パセリの知恵袋

「話し上手」と「聞き上手」

研究日誌 (幸三郎)  2004.10.25 (月)
 私は仕事の関係で、グループ会社のシステム担当者が集まる会議に出席することがあります。

 その会議で、すごくおとなしいと言うか物静かな方とよくお会いするのですが、先日の会議に出席して驚きました。

 いつもはほとんど発言されないその方が、すごく積極的にしゃべっていたからです。

 会議の後、ちょっとした懇親会があったので理由を聞いてみました。

 某『話し方講座』を受講して特訓したとのことでした。



 元々すごいアガリ症で言いたいことの半分も言えず、話をしているうちに体の具合まで悪くなったりしていて、上手な話し方、効果的な説得法を身につけたいと始めたのだそうです。

 確かに以前に比べて見違えるようでした。

 すごく努力されたのだろうな、という感じでした。



 昨年5月の日誌にも書きましたが、私は学生時代に映画研究会に所属して、自主制作映画の演出・脚本を担当していたことがあります。

 その時、「映画の演出家は、相手を説得するのが仕事」だと先輩に言われ、あるディベート講座に強制的に行かされました。

 かなりキツイ講座だったのですが、正直に言って、いま私が会議等でそこそこ説得力がありそうな話が出来るのは、このとき身につけた技術のおかげだと思っています。



 そのディベート講座なのですが、最後の授業内容がなかなか印象的でした。

 ちょっと紹介しましょう。



 皆さん、紙とエンピツを用意してもらえませんか?


 用意出来たら、まず紙の真ん中に縦線を書いて下さい。


 そして、その線の左側に、あなたが知っている「話し上手」だと思う人物の名前を、右側に「聞き上手」だと思う人物の名前を、何人でもいいですから書いてみて下さい。


 書きましたか?


 左右にそれぞれ何人かの名前を書き終わったら、「Ctrlキー」を押しながら「Aキー」を押して下さい。



 皆さん、いま自分が紙の右側書いた名前を見て下さい。


 そこには、あなたが
「聞き上手」だと思う人の名が並んでいるはずですね。


 その名前の人物を
思い出してみて下さい。


 あなたは
その人が好きか、少なくとも嫌いではないはずです。


 どうです?


 当たりましたか?



 人間というものは、自分の意見を聞いてくれる
「聞き上手」な方には、本能的に好意を感じてしまうのだそうです。



 なんと言うか・・・


 この講座で、私はすごく頑張って相手を説得する話し方を勉強したのに、その最後の授業で教えられたのは・・・


 
「上手な話し方をして相手を説得していると、人から嫌われるよ」だったのです。(^^;



 論争して、相手を言い負かすとすごく気持ちが良いですよね。


 でも、もしあなたが
人に好かれる人物になりたいなら、「話し方」を勉強するより、「聞き方」を勉強する方が良いのかもしれません。





 『仕事で有利な、人を説得する上手な話し方』=『人に好かれる話し方』ではないのです。





 最初に紹介した
『話し方講座』を頑張って受講した方なのですが、確かに以前に比べてすごく饒舌になられました。

 業務内容の報告も説得力が増しました。



 でも少しだけ、理屈っぽくて嫌味な印象も感じてしまいました。




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