる。
また、日々木の上を歩くのではなくプラスチックの塗装の上を歩いているようなものである。

当事務所でフローリング(板張り)と呼ぶものは無垢な木の厚さが15mm以上のもので、20年、30年と使い込む程に味わいの出てくるものを使用している。
塗装もうすくオイルで一度拭くだけである。

子供も大人もこの板張りの上を素足でバタバタと走り回るためのものである。

ナラフローリング厚15mm
乱尺(長さ450〜1200)
使い込むと内部のタンニンでアメ色のつやが出て美しくなる。価格もポピュラーで一番多く使用する。

チークフローリング厚
15mm乱尺
船のデッキなどにも使用されていた。水にも強く、使い込むと重厚な色合いになってくる。

チーク巾広板
巾200〜300mm、長さ2500mm〜4000mm
広い床を豪快に仕上げるには厚板を一気にバサバサと敷き詰めてゆくことが大事である。禅双舎の床に敷いたチーク巾広板は、神戸の倉庫に20年以上も眠っていたものを探し出し、買い付けてから製材、加工までして自ら手配して、現場へ直接納入したもので、また多少の節やワレ、キズも使うことによって高級材も並材の価格で使用できた。

チーク床板 厚21

ヒノキ床板 厚30

ナラ床板 厚15

木曽桧と浴室

人の肌に直接触れたり、あるいは非常に近いところにくる素材ほど無垢で質感の良いものを使用する事が、良い住宅をつくる一つのポイントになる。
毎日使用する浴室の内装や浴槽には、是非樹齢300年以上の木曽桧を使いたい。湯気ののぼる中に美しい木目がくっきりとはえ、特に冬浴室への足が近くなり、たのしみが増える。
庭の縁に四季を感じながらの桧風呂の入浴はまた格別である。

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