<植物資料 山地編・一般種>
011216新規 020113追加
Bonin Explorer MULBERRY
小笠原、特に父島の山地で一般的に見られる樹木・草本の紹介資料である。
順次、写真は載せていきます。
=内容=
和名:ムニンシャシャンボ
学名:Vaccinium boninense 一般名(島名・俗称など):特になし
科:ツツジ科スノキ属
区分:固有種
花期・果期:花期 1―3月 果期11月ごろ
自生・生育場所:乾生低木林や乾生の尾根や斜面に自生。遊歩道沿いで見られる。
特徴:乾生低木林や乾燥した尾根筋などにわりとよく見られ、冬場に白い小さな鐘状の花をたくさんつける低木である。花が小さいためか小小ん坊(シャシャンボ)と書く。
常緑低木で1―2M、株状。花は鐘状で白っぽい色、総状花序。
和名:ムニンヒメツバキ
学名:Schima mertensiana 一般名(島名・俗称など):ロースード
科:ツバキ科ヒメツバキ属
花期・果期:花期 は5―6月 果期12月
区分:固有種
自生・生育場所:広範囲に分布。特に山地の中腹から上に生育。
尾根筋の矮低木林にはとんどない。
特徴:沖縄のイジュが近縁で,小笠原村の花。島名のロースードはROSE
WOODがなまったもので、バラのような花が咲く樹という意味であろう。5・6月ごろお茶の花に似た白い大きめの花をたくさん咲かせる。戦前の耕作地跡など、島内に広く分布している。
常緑高木。樹高7〜8M以上。花は枝先に集中、白色。樹皮はやや暗褐色で、成木は樹肌が縦横裂。
和名:シラゲテンノウメ
学名:Osteomeles lanata 一般名(島名・俗称など):テンノミ
科:バラ科テンノウメ属
区分:固有種
花期・果期:花期 3―4月 果期9―10月
自生・生育場所:乾燥した岩場や尾根筋に自生
特徴:3月ごろから乾燥した岩場で白梅に似た花を咲かせ、一見、見分けがつきにくいタチテンノウメも自生してい る。このシラゲテンノウメは匍匐上で白い毛があるのが特徴で、タチテンノウメは立ち上がり,葉に光沢がある。
現在の大神山は戦前、テンノウメが多く,テンノミ山と言われたそうである。
常緑小低木。樹高0.2〜0.5M。花は散房花序で白色。白梅に似る。樹形は匍匐状。
葉は奇数羽状複葉、小葉は6〜12対。全体に綿毛に覆われている。
和名:タチテンノウメ
学名:Osteomeles boninensis 一般名(島名・俗称など):テンノミ
科:バラ科テンノウメ属
区分:固有種
花期・果期:花期 3―4月 果期9―10月
自生・生育場所:乾燥した岩場や尾根筋に自生
特徴: 乾燥した岩場でシラゲテンノウメとともに自生し、3月ごろから白梅に似た花を咲かせる。ただ、タチテンノウメのほうがやや土壌のあるところに自生し、株立ちで葉に光沢がある。
常緑小低木。樹高0.5〜1.5M。花は散房花序で白色。白梅に似る。樹形は斜上、株立ち。
葉は奇数羽状複葉、小葉は13〜14対。表面に光沢。
和名:ムニンタツナミソウ
学名:Scutellaria longituba 一般名(島名・俗称など):特になし
科:シソ科タツナミソウ属
花期・果期:花期4―5月 果期5―6月
区分:固有種
自生・生育場所:林地・林縁などに群生。父島(東平・ツツジ山付近)・兄島のみ
特徴:2−3月ごろから群生して、白い花を咲かせ、一本の茎から複数個花をつける。
タツナミソウとは立浪草と書き、花を打ち寄せる波に見立てたもの。
多年草。草丈40CM。花は白色、双生で直立。筒部が長い。茎には稜あり。
和名:シマツレサギソウ
学名:Platanthera boninensis 一般名(島名・俗称など):特になし
科:ラン科ツレサギソウ属
花期・果期:花期 3―4月 果期5―6月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:やや湿り気のある、明るい林内や林縁に自生。
特徴:2−3月ころに比較的湿り気のある林内で黄白色の小花を咲かせる。夜明平、東平、衝立山
などで自生。ツレサギソウは花がサギソウに似て、たくさんつくのでツレサギソウである。
そして、サギソウの花は白鷺の羽に似ているところからついている。
多年草で草丈30―40CM。花は総状花序で黄白色。茎は線条と稜あり。
和名:ハウチワノキ
学名:Dodonaea viscosa 一般名(島名・俗称など):シマアワブキ
分類:ムクロジ科ハウチワノキ属
花期・果期:花期2―4月 果期7月ごろ
区分:広域分布種
自生・生育場所:乾燥した岩場や尾根筋に生育。
特徴:小笠原では父島、兄島、聟島などに生育。父島では長崎、初寝山、旭山などの乾燥した尾根筋によく生育していて、2月ごろより黄色の円錐花序の花を咲かせ、わりとよく目立つ。
その後しばらくしてから、扁平なうちわのような形の実をつける。
常緑低木で1―2M。花は円錐花序で黄色。実は、扁平な2枚の翼を持つ
和名:シロトベラ
学名:Pittosporum boninense 一般名(島名・俗称など):特になし
科:トベラ科トベラ属
花期・果期:花期4―5月 果期11―12月
区分:固有種
自生・生育場所:日当たりのよい疎林地・林縁などに自生
特徴:近縁はトベラで、小笠原のトベラ属は、シロトベラ・オオミトベラ・コバノトベラの 3種に分化し、このシロトベラがもっとも、広く分布している。4月ごろから集散花序の白い花を咲かせ、よく目立つ。樹皮が白いところからシロトベラの名がついている。
常緑小高木。樹高3〜5M。花は集散花序で白色。樹皮は灰白色。葉は輪生状。
和名:テリハハマボウ
学名:Hibiscus glaber 一般名(島名・俗称など):モンテンボクあるいはイチビ
科:アオイ科フヨウ属
花期・果期:花期 通年で、夏場に多い 果期も通年。
自生・生育場所:山地のいたる所で広域に分布。
区分:固有種
特徴:これはハイビスカスの仲間の固有種である。年中花はどこかで見られるが、比較的夏場の方がよく咲いている。近縁種のオオハマボウは海岸付近に多く、こちらは山地型。
見分けは葉の毛の有無がいちばん分かりやすく、オオハマボウは毛があり、テリハハマボウは毛がない。この花は一日で赤く変色する1日花のためイチビと呼ばれ、さらにモンテンボクはマウンテン・ハウが語源で、ハウはハワイ語だそうだ。
常緑低木〜高木。樹高3.5〜10M以上。 尾根筋で低木、土壌のよい林内では高木。花は枝先に大きめの黄色の花。花色は一日で、黄色から赤色に変化。樹幹は灰褐色。
和名:オガサワラクチナシ
学名:Gardenia boninensis 一般名(島名・俗称など):特になし
科:アカネ科クチナシ属
花期・果期:花期 4―5月 果期12-1月
区分:固有種
自生・生育場所:乾燥した尾根筋などの低木林に自生
特徴:本州のクチナシと近縁。4−5月にかけて白い花をたくさんつけるので、遠くからもよく目立つ。花の時期は、この樹の近くに行くだけでいい香りがしてくる。花の時期以外はあまり目立たない樹である。わりと、尾根筋の乾性低木林に多く自生。
常緑低木。樹高2-3M。花は芳香強く、高杯状、花弁6枚、白い花。樹形は株状。
和名:オガサワラモクマオ
学名:Boehmeria boninensis 一般名(島名・俗称など):カワヤナギ
科:イラクサ科カラムシ属
花期・果期:花期 3月ごろ 果期は8月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:崖地、岩場、沢沿いなどに自生。
特徴:道路沿いのコンクリート壁の割れ目や岩場に自生し、比較的よく目立ち、3月ごろピンク色っぽい穂状花序をつける。一見、雑草のよう。
常緑低木。1mぐらいで株立ち状。花は穂状花序で20-30cmぐらい、薄いピンク色。
和名:ムニンタイトゴメ
学名:Sedum boninense 一般名(島名・俗称など):特になし
科:ベンケイソウ科キリンソウ属
花期・果期 花期1-3月ごろ 果期は5月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:山頂付近の崖地、岩場に自生
特徴:初寝山や旭山などの山頂付近の岩場・ガレ場に自生し、
他の植物があまり生えないところで、せいぜい地面から5cm程度と小さいが、注意していると見つけられます。
冬場は黄色の花を咲かせ、見つけられるが、夏場は地表部が枯れるので、分からない。
タイトゴメとは大唐米と書き、葉の形がこれに似ているところからである。
多年草。草丈5cmぐらい。黄色の花。葉は互生し、丸みのあるさじ形、多肉質。
発芽は秋、夏は地上部が枯れて、地下の鱗茎ですごす。
和名:シマモチ
学名:Ilex mertensii 一般名(島名・俗称など):モチノキ
科:モチノキ科モチノキ属
区分:固有種
花期・果期:花期 2―3月 果期10月ごろ
自生・生育場所:疎林地・林縁などで土壌のよいやや乾燥したところに自生
特徴:近縁はモチノキ。2月ごろから白い小さな花を咲かせる。葉っぱの主脈・葉脈が赤紫色を帯びるのが特徴。戦前は、樹皮からトリモチをとったそうだ。
常緑小高木。樹高1〜4M。まれにそれ以上。花は円錐状、白色。葉は互生、全縁か波型。主脈・葉脈は赤紫を帯びる。葉肉厚い。
和名:ハチジョウクサイチゴ
学名:Rubus nishimuranus 一般名(島名・俗称など):シマミツバキイチゴ 科:バラ科キイチゴ属
区分:広域分布
花期・果期:花期 3―5月 果期5―6月
自生・生育場所:中央山から旭山にかけての林縁・道端に自生
特徴:カジイチゴとクサイチゴの雑種と考えられている。小笠原では父島のみ自生。分布が限られているが、比較的、中央山付近から旭山付近の道端であるので見つけやすい。3月ごろから白い花を咲かせ、5月ごろ食用になる実をつける。
草本性小低木。樹高0.3〜0.4M。花は枝先に白色、花弁5個。
茎・葉柄にトゲ。
葉は3出複葉、2重鋸葉。果実は球形で,赤色。
和名:チチジマキイチゴ
学名:Rubus nakaii 一般名(島名・俗称など):なし
科:バラ科キイチゴ属
区分:固有種
花期・果期:花期 4―5月 果期6−7月
自生・生育場所:長谷付近や北袋沢などの林縁・道端に自生
特徴:ハチジョウクサイチゴとははっきり自生場所が分かれいて、まず混生はしていない。チチジマキイチゴは低木で群生する。葉は3深裂だが、一見すると、5つ葉のように見える。父島のみ自生。分布が限られているが、長谷や北袋沢付近の道端にあるので見つけやすい。
常緑低木。樹高1−2M。花は枝先に白色、花弁5個。
葉は互生、3深裂、2重鋸葉。
果実は球形で,赤色。
和名:シマシャリンバイ
学名:Rhaphiolepis wrightiana 島名:アレキサンドル
分類:バラ科シャリンバイ属
区分:広域分布
花期・果期:花期12―3月 果期11月ごろ
自生・生育場所:全域に広く分布
解説:小笠原では、全般的に広く分布し、冬場に花を咲かせる代表的な樹木で、梅に似た白い花がよく目立つ。島名のアレキサンドルは材が固いことから、AX
HANDLE(斧の柄)がなまったものである。シャリンバイとは、枝が車輪状に出て梅に似るため。
常緑小高木・高木。花は白色、円錐花序、芳香がある。果実は1CMぐらいで黒色。
和名:ムニンシュスラン
学名:Goodyera boninensis 一般名(島名・俗称など):特になし
科:ラン科シュスラン属
花期・果期:花期 11−1月 果期6月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:薄暗い感じの湿り気のある林内に自生。
特徴:父島では夜明平から中央山付近の薄暗い林内に群生して自生し、11月ころから白っぽい
小花を咲かせるが、、草丈が小さいため目立たない。シュスとは繻子の意味で、葉の光沢から由来している。
常緑多年草。草丈10−15CM。花は総状花序で紫褐色。葉は主脈が目立ち、ほかに2条ずつ平行脈。
和名:シマホルトノキ
学名:Elaeocarpus photiniifolius 一般名(島名・俗称など):コブノキ・チギ
科:ホルトノキ科ホルトノキ属
花期・果期:花期6−7月 果期11月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:乾燥した尾根筋・岩場をのぞく、山地に広範囲に分布。
土壌のよいところでは大木になる。
特徴:ホルトノキが近縁。通年、この樹木の下にはたいてい紅葉した葉が落ちている。特に5−6月頃は、かなりの葉が紅葉して落葉。新葉と入れ替わる。その後すぐ花も咲かせる。樹幹は大きく成長すると、根元で板根になったり、こぶ状に膨れたりする。そのため、コブノキと呼ばれる。板根やこぶは、土壌のよい湿潤なところで生育するもので見られる。核果は食用になる。
常緑高木。10−20M。葉は鋸歯あり。落葉時、紅葉。花は総房花序、黄白色。紫黒色の核果。
和名:オガサワラグミ
学名:Elaeagnus rotundata 一般名(島名・俗称など):グミノキ
科:グミ科グミ属
花期・果期:花期11−12月 果期3月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:土壌の深い適潤地および、戦前の人家・畑跡など。
特徴:戦前の人家・畑跡に今でも自生しているので、割りとよくみられる。花は初冬にたくさんつけるが、くすんだ黄白色で目立たない。春先に赤褐色の果実をつける。やや渋みがあるが、食用になる。
常緑つる性低木。若枝・新葉は赤褐色。花は四稜鋭形、黄白色。果実は赤褐色。
和名:オガサワビロウ
学名:Livistona chinensis var. boninensis 一般名(島名・俗称など):シュロ
科:ヤシ科ビロウ属
花期・果期:花期 4―5月 果期11−12月
区分:固有種
自生・生育場所:小笠原諸島全域の海岸付近から尾根筋までの緩斜面に群生。
比較的乾燥地を好むが、湿潤地や沢筋にも自生。
特徴:ビロウが近縁。シュロとは別属だが、外見が似ているところから、戦前からシュロと呼ばれている。小笠原諸島に自生するヤシ科は本種とノヤシの2種だが、本種は全域でどこでも見られる普通種。戦前は、葉を屋根葺きに、材は突きん棒の柄に、新芽は食用にとよく利用された。現在では浜辺・山頂の休憩所の屋根に利用されている。花はわりとオガサワラオオコウモリが好む。初冬に青紫色の果実を落とす。
常緑高木。樹高10M。葉は幹頂に集中、掌状中裂、先端は2裂。葉柄1M以上。
花は円錐花序、淡黄色。果実は楕円、青紫色。
和名:ムニンアオガンピ
学名:Wikstroemia pseudoretusa 一般名(島名・俗称など):サクラコウゾ
分類:ジンチョウゲ科ガンピ属
区分:固有種
自生・生育場所:乾燥した岩場や尾根筋に自生。矮低木林。
花期・果期:花期4月ごろ、10月ころ 果期12−1月ごろ
特徴:戦前は樹皮を和紙の原料にしたようだ。春と秋の2回黄色の小花がたくさん咲き、わずかに香る。尾根筋の日当たりのよい遊歩道では比較的よく自生していてる。
常緑低木。樹高1―2M。樹皮は赤褐色。花は頭状花序で黄色い小花。核果は赤色。
和名:ヤロード
学名:Ochrosia nakaiana 一般名(島名・俗称など):特になし
科:キョウチクトウ科ヤロード属
花期・果期:花期 4―5月 果期10−11月
区分:固有種
自生・生育場所:湿性の土壌のよいところを好む。乾燥した尾根筋などでも見られる。
特徴:シマソケイの近縁。ヤロードとはyellow
woodがなまったものと言われる。材が黄色いばかりではなく、果実や落葉も黄色い。果実は水平に2個並んでつき、落ちると1つずつにバラける。4−5月にかけて芳香のある白い小花をぱらぱらと順に咲かせる。
常緑高木。樹高7−8M。葉はプルメリアに似る。花は芳香あり、白い小花の筒状花。
果実は2個の水平果、黄色。
和名:シマムロ
学名:Juniperus taxifolia 一般名(島名・俗称など):ヒデノキ
科:ヒノキ科ビャクシン属
花期・果期:花期 3−4月 果期10−12月
区分:固有種
自生・生育場所:乾性低木林や尾根筋などに自生。
特徴:小笠原唯一の自生針葉樹。山頂付近や尾根筋に多いので、遊歩道沿いでもよく見られる。そういう場所ではほとんどが低木・匍匐状であるが、土壌のよいところでは高木にもなる。樹脂が多く戦前は焚きつけ木に使われていたので、ヒデノキ(火出の木)と呼ばれる。
常緑匍匐状〜低木・高木。樹高0.5−3M。葉は針葉3輪生。雌雄異株。青緑の球果。
和名:タコヅル
学名:Freycinetia boninensis 一般名(島名・俗称など):ツルダコ
科:タコノキ科ツルアダン属
花期・果期:花期5月 果期 翌年10月
区分:固有種
自生・生育場所:湿性の土壌のよいところや標高の高い山地の裸地に群落で自生。
特徴:ツルアダンに近縁。タコヅルはつる性のため、地面では匍匐状で、樹木には巻きついて群落を作る。そのため、群生地の林床はタコヅルの単一の群落になりやすい。樹木に巻きつく場合は、茎から多くの気根を出し茎を固定している。
常緑つる性低木。葉はらせん状、剣状、タコノキの葉をやわらかくした感じ。
雌雄異株。花は穂状の花序を3−4本。果実は赤色。
和名:コヤブニッケイ
学名:Cinnamomum pseudo-pedunculatum 一般名(島名・俗称など):オチャノキ・タミノキ
科:クスノキ科クスノキ属
花期・果期:花期 3−4月 果期8月ごろ
区分:固有種
自生・生育場所:乾性低木林に多い。
特徴:ヤブニッケイに近縁。新葉は戦前、お茶の代用にされた。葉を折ると、独特の甘味のある香りがする。葉は裏面がやや白く、主・側脈の3脈が目立つ。若枝は緑色をしている。
林内の遊歩道沿いでもわりと多く見られる。
常緑小高木。樹高3−4M。葉は3脈が目立つ。花は集散花序、淡黄色の小花。
和名:ムニンビャクダン
学名:Santalum boninense 一般名(島名・俗称など):特になし
科:ビャクダン科ビャクダン属
区分:固有種
花期・果期:花期5月ごろ 果期 結実みられない
自生・生育場所:乾生の尾根や斜面に自生。
特徴:旭山や長崎の乾性矮低木林で自生し、遊歩道沿いにもあり、数は多くないがわりと見やすい。このビャクダンは花以外は香りがなく、戦前から利用はされていないようである。5月頃、花を咲かせ、そのときは花の近くに顔を近づけるとかすかに香る。この樹木は半寄生で、また近くの同種とは地下茎でつながっている。
半寄生常緑低木。2−3M。葉は独特の黄緑色。花は芳香、淡黄色の小花。
和名:ムニンネズミモチ
学名:Ligustrum micranthum 一般名(島名・俗称など):シダキ
科:モクセイ科イボタノキ属
区分:固有種
花期・果期:花期3−4月 果期1−2月ごろ
自生・生育場所:乾生低木林や乾生の尾根や斜面に自生。
特徴:ネズミモチが近縁。ネズミモチとは果実がネズミの糞に、葉がモチノキに似ているところからからきている。広く分布しているが、乾燥した尾根筋などの矮低木でよく見られる。春先に円錐花序の白い小花をたくさんつける。
常緑低木で1―3M、樹幹は灰白色。葉は主脈のみはっきり。花は円錐花序、白い小花。
和名:ヤハズカズラ
学名:Thunbergia alata 一般名(島名・俗称など):Black-eyed
Susan(英名)
科:キツネノアマゴ科ヤハズカズラ属
区分:帰化種
花期・果期:花期 春から初冬 果期 秋〜冬
自生・生育場所:戦前の耕作地跡や林縁など。
特徴:明治時代に養蜂用の密源植物として導入。現在は利用されず、野生化している。本種が生育しているところはほぼ戦前に利用されていたところである。ヤハズは、矢の後部の弓をかけるところで、葉の形が似ているため。またカズラはつるのこと。花が黄色で多数つけるので、生育場所ではよく目立つ。英名は花の中心部が黒っぽいところからきているのか。
常緑草状藤本。花は黄橙色、中心は濃紫色、漏斗状。葉は矢筈形。
和名:ムニンセンニンソウ
学名:Clematis terniflora DC. var. boninensis
一般名(島名・俗称など):ドクヅル
科:キンポウゲ科センニンソウ属
区分:固有種
花期・果期:花期9月 果期 11月ごろ
自生・生育場所:戦前の耕作地跡や林縁など。
特徴:センニンソウと近縁。毒があるので、ドクヅルともいわれる。つる性で樹木の上まで伸びるため、花期にはわりと遠くからもよく目立つ。夜明道路沿いなどでも比較的見られる。本種は父島・母島のみの自生で、属島には見られない。
つる性多年草。花は円錐花序、白色、四弁。葉は羽状複葉。
和名:ノヤシ
学名:Clinostigma savoryana 一般名(島名・俗称など):セボレーヤシ・キャベツヤシ
科:ヤシ科ノヤシ属
花期・果期:花期 6−7月 果期11−12月
区分:固有種
自生・生育場所:中央部の山地林内、沢沿いのくぼ地などに自生。
特徴:若芽がキャベツに似ているのでキャベヤシといわれる。兄島海中公園のキャベツビーチはノヤシが自生していたからといわれる。また、島の最初の開拓者にちなんでセボレーヤシともいわれる。戦時中、若芽が食用として利用され、かなり数を減らしたようだが、最近は林内でわりと幼樹も見られる。幹は全体的に緑色がかっている。
常緑高木。樹高10M。幹は緑がかる、最上部は厚い葉鞘。葉は幹頂に集中、輪生状、叢生。
箒状花柄、淡黄色の小花。果実は小さい卵型、緑からのち赤。
和名:シマギョクシンカ
学名:Tarenna subsessilis 一般名(島名・俗称など):アオキ
科:アカネ科ギョクシンカ属
区分:固有種
花期・果期:花期3−4月 果期12月ごろ
自生・生育場所:明るい乾生低木林内。
特徴:ギョクシンカが近縁。本種は低木で、わりと明るい感じの乾性低木林内にぽつりぽつりと自生している。花は集散花序で白いので、その時期だけは少し目立つ。和名は玉心花と書き、集散花序の丸い感じからきているのだろう。
常緑低木で1―2M、葉は枝先に集中。花は集散花序、白い小花。果実は球形。
和名:シマザクラ
学名:Hedyotis grayi 一般名(島名・俗称など):特になし
分類:アカネ科フタバムグラ属
区分:固有種
自生・生育場所:島内の林縁・疎林地や岩場に広く自生。
花期・果期:花期7−9月 果期12−1月
特徴:マルバシマザクラと近縁。フタバムグラ属としては特異な形態を持つ、貴重な固有種である。しかし、このシマザクラは比較的多く自生し、遊歩道沿いや道路際でも見られる。特にジョンビーチへの遊歩道は多く自生している。近縁のマルバシマザクラは父島では岩石地に自生し、個体数は少ない。シマザクラとは、花の薄い色合いが桜に似ているところからついたものであろう。
常緑小低木。株状。樹高1―2M。花は複集散花序で薄い紫白色。
和名:アカテツ
学名:Planchonella obovata 島名:クロテツ
分類:アカテツ科アカテツ属
区分:広域分布
花期・果期:花期6−7月 果期10−11月
自生・生育場所:全域に広く分布
解説:小笠原では、全般的に広く分布し、環境による変異が大きい。葉が赤茶色をしているので、遠目でも良く目立つ。特に、新葉は赤茶色が強い。葉の赤茶色は手でこすると、ある程度取れる。自然状態でも、しばらくすると表面は緑色っぽくなるが、裏面はあまり変わらない。風衝地や尾根筋には変種で、葉が小型のコバノアカテツも生育。
常緑中高木。葉は赤茶色。樹幹は黒褐色。
和名:ヒノキバヤドリギ
学名:Korthalsella japonica 島名:特になし
分類:ヤドリギ科ヒノキバヤドリギ属
区分:広域分布
花期・果期:花期5−6月 果期10−11月
自生・生育場所:ムニンヒメツバキやシマモクセイなどの樹木に寄生
解説:ヒノキバとは檜葉で、ヤドリギとは寄生木と書き、ヒノキの葉に似た形態で、樹木に寄生している。小笠原ではムニンヒメツバキやシマモクセイなどに比較的よく見られる。一見すると樹木には見えず、全体が葉のように見えるが、大部分は枝で、葉は節に鱗片状突起で対生している。
常緑小低木で樹木に寄生。枝は扁平、緑色、多数の節。葉は鱗片状突起。
和名:シロテツ
学名:Boninia glabra 島名:シマコクサギ・ホワイトアイロンウッド
分類:ミカン科シロテツ属
区分:固有種
花期・果期:花期3−4月 果期10−11月
自生・生育場所:父島の乾性低木林
解説:シロテツ属はBoniniaといい、小笠原の固有属で、シロテツ・アツバシロテツ・オオバシロテツの3種がある。シロテツは父島のみに自生し、乾性低木林で見られる。オオバシロテツは母島や他の属島にも分布し、アツバシロテツは岩石風衝地に分布する。
常緑小高木。樹高3−4M。葉の表面は濃緑、光沢。花は円錐花序、四弁の白小花。
和名:オオバシマムラサキ
学名:Callicarpa subpubescens 島名:特になし
分類:クマツヅラ科ムラサキシキブ属
区分:固有種
花期・果期:花期5−6月 果期10−11月
自生・生育場所:全域に広く分布
解説:小笠原に自生するムラサキシキブ属は、オオバシマムラサキ・シマムラサキ・ウラジロコムラサキの3種で、オオバシマムラサキは小笠原全域に分布しているが、シマムラサキは乾性低木林内に、ウラジロコムラサキは岩石風衝地にわずかに分布している。このオオバシマムラサキは環境により樹形の変異が大きい。梅雨時にピンク色の花を咲かせる。
常緑小高木〜高木。樹高3−8M。葉は毛がある。花は集散花序、ピンク色。
和名:オオシラタマカズラ
学名:Psychotria boninensis 一般名(島名・俗称など):特になし
科: アカネ科ボチョウジ属
花期・果期:花期5−6月 果期12−1月
区分:固有種
自生・生育場所:山地や丘陵地のやや乾燥した林内に自生。
特徴:近縁はシラタマカズラ。つる性ではあるが、樹木にからみつくよりも、やや明るい林内の地面に群生しているほうがよく目に付く。冬季に和名のとおり、白い実をつける。小笠原の山地で自生するつる性としては、他にテイカカズラ・ムニンハナガサノキなどがある。
常緑つる性小低木。草状の藤本。花は散房花序、淡緑色の小花。果実は白。
以上
参考資料:アボック社・小笠原植物図譜 山と渓谷社・日本の樹木/日本の野草など