「 梓屯能面展 」

                                                                        

タゞ、花ハ、見ル人ノ心ニメズラシキガ花ナリ」

人ノ心ニメズラシキト知ル所、スナワチ面白キ心ナリ

花ト、面白キト、メズラシキト、コレ三ツハ同ジ心ナリ


世阿弥 ー別紙口伝ー

     男面 ・ 女面 ・ 霊面 ・鬼神面 ・ 尉面

小 面
koomote
平成24年8月
冷たさの品位に

憂いと陰りのある増女を意識して・・・

zoh
平成24年5月 御所車・宝舟・
松山水絵柄の帯地
武将の強さを

忠度に
清経に

その生きざまは・・・
中将
cyuzyoh
平成24年5月 波形連続文様縫箔帯地
人生の深さから「深井」と


「海士」では

「隅田川」では

「通小町」では

さまざまな生きざまに

女性の美しさを思い浮かべます
深井
fukai
平成24年3月 流水地紋様、
檜垣菊楓文様の着物地
日本の心の美しさを

増女には

そんな想いで・・・


幾度となく限りない挑戦です
増女
zo-onna
平成24年3月
人生の深さに
情の深さに
幾度と思いをかさね打てども
深井の面

己の人生があらわれるかの如く
遠い道のりを感じます
深井
fukai
平成23年11月 薄色麻の葉
七宝・鹿の子絞りと
麻の葉繋ぎの着物地
日本の心であり

日本の女性の美でもあり

「増」の面に向いあう時

清々しさ

そんな思いで打てたら・・・

この先、いくどと挑みたい面です
節木増
fusikizoh
平成23年10月 柳織柄に花扇文様の
ちりめん着物地
「しかめ面」

顔中の筋肉ををしかめた極限の怒りの表情

「紅葉狩」「土蜘蛛」「大江山」などに使用される鬼神面

sikami
平成23年7月 縫箔ぼかし地
観世水の紋様着物地
おなじ中年女性の「深井」にある
情愛や寂しさの深さに

この「曲見」にはさらに
内面にある妖気ともいえる性格的な強さを
彩色の深みにあらわしました
曲見
syakumi
平成23年7月 地紋にひとひらの桜
ちりめん着物地
6月大槻能楽堂
能「松浦佐用姫」に万眉の面が

遣唐使との別離に
女性の儚くせつない心情を
みごとに演じてくれました

梅若家の本面を手にして
そのぬくもりさめないうちにと
打ちましたが・・・
打ちのめされたおもいにまた意欲が
万眉
manbi
平成23年7月 紅をさすもみじと松
藍よりもあおい
ちりめん着物地

「葵上」の

美しくあり気品高さを

「海士」の

壮絶な死後菩薩となる霊的なきびしさを

そんな思いして「泥眼」を
泥眼
deigan
平成23年6月 山水松竹梅
雲鶴紋様の帯地
可愛い小面を・・・

幾たびも同じ思いで打つのですが

難しく

八橋にカキツバタ咲くころ

能「杜若」の精に夢見るひとときです
小面
koomote
平成23年5月 鳳凰蔓花紋様
西陣織帯
邯鄲のような今若を・・・

と所望され

東京国立博物館の古面に辿りつきました

いつの日にか

ほんものとの出会いを夢見て
今若
imawaka
平成23年5月 唐花菱鳳凰紋
西陣織帯
中国想像上の怪獣

顔は人間、声は少年の妖精

月夜に海からあらわれ

酒を飲み戯れる・・・

そんな思いを

金沢・江沼神社蔵の猩々にみました

「猩 々」
syouzyo

平成23年3月 紺地屋輪宝手鳳凰紋綿
西陣織帯
悪尉の悪は力

災いをふり払う力の強さを

談山神社蔵に魅せられました
「悪 尉」
akuzyoh
平成23年1月 松鶴小菊、
花菱巻物文様の帯地
「能」は面の選択からはじまる
と、言われます

「経正」に
十六と今若そして敦盛を・・・
敦盛
atumori
平成22年11月 亀甲華紋の西陣袋帯
獅子もまた鳳凰や麒麟と同じく想像上の獣
牡丹咲き乱れるなか、エネルギーが
湧きあがるほど伝わってきました

能「石橋」を観たのは
暑い夏の日
名古屋城薪能でした
獅子口
sisiguti
平成22年11月 唐花亀甲麻の葉
松竹秋草金地風景文様
西陣織帯
大飛出の神性と違い
神霊としての動物を表し
軽やかに地上を駆け巡る神の面です

躍動する彫り
透けるような彩色

そんな思いで・・・
小飛出
kotobide
平成22年10月 金地に端雲模様の西陣織帯
申楽談義による
「飛出は菅公の柘榴をくわっと吐き給えるところを打つ」
とあって、
菅公の怨霊と雷神がむすびついて
天上の神の面として使われてます

6月の山中能舞台は
赤頭と唐織姿
荒ぶる神の面として躍動感あふれてました
大飛出
ootobide
平成22年8月 金地に端雲模様の西陣織帯

面を打ちはじめて4か月
名古屋城薪能でみた「石橋」
躍動するその面が
あとで「獅子口」の面と知りました

その時以来
彫をすすめては
金泥彩色に手がすくみ
いつしか16年の月日がたってしまいました

獅子口
sisiguti
平成22年8月 吉祥絵柄の西陣織帯
山姥には
面打ちはじめる以前より
おおきな力を注がれる
気をもらってたような・・・

山を巡る仙女
仏教でいう輪廻転生の
宙なる世界に
霊気ただようおもいで打ちました

山姥
yamanba
平成22年8月 繧繝(うんげん)織りの
山水画文様
京都文化博物館
片山家の能面展が「今若」との出会いでした

平家の公達の憂愁さを如何に
日々かさね二年がたちました

今若
imawaka
平成22年8月
山姥は専用面

数ある古面が残されてますが
徳若作と伝わる本面を手元に
彩色を金剛家を参考にしました
山姥
yamanba
平成22年7月
能とのであいは
山姥の面であったかもしれない

イセキ作と伝わる本面を手元に
思いのふかいものを胸に
対峙しました
山姥
yamanba
平成22年7月
彦根博物館にある
井伊家の三日月を参考に打ちました
三日月
mikaduki
平成22年6月
「苦悩のなかに安らぎが・・・」


弱法師
yorobosi
平成22年6月
豊橋魚町にある
是閑作の増女を参考に打ちました

研ぎ澄まされ
どこまでも清々しい
是閑の硬い肌には遠くおよばず
やわらかな彩色になってしまいました

増女
zohonna
平成22年5月
家を追い出され
悲しみのあまり盲目の身となった弱法師
苦悩のなかからひとすじの光明を

元雅の作に
時代をこえて共鳴できる「弱法師」には
おもいをかさねる人生のふかさがあるのでしょうか
弱法師
yorobosi
平成22年4月
安海熊野神社魚町の中将を参考に
在原業平の相貌に惹かれるような彩色を
イメージして打ちました
中将
tyuzyoh
平成22年4月
女性の美しさはこの時代に確立されたのか
面袋から本面を手にした時の感動は
すこし若く感じる「深井」に
なにもかもがすいこまれるようでした

よっつめの深井
打つたびにうちのめされるおもいで
学ぶことの多い面です
深井(若)
fukai
平成22年3月
打つほどにますます魅了される
不思議な面です

児玉近江満昌の本面を手元に
打ちのめされるほどに
先人の技と気迫に
圧倒されました
近江女
ohnionna
平成22年1月
面を打てない日々
観世OMOTEの写真集に
「慈童」の面につよく心ひかれました

舞台で舞う天鼓を夢見て・・・
このたびの舞台は夢幻となりましたが
この面「慈童」
いつか舞台にたってほしいと夢見続けたいです
慈童
zidoh
平成21年7月
金春・喜多の「小面
宝生の「節木増」
金剛には「孫次郎」があり
若い女面のなかった観世は時の名工、井関河内に
「若女」をつくらせたといわれる

創作面への先人の苦悩を思いながら打ちました
若女
wakaonna
平成21年5月
「八島」の義経に
「兼平」の今井四郎兼平に

勝修羅ものといわれる「平太」の面にも
その後の主人公のはかない運命を想うと
むなしさだけが残ります
平 太
heita
平成21年4月
笛の名手であり
須磨の浦に花と散った16歳
平家の公達「敦盛」の面

はかなくも悲しい美しくも可憐な
ただひたすらそんな思いで打ちました

十六中将
zyuroku-tyuzyoh
平成21年4月
知的で寂しげな且つ華やかで可憐さも
時の名工井関河内家重は
いかなる気概で「若女」という面を
完成させたのでしょうか

あくなき先人の背中を見つめ
技と心のほんの一握りでも糧として
近づきたい思いです
若女
wakaonna
平成21年3月
尉面は打つことはないだろうと
彫り・植毛への苦手意識を思い続けていましたが
正月、三井家の旧金剛家蔵展をみて
その神への化身をみるスケールの大きさに心打たれ
挑戦いたしました
小 尉
kozyoh
平成21年3月
初めて打った能面が般若
うちに秘めた女の悲しみが怨念となるほどに
なぜに?と思うほどに
女性の美の昇華を念頭に打ちました

あれから15年が過ぎ去ります
般若
hannya
平成21年2月
丹波の篠山能楽資料館の小面を参考に打ちました

はじめてであった時から10数年

永くあこがれの面でもありました

小面
koomote
平成21年1月
年のはじまりに

小面の可憐さを彩色に大胆な工夫をし挑みました

「小面にはじまり小面におわる・・・」

果てしてなくはねつけられまた挑み

面打ちの楽しさを教えてくれます
小面
koomote
平成21年1月
能面との出会いがあって
はじめに打ってみたいと思い続けた景清の面
屋島に敗れた平家の武将の
怒り・悲しみ・誇りを物語ってます

日向の地「景清廟」に
病をあんじて訪ねてくれた友のおもいをかさね
景清の没した年齢と同じくして打ちました
景清
kagekiyo
平成20年10月
梅の花の蕾も固くまっしろな世界に
突如かえた雪降る頃、
山科のまち随心院を訪れ
ここが百夜通いの舞台と知り
深草少将の小町への一途な恋心をおもい
打ちはじめました

随心院の裏側の竹やぶには
小町に思いをよせた 
多くのお公家からの文塚が静かにねむってました
小町にしてみれば深草少将も
思い届かぬひとりにすぎなかったのか・・・
夏の終わりにヤブミョウガの白い花が咲いてました
痩 男
yaseotoko
平成20年8月



梓屯 能面展   −14年の歩みー

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