骨折を防ぐために |
| 以下の情報はNational Parkinson Foundation からです。 エブラハム・リバーマン医師 NPF医局部長/著 |
| Contents■骨を丈夫にするために■転倒を予防する■新しい取組み |
パーキンソン病では、身体のバランスが悪くなる、すり足歩行になる、突進しやすくなる、すくみ足など歩行障害が出るため転ぶことが多くなります。また、起立性低血圧によるふらつき、椅子からの立ち上がりの際のバランスのくずれなどで転ぶこともあります。 ヤール1,2度の患者では、歩行中の転倒が多いのに対し、ヤール3〜5度の患者では、方向転換時、歩行開始時、立ち上がり時というような動作の転換時に転倒が多くなります。さらに、転ぶときにも身体の動きが鈍いため、うまく転べず骨折することがあります。重症度が高くなるほど骨折の危険性も高くなります。 骨を丈夫にするために1.食事の注意カルシウムを取るように心がける(1日800〜1000mgを目標に)。 牛乳及び乳製品はもっとも優れたカルシウム源です。牛乳1本には約200mgのカルシウムが含まれてその吸収率も高いのです。牛乳及び乳製品を就寝前に取るのが有効です。 ビタミンDを一緒に取ってカルシウムの吸収を高める。ビタミンDの豊富な食品:乳製品、レバー、卵黄、背中の青い魚(さんま、いわし、さばなど)、ごぼう、キノコ類(特に干しシイタケ)など。 良質のタンパク質も必要。加工食品はリン酸塩を多く含むためカルシウムの吸収を妨げます。塩分と食物繊維はとりすぎないように注意する。カルシウム入り補助食品、錠剤などは食後にとるようにし、空腹時は避ける。2.骨を強くするためには運動も重要 運動して骨に負荷がかかることにより骨の代謝が活発になる。 3.日光に当たるようにする日光に当たることで皮膚でのビタミンD合成が促進され、腸からのカルシウム吸収が活発になると考えられる。 4.薬などによる補助的手段女性ホルモン補充療法閉経後の女性にエストロゲンを薬として補充することにより、腸からのカルシウム吸収を増大させ、骨量を増加させることができる。 転倒を予防する5.歩くときの注意 いきなり立ち上がらない。 歩きやすい履き物をはく。スリッパ、草履は避ける。ウォーキングシューズがよい。 歩くときはできるだけ両手を自由に、踵から足をつけ、ゆっくりと歩幅をひろげて歩く。 姿勢が前かがみにならないように注意する。 歩くときには歩くことに意識を集中するようにする。 玄関口、タクシーや自家用車の乗り降り時にすくみ足が出て転倒することがあるのであらかじめ用心する。 緊張したり、焦る気持ちが転倒の原因になりやすいので、ゆとりを持って物事をするようにこころがける。 6.住まいの環境を整えるつまずきの原因を減らす;敷居の段差、床を走る電気のコード類、部分的に敷いてある絨毯など、無造作に置かれた座布団や小物類、床に落ちた新聞・雑誌類、配置の悪い家具・ソファー類などに注意する。 立ち居振る舞いができるスペースをできるだけ広く確保する。 トイレは洋式にし、手すりをつける。 廊下に物を置かないように。 浴室の段差をなくす工夫を。手すりをつける。 足元に物を置かない。 階段には手すりをつけ、勾配はゆるやかに。段差は低めに。滑り止めを施す。 7.転倒防止のための運動転倒の予防には下肢の筋力トレーニングが効果がある。 踵を上げ下げする またバランスの訓練も効果的である。(パーキンソン体操も参考にして下さい)足首の回旋運動、股関節・アキレス腱等のストレッチング、スクワット、身体のバランス訓練などが有効。 足の筋力と感覚を鍛えるための足指じゃんけんもよい。 散歩やエアロビクス、水中歩行などを無理のない程度にする。 太極拳が効果があったという報告もある。(補助療法参照) 新しい取組み 転倒による自信喪失、さらに再転倒に伴う外傷や疼痛(痛み)への不安・恐怖心が原因で外出や運動を控える人がいるが、運動量が減ると、さらに骨萎縮と身体機能の低下が起こり、ますます転倒・骨折しやすくなる、という悪循環に陥る。 8.転倒予防教室,転倒外来「転倒予防教室」「転倒外来」を持つ病院が増えている。これらは全身の健康を総合的に把握し、それに基づいて、転倒防止のためのリハビリ運動の指導も行っている。 9.転倒補助具転倒したときに骨折しないようにプロテクターを着けるのもよい。 |
| ●参考文献 「骨粗鬆症の防ぎ方・治し方」石突正文/著、家の光協会 「転倒の予防」奥泉宏泰他:Clinical Rehabilitation :338-342, 2001 |
| ●参考●「転倒予防教室」「転倒外来」
東京都板橋区の老人医療センターに併設する「都立老人総合研究所」は、高齢者が自立した生活を送ったり、生活機能を維持していくうえで必要な体力の測定や評価、その他高齢者の健康についてさまざまな研究を行っている。 転倒外来にも取り組んでいる。ホームページは http://www.tmig.or.jp/J_TMIG/intro/ippan/s27.html 高齢者の転倒予防を目指す運動プログラム(htm版とpdf版)がダウンロードできる。 ヒッププロテクター 国内では下記3社で開発・改善に取り組んでいる。 グンゼ http://www.rakuten.co.jp/gunze/326562/418917/ TEIJIN http://www.teijin.co.jp/japanese/news/2000/JBD00404.htm geltec http://www.geltec.co.jp/example/exa_02.html |
| ●原稿担当●よしこ |
Apple Top Page|医療関係|ページのTOP● ご意見・ご質問はAppleカフェへ