木をくべているところ炭焼き仙人の苦労

山に一人道をつけ、木を切って、運搬車に木を積んで下の道まで降りて、車で山道を窯まで何回も運ぶ。窯の天井の両脇に並べてちょいて、木が8トンばあ出来たら、天井の横に30cmばあの穴が、3つんた両脇に空いちょるが、そっちから木をほうりこむ。そのときゃ、あっちへいきこっちへ行きして、木がデコボコにならんようにうまいことくべる。

火をつけるくべてしもうたら、今度は雑木を山から2トンばあ切ってきて、焚き木に、4〜50cmにチョン切って、それで毎日6日ばあ窯の前の口の方で、火を焚いて木を乾燥せらす。乾燥が出来てきたら、ちゃんと、この鼻で分かるきん、ほいたら、えいばあの時間を見て火を付ける。

あんまり晩くに火を付けたら、夜中まで、調節せにゃあいかんきにしんどい。まあ普段は昼めしを食って休んでから、火を付けることが多い。 火を付けたら炭化が始まって、煙のにおいが鼻をつく酸っぱい臭いになって安定したら木酢液を取る仕掛けをする。そうしちょいて、又、山へ次のくべる木を切りに行く。次にくべる木が出来た頃に、ぼっちりカマ出しになる。

カマから煙が出んようになったら、ネラシというて、ちっとずつ空気穴をあけて中の炭を、前からオキ(火)にしていく。中全体が真っ赤になって鉄の棒がぐにゃっと曲がるばあになったら、前からちっとんた(少しずつ)ステンレスの長いトビで引っぱり出す。そのときゃ人手が3人ばあおらんとしんどい。そりゃ熱いぜよ。髪の毛はちじれるし、ズボンは焦げるし、ほんまにたまらんぜ。それが1日ばあ続く。 釜出しの様子

出した炭は四角い鉄の箱に入れてスバイ(灰と赤土のまざったもの)をかけて消やす。 それで2日ばあ経って、それを吊り上げ灰だけを落といて中に残った炭を23cmばあに切って箱へ詰る。これを町の炭問屋へ持って行くという事のくり返しじゃよ。

こりゃほんの筋書きで、この間にはまだまだいろんな事がいっぱいあるけんど、それを書きよったらおおごとじゃ。本一冊ばあになって、ようしまいをつけんきにもうやめちょこ。 (仙)