パセリの知恵袋

初心者さん用CGコンテスト豆知識

研究日誌 (幸三郎)  2004.05.01 (土)
 パセリと相互リンクしているTANの部屋橋川TANさんが、DoGA主催のCGアニメ コンテストで佳作入選されました。

 おめでとうございます。

 実に橋川さんらしい演出で、ただハデに動けば良いというアニメの多い中、地に足がついた存在感豊かな内容の作品となっています。

 通販も始められたそうなので、ぜひご覧になってみて下さい。





 アニメを作ったとき、「たくさんの人に観てもらいたい」 「自分の実力を試したい」 「これをきっかけにしてアニメ関係の仕事がしたい」等と考えて、コンテストに応募する方も多いと思います。

 今回からしばらく『コンテスト』の話をしたいと思います。



 みなさんはコンテストに応募するとき、どんな理由で応募先を決められているのでしょうか?

 現在CGやアニメのコンテストは、さまざまな企業や団体が主催したものが数多くあり、代表的なものだけでも年間10以上存在し、小さなものを入れるとほとんど毎週のように行われています。

 そして、その中には問題の多いものも残念ながらあります。

 コンテストには、いろいろなメリットとデメリットが存在しているのです。


 もし応募先を賞金の額だけで考えているなら、ちょっと待って下さい。


 いわゆる「審査非公開」のコンテストの中には、トラブルの多いものが数多く存在しているのです。

 審査員が、自分の関係している人物(自分が講師を務める学校の生徒等)の作品を異常に高評価し、他の応募者の作品に意味の無い難癖をつけて落としてしまうことは、残念ですが良くあることと言えます。

 昔の話ですが、小説関係のコンテストで、こうして入賞させてデビューさせた作家に、その審査員の先生は自分の名前の“ある文字”を付けることを強要し、そのためそのコンテストからデビューした作家は、全員ペンネームにある同じ漢字が必ず入っていたことがありました。

 そう言えば、某ゲーム関係のコンテストで審査員を務めたゲームクリエイターが後に作ったゲームに、そのコンテストで落選した作品とまったく同じシーン・同じ台詞があったとか・・・

 審査員関係のトラブルは、良く聞きますね。


 さらに悪質なものになると、その応募者が応募するときの書類に書いた個人情報を、名簿業者に売ってしまったりするトンでもないところもあると聞きます。
(応募の段階で「この欄に記入が無いと入賞しても賞金が払い込めません」とか言って、応募者全員の銀行口座の記入を強制するようなコンテストは、十分注意して下さい。)


 まぁそこまで悪質なものは希ですが、実際自治体主催のコンテストなどでは「優秀なクリエイターの育成」とか謳っているのに、作品を集めて審査して賞金を払ってそれでおしまい、というものがほとんどです。



 「ここが賞金が一番高い」とか、「どこでもいいから、とにかく応募出来るコンテストには全部応募しよう」とか、ただ単に「応募の締め切りが一番近い」とかいう理由だけではなく、ちょっと『コンテスト』自体をじっくり見てみませんか?


 コンテストの中には、機材の提供等の制作自体を協力してくれるものや、他のクリエイターたちやプロの監督との交流の場を設けてくれて、情報交換や制作意欲の向上、さらにはプロとしての活躍の場を提供してくれるものまであります。


 きっと、あなたにぴったりのものが見つかると思いますよ。

つづく  


研究日誌 (幸三郎)  2004.05.05 (水)
 CGアニメ コンテストの話、パート2です。



 自分の大切な作品を出品するコンテストを選ぶとき、最も重要なことはなんと言っても著作権です。

 ひどいコンテストになると、その作品の権利をすべて買い取る形の受賞形式になっていて、最も賞金の額の低い賞を乱発し、作者にまったく権利がなくなってしまったり、強制的に「ウチの作家です」的な扱いにされ、何パーセントかのマージンまで取られる場合があります。

 こういうコンテストにだけは絶対応募しないように、募集要項をしっかり読むように注意して下さい。



 次に注意するべき点は、コンテストの趣旨です。

 応募するからには、入賞を目指すのは当然のことです。

 そのコンテストがどんな作品を求めているのかを良く見極め、自分の作った作品と合っているかどうかをしっかり検討しましょう。


 たとえばアニメ製作ツールの製作会社が、そのツールを使ったアニメのコンテストを開いている場合、ストーリー性がどうとかキャラクターの深みがこうとかはあまり重要視されないようです。

 どちらかと言えば、そのツールの機能をどの程度使いこなしているかとか、そのツールを使った新しいエフェクト等の特殊効果の開発とかが高評価されるようです。


 逆に、審査員に『マスコミ文化人』と呼ばれる人が多い芸術色の強いコンテストの場合は、CGの技術とかより、作品のテーマや作者のメッセージの方が重要視されているみたいですね。



 ただ、どっちにしても審査が完全非公開とかいうコンテストは、審査の前にすでに誰が受賞するか決まっていると思っていた方が良いと思います。

 前回の日誌でも書きましたが、そういうコンテストの場合は、結局審査員の人脈なり審査員同士の個人的感情で決められてしまいかねません。

 もし腕試しのつもりで応募した場合、通常同時にふたつ以上のコンテストに同じ作品を投稿することは出来ませんから、数ヶ月の審査の間、ただただ無意味に待たされたあげく、結局誰の感想も貰えること無く終わってしまうことになってしまいます。

 これだけは、くれぐれも注意して下さいね。



 それから、もしあなたがただ単純に「たくさんの人に観てもらいたい」と考えているなら、テレビ局等のマスコミ主催のコンテストというのはどうでしょう。

 テレビ番組が主催のコンテストは当然テレビで放映されますから、自分の作品が放送されれば、その効果は絶大です。

 以前、N●K−BSのデ●タル・スタ●アムで放送された方が雑誌のインタビューで、「それまで親から、早くまともな仕事に就けとブツブツ言われていたのに、放送されたとたん、何も言われなくなった。」とか言っていましたが、手っ取り早い世間への肩書き取得としても良いかもしれません。



 そしてこれも重要なことなのですが、あまり大賞の賞金に惑わされないようにして下さい。

 「大賞の賞金は釣りエサ」、「どうせ該当者無しで出ない」くらいに考えていた方が良いと思いますよ。





 では、早くも結論に行きます。


 (1)著作権をすべて取り上げられるようなコンテストは論外。

 (2)審査が密室で行われるコンテストは、審査委員長があなたの親戚とか、あなたの行ってるCG専門学校の先生で良く知ってるとかでない限り無駄。

 (3)コンテストの主催者が求めている作品と、自分の作品が合っているかを良く考える。

 (4)単純に「たくさんの人に観てもらいたい」と考えているなら、テレビ番組主催のコンテストが狙い目。

 (5)大賞の賞金に惑わされない。


 まずこれだけ守れば、そうハズレは無いと思います。



 それでは最後に、私のオススメのコンテストを紹介しましょう。

つづく  


研究日誌 (幸三郎)  2004.05.13 (木)
 今回のCGアニメ コンテスト関係の日誌ですが、これはどこか特定のコンテストの誹謗中傷をする意図は、まったくありません。

 これはあくまで『初心者向けの、コンテストに関する豆知識』です。

 決して他意などはありませんから、深読みはご勘弁下さい。


 そんな訳で前の日誌で「お勧めのコンテストを紹介します」と予告しましたが、やはり具体的なコンテスト名を書くのは控えさせて頂きます、ごめんなさい。



 さて、これまで少しコンテストのデメリット部分を強調し過ぎたようなので、最後となる今回はメリット部分を中心に行きたいと思います。



 よく「コンテストのメリット」と言うと、すぐ「賞金」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際にはそれ以外の物の方が重要と言えます。


 まず良く聞くのが、「受賞作品を観た企業なりプロダクションから仕事の依頼を受けた」というものです。

 依頼する方から言っても、賞歴を持っているということは大きな信頼感となりますからね。

 このようにプロや業界関係者に観てもらうのは、それだけで大きな「チャンス」と言えます。

 さらに著名なクリエイターたちと実際に会って話せたりすることは、活躍の場を広げる良いきっかけとなるのはもちろん、自分自身の視野の向上にもつながります。

 また、ライバルとなる他のクリエイターたちとの交流も、情報交換や制作意欲の向上となるはずです。


 ただ、これらは残念ながら、すべてのコンテストにある物ではありません。

 単なるイベントとして運営され、入賞を決め、賞金を払って終わるものもたくさんあります。

 ひどいものになると、入賞してさえ、審査員からどういう基準で審査して、どこが評価されたのか、どこが問題となったのかをまったく教えてくれないことがあります。


 だからこそ応募する時は賞金の額だけでなく、企業等へのプレゼンの場をセッティングしてくれたり、他のクリエイターたちやプロの監督との交流の場を設けてくれたり、審査がオープンで面白いコメントがもらえそうなコンテストをぜひ選んでみて下さい。


 さらに言うとコンテストの中には、機材の提供等の制作自体をサポートしてくれるものまであるんですよ。


 今回、橋川TANさんが、DoGA主催のCGアニメ コンテストで佳作入選された作品の第一作目は、実は最初、台詞の音質がひどく悪いものでした。

 そうしたら、主催のDoGAさんがセミプロの声優さんを紹介してくれて、今の「うまい声」が入ったのだそうです。

 アニメにとって、声の重要性は言うまでもありません。

 こういうサポートは、本当に良いことだと思います。

 実際、声優さんの方も「声の発表の場」を求めていると聞きます。

 CG作家と声優さんの交流の場を持っているDoGAさんのようなコンテストが、もっともっと増えて欲しいものですね。


 実は元々DoGAさんは、前回の日誌で書いた審査が非公開のコンテストに反旗を翻し、CG製作者たち自身が自主的に始めた組織なんですよ。

 ・・・・・・・

 え・・え〜〜〜〜と・・・

 ひとつくらいいいですよね?(^^;

 私のお勧めコンテストです。




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