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歯の神経の治療って?
こんなしくみになってるんだ!〜

 皆さんは歯の神経の治療を行った経験がおありでしょうか。

 一度経験済みの方は、ギュイ〜ンと歯に穴をあけられて、何だか針みたいなものでごそごそガサガサされている、そんな感覚を味わっていらっしゃることでしょう。
 穴にはお薬を詰めてふたをして、その後型を採って金属を入れて…と、何となくしていることはわかるような、わからないような、という不安をお感じになりませんでしたか?

 歯の神経の治療というのは、むし歯の穴を削って詰める治療よりずっと複雑です。先生から話だけきいてもちんぷんかんぷんということが多いのがこの治療内容です。
 チェアー(診療台)に寝そべって「まな板の上の鯉」になっているだけでもいやなのに、何をされてるんだかちっともわからないのでは恐怖を感じても不思議ありません。

 そこで、今回のトピックスでは神経の治療の仕組みを詳しくお話し、安心して治療を受けていただけたらと考えています。
 そして、治療した歯ほど大切にいたわって欲しい、さらにはできれば神経の治療をしないで済む健康な歯を保っていただきたい、そんな願いを込めてお伝えします。

 歯の神経はどうなっているの?
 ご存知かとは思いますが、どんな歯にも中には神経(と血管)が通っています。
 レントゲン写真で見ると、歯の中の黒い筋状の部分が神経の入っている管です。(左写真では根の先端にウミのフクロが黒く写っています)

 歯の神経というのは、前歯では1本、奥歯では2〜4本、あるいはもっと細く分かれていることもあります。
 この神経があるお陰で、私たちは歯に触れたものが熱いか冷たいかを感じたり、むし歯になってもしみる感覚でそれを気づくことができます。
 どの神経もアゴの骨の中の太い神経へとつながっています。
 ときどき、ある1本の歯だけが悪くなっているにもかかわらず、他の歯全体が痛むような気がする場合がありますが、これは神経が大きな束となって1本に収束しているためです。

 ちなみに、歯の中の神経とは別に、歯の周りにも骨と歯とをつなぐ歯根膜という部分に神経が張り巡らされています。
 こちらは主に歯を動かす刺激に反応しますので、歯の中の神経がむし歯で死んでしまったり、治療でなくしても、歯がかみ合ったことを感じる能力は残っています。

 どんなときに神経を治療する?

むし歯の進度

上段は左から C1、C2
下段は C3(さらに進むとC4へ)
 歯の神経を治療する必要があるのは、主にむし歯菌が神経まで到達してしまった場合です。

 左上の図のように、むし歯が歯の表面のエナメル質や象牙質という部分まで進んでいるなら、神経は治療しなくても大丈夫です。(C1、C2)

 ところが、左下図のように、むし歯が神経のすぐ近くまで進んでしまったり神経を腐らせていると(C3)、そのまま菌に感染した神経を残して治療を終わるわけにはいきません。
 歯を残せないほどひどい状態になると、抜歯が必要(C4)と診断されます

 歯はむし歯になると、「冷たいもの、甘いものがしみる」「ブラシや糸ようじが触れると痛む」といった感覚で危険サインを出してくれます。これが歯の中に通っている神経の働きです。
 左図のC2までがそういった症状がでる状態です。

 ところが、しばらくこれを放置していると、今度は「温かいものもしみる」「ズキズキ痛む」「痛みが簡単に治まらない」という状態に変化します。
 これはむし歯菌が神経まで到達してしまったことを示します。図のC3です。

 いったん菌に侵された神経は、ほとんどがそのままにしておくと自然と死んでしまったり、腐ったりします。
 菌は神経の管の中で増殖して、今度は「噛むとひびいて食事ができない」「じっとしていてもズキズキする」「痛み止めが効かない」「頬まで腫れた」「リンパが腫れた」という最悪の状態までなってしまいます。
 このとき神経の管の中は、ウミでいっぱいと考えてください。管の中だけでなく、歯を支える骨の中にまでウミのフクロをつくることもあります。
 神経が菌で侵されてしまうと、神経は汚れた異物と同様になりますので、取り除いて消毒しなくてはなりません。

 歯の神経はこんなふうに治療する!


清掃道具できれいにして、神経が入っていた管に
ガッタパーチャポイントというゴムの
お薬を入れて密封する

 菌に侵された神経と、神経の入っていた管は汚れていますので、清掃器具(針のような道具で、リーマーやファイルと呼ばれる、下の写真)で掻き出すように管の壁をお掃除します。
 このときにガサゴソと音がします。
              

 さらに、消毒薬を入れて殺菌することを数日繰り返します。
 この回数は、神経がどの程度菌に侵されているかで異なり、根の先にまでウミのフクロができた場合は消毒の時間が長くかかります。

 消毒が終わると、神経がなくなって空洞になった管を、ガッタパーチャポイントというゴムのお薬や殺菌剤を詰めて密封します。

 神経を治療した歯のその後について

歯の根の先端部分に詰まっているのが、
ガッタパーチャポイント(オレンジ)
その上が芯(ベージュ)です。
さらにその上に
歯の頭部分をかぶせています(白)。
 さて、神経の治療を必要とする歯は、多くの場合、歯の頭部分がむし歯で崩れてなくなっています。
 噛む機能を取り戻すためには、元のような歯の形に作り直さなければなりません。


 神経を治療した歯は、まず中に金属でを作り、それを土台として歯の頭部分となる冠をかぶせる二重構造で治療します。
 これが一体型の場合や、芯を金属以外の材料で作ることもあります。

 こうやってはじめて噛む機能を担える歯を取り戻すことができるのです。

 ただし、図をみてもおわかりになるでしょうが、このときご自分の元々持っていた歯は、歯の根しか残っていません
 また、中に入っている芯は、本来の神経よりずっと太いのです。

 つまり、残っている自分の歯根の壁は非常に薄い状態
 しかも、一度神経を取り除いた歯は、いわば「生きていない歯」。生きている歯に比べて歯の質は弱くなっています。

 ですから、硬いものをかんだり、強い力でくいしばったりすると、残っているご自分の歯の根にひび入ったり、折れたりする危険性があります。
 歯の頭部分が元のようになったからといって、噛む力はほどほどにしないと、この歯を失うことになりかねません。

 最後に

 人間の体の中で、一度死んでしまったものを残すことができるのは歯ぐらいだといわれています。神経を治療した歯は、いわば血のかよわないミイラのような状態です。(ちょっと、イメージが悪くてすみません)

 ですから、形は元のようになったからといって、同じように噛む力を加えるととても長持ちはしません。
 大切に気を配って、ようやくお口の中に残せる、そんなつもりでいたわる必要があります。

 歯を失うとその周りの骨まで痩せてなくなります。
 神経の治療で歯をミイラにしてでも残せる、それによって噛む機能が回復し、その刺激は脳に伝わります。
 歯1本を可能な限り長く残す、それがご自分の心と身体の健康につながってきます

 治療した歯ほどいたわる気持ちをもち続けていただきたいと思います。

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