「 梓屯能面展 」
「タゞ、花ハ、見ル人ノ心ニメズラシキガ花ナリ」
人ノ心ニメズラシキト知ル所、スナワチ面白キ心ナリ
花ト、面白キト、メズラシキト、コレ三ツハ同ジ心ナリ
世阿弥 ー別紙口伝ー
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打つほどにますます魅了される 不思議な面です 児玉近江満昌の本面を手元に 打ちのめされるほどに 先人の技と気迫に 圧倒されました |
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| 近江女 ohnionna |
平成22年1月 | ||||
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面を打てない日々 観世OMOTEの写真集に 「慈童」の面につよく心ひかれました 舞台で舞う天鼓を夢見て・・・ このたびの舞台は夢幻となりましたが この面「慈童」 いつか舞台にたってほしいと夢見続けたいです |
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| 慈童 zidoh |
平成21年7月 | ||||
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金春・喜多の「小面 宝生の「節木増」 金剛には「孫次郎」があり 若い女面のなかった観世は時の名工、井関河内に 「若女」をつくらせたといわれる 創作面への先人の苦悩を思いながら打ちました |
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| 若女 wakaonna |
平成21年5月 | ||||
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「八島」の義経に 「兼平」の今井四郎兼平に 勝修羅ものといわれる「平太」の面にも その後の主人公のはかない運命を想うと むなしさだけが残ります |
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| 平 太 heita |
平成21年4月 | ||||
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笛の名手であり 須磨の浦に花と散った16歳 平家の公達「敦盛」の面 はかなくも悲しい美しくも可憐な ただひたすらそんな思いで打ちました |
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| 十六中将 zyuroku-tyuzyoh |
平成21年4月 | ||||
| おなじ中年女性の「深井」にある 情愛や寂しさの深さに この「曲見」にはさらに 内面にある妖気ともいえる性格的な強さを 彩色の深みにあらわしました |
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| 曲見 syakumi |
平成21年4月 | ||||
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知的で寂しげな且つ華やかで可憐さも 時の名工井関河内家重は いかなる気概で「若女」という面を 完成させたのでしょうか あくなき先人の背中を見つめ 技と心のほんの一握りでも糧として 近づきたい思いです |
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| 若女 wakaonna |
平成21年3月 | ||||
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尉面は打つことはないだろうと 彫り・植毛への苦手意識を思い続けていましたが 正月、三井家の旧金剛家蔵展をみて その神への化身をみるスケールの大きさに心打たれ 挑戦いたしました |
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| 小 尉 kozyoh |
平成21年3月 | ||||
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初めて打った能面が般若 うちに秘めた女の悲しみが怨念となるほどに なぜに?と思うほどに 女性の美の昇華を念頭に打ちました あれから15年が過ぎ去ります |
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| 般若 hannya |
平成21年2月 | ||||
| 丹波の篠山能楽資料館の小面を参考に打ちました はじめてであった時から10数年 永くあこがれの面でもありました |
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| 小面 koomote |
平成21年1月 | ||||
| 年のはじまりに 小面の可憐さを彩色に大胆な工夫をし挑みました 「小面にはじまり小面におわる・・・」 果てしてなくはねつけられまた挑み 面打ちの楽しさを教えてくれます |
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| 小面 koomote |
平成21年1月 | ||||
| 能面との出会いがあって はじめに打ってみたいと思い続けた景清の面 屋島に敗れた平家の武将の 怒り・悲しみ・誇りを物語ってます 日向の地「景清廟」に 病をあんじて訪ねてくれた友のおもいをかさね 景清の没した年齢と同じくして打ちました |
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| 景清 kagekiyo |
平成20年10月 | ||||
| 梅の花の蕾も固くまっしろな世界に 突如かえた雪降る頃、 山科のまち随心院を訪れ ここが百夜通いの舞台と知り 深草少将の小町への一途な恋心をおもい 打ちはじめました 随心院の裏側の竹やぶには 小町に思いをよせた 多くのお公家からの文塚が静かにねむってました 小町にしてみれば深草少将も 思い届かぬひとりにすぎなかったのか・・・ 夏の終わりにヤブミョウガの白い花が咲いてました |
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| 痩 男 yaseotoko |
平成20年8月 | ||||
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増女は増阿弥の創作といわれ 「天冠下」とよばれてます はじめてみた能が「羽衣」 岡崎城下での薪能でした |
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| 増女 zohonna |
平成20年4月 | ||||
| 深井の柔らかさに比してやや表情は硬く 子を失った母親の精神的な深刻さ 悲しみの影をつよく感じます |
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| 曲見 syakumi |
平成20年 3月 | ||||
| 若女の面には 果てなくつきないおもいでいっぱいです 時の名工、井関河内家重の創作に その心と技を見つめて 切磋する面打ちの日々です |
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| 若女 wakaonna |
平成20年 2月 | ||||
| 古能面傑作五十撰の巻頭に 「孫次郎」、どうしてこんなにまで美しいものが、この世にあるのか。 「小面」もまた「増女」も。 これらはすべて日本の女性のうつくしさであり 日本のうつくしさである」と・・・ 金剛家では古くから妻が懐妊すると、 生まれてくる子が能とのふかい縁に結ばれることを願って、 美しい女面を眺めて暮らすというしきたりが受け継がれてるそうです |
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| 孫次郎 magozirou |
平成20年 1月 | ||||
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百の媚に勝ると云う心なり。出目元休作り初る面也」と 伝書に書かれてるように桃山から江戸にかけ活躍した 源助秀満と下間少進の合作とされる 女面ではもっとも新しい作品です 古びをつけたり切り型を考案したりしたふたりとも伝えられます |
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| 万媚 manbi |
平成19年12月 | ||||
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舞台へ歩をすすめる 能楽師の方の 覚悟ともおぼしき心に応えんと 舞台で生かされ 見る人の心にひろがる宙を心して みっつめの深井を打ち終えました |
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| 深井 hukai |
平成19年8月 | ||||
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宝生家の言い伝えには伊勢物語の 「百年に一年たらぬつくも髪 我を恋ふらし面影に見ゆ」 の心をあらわした面だといわれます |
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| 姥 uba |
平成19年7月 | ||||
| 小面よりも前につくられ、 女面の原点ともいわれ 井伊家などにある小姫とはちがった 神懸かった表情をみせるという 片山家の面に魅せられ打ちました |
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| 小姫 kohime |
平成19年6月 | ||||
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井伊家に伝わる山姥は 「鬼の面の上手なり」と 申楽談義に書される赤鶴の作と云われます 先人の技と心に打ちのめされ ただただ600年の歳月の 限りなく遠い室町の時代に 思いを馳せるのみです |
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| 山姥 yamanba |
平成19年5月 | ||||
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地獄で衰え果てたという女面 打ち終えて、はじめて気がついた 瘠女の不思議さ美しさ 瘠せてはいるが醜さで無く 女の哀れさ儚さを 無限にまでたかめる気品の高さ・・・ 徳川家蔵の越智作、、洞水満矩作を参考に |
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| 瘠女 yaseonna |
平成19年4月 | ||||
| 井伊家にある「浅井」は 作例も少なく越智作と伝えられる 「深井」より情も浅く年も浅いとされる 「猿楽談義」には 「近江には赤鶴、鬼の面上手也。 近比、愛智打とて、座禅院の内の者也。女の面上手也」とあり 座禅院は比叡山麓の坂本にあり 愛智は彦根の西部、琵琶湖沿いに住まいしたとの説もある |
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| 浅井 asai |
平成19年3月 | ||||
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井伊家「能面百姿」には 観世型の満茂・宝生型の満志そして千種作と 「ある公家の卿の娘 嫉妬のあまり貴船の社に詣で鬼になし給えと祈る 霊夢により宇治の川瀬に至り、水にひたり居りければ 生きながらに鬼となる。宇治のはし姫是也」 |
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| 橋姫 hasihime |
平成18年2月 | ||||
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井伊家にある「近江女」に 情のふかさを思い ひとりの女性の生き様を重ね心しました 近江猿楽に使われたゆえという銘 目と目がはなれ 下の歯がはっきりと出て そのふしぎさに 愛着の湧く面となりました |
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| 近江女 oumionnna |
平成18年1月 | ||||
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失った子どもを探し求め泣き悲しむ母親や 離れた夫を物思いにふける心寂しい人妻など 逃れることのできない狂女物 「百万」「隅田川」「三井寺」「桜川」 などの曲目を思い浮かべ打ちました |
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| 深井 hukai |
平成17年11月13日 | ||||
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神懸りてきで狂相すら感じる「十寸神」「十寸髪」とも 江戸初期の伝書に「是も増に等しき面也・・・」と 「蝉丸」のシテ逆髪 「玉葛」の玉葛内侍 「巴」の颯爽とした女武者 何かに呪われ宿命的な狂乱をつづける 若い女性の揺らぐ内面を思いして打ちました |
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| 増髪 masukami |
平成17年10月9日 | ||||
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幾度と向き合う「雪の小面」 金剛家に足をはこび新鮮な感動をいただきます 童と成熟した女性の不可思議な融合 匂うような気品の高さに圧倒され言葉もありません いつの日にか本面と 臆することなく対話できる日が・・・ ひたすら日々研鑚 |
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縦214横136厚70 |
平成17年7月24日 | ||||
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三井文庫にある「老女」 小町の年老いたさまを表してはいるが 老残の中にもそこはかとない気品を・・・ そこにある氷見宗忠の本面は 不完全ゆえに完全であるものの 明暗二境を包含する中間表情の名作 |
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| 老女 rouzyo 縦206横147厚77 |
平成17年2月11日 | ||||
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金剛流の代表的女面で 亡き妻の面影を写したとの伝承から 作者の金剛右京大夫の名をとって 「孫次郎」と呼ばれている |
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| 孫次郎 magozirou 縦212横138厚65 |
平成16年11月27日 | ||||
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皇女の匂うような美しさと、 内にある悲しい運命を意識しましたが その妖しさと狂気の表情は 次の課題となりました・・・ そして2年 ・・・・・ 「ただ返す返す、初心忘るべからず」 |
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| 逆 髪 sakagami 縦213横136厚68 |
平成16年8月8日 | ||||
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新作能面展に ふっと足を止めて魅入った小面 秀吉が所蔵してたと言われる雪月花のうちの 「花」のうつしだろうか 思いをこころに打ってはみたが 「あぁ、むずかしい・・・」 |
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| 小 面 koomote 縦208横132厚72 |
平成16年7月11日 | ||||
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能「葵上」 わが契り、昔語りになりぬれば、 なおも思いは真澄鏡、その面影も恥ずかしや 嫉妬の鬼と化す六条の御息所は 美しく気品高く優雅な女性だったことでしょう 内面の怨みや嫉妬の情念の高まりを想い哀しみ 彩色に工夫を重ねてみました |
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| 泥 眼 deigan 縦211横137厚69 |
平成16年5月23日 | ||||
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薄幸の少女を人買いから救うため 船上に舞う「自然居士」 観阿弥は 若者の一途さを鮮やかに演じ 将軍義満を感動させたといわれる 自然居士は当時の人々が 心に描く理想の人間の姿であったとも 舞台で生かされる喝食の面に 慈悲の心を訴えれたらと思い打ちました |
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| 喝 食 kassiki 縦206横136厚68 |
平成16年1月17日 | ||||
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はじめて観た能が「羽衣」 家康のうまれた岡崎城内の屋外能楽堂に 陽が沈む刻、薪の灯りに変幻する「面」に心うたれました 魚町の是閑作に幾度と足をはこび 片山家の大和作に魅せられ 10年を経て今この手に「増女」が・・・ 心に想いを映してうちました |
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| 増 女 zouonnna 縦213横138厚68 |
平成15年6月7日 |
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申楽談義に 「この座の、ちと年寄しくある女面、愛智打ち也」とあり 世阿弥の汗が染みている面だろうといわれる 観世宗家の越智作に惹かれて 優しさと慈愛のこもった 人生の深い悲しみとか淋しさを意識して打ちました |
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| 深 井 fukai 縦208横139厚74 |
平成15年4月5日 |
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絶世の美女といわれた小野小町も 今や老衰落魄した身でありながら なお驕慢さと昔日の才気と色香をかすかに残す 小町の凄惨な女の面 梅若家所蔵の氷見宗忠の作を参考に 京都山科の随心院に小町の面影を求め 肌合いを工夫し、唇に女のドラマを意識しました |
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| 老女小町 rouzyokomati 縦213横157厚78 |
平成14年11月8日 | ||||
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逢坂山に捨てられただ泣きくれ、日々びわを奏でる蝉丸 いっぽう身も心も狂乱の姿で都を出てさまよい歩く姉宮、逆髪 びわの音にふと足を止め心惹かれるまま再会をはたし 会えた喜びに涙し、お互いの袖をぬらす悲しい姉弟 梅若家所蔵の大宮大和真盛の作を参考に 皇女の匂うような美しさと、内にある悲しい運命を意識しましたが その妖しさと狂気の表情は次の課題となりました |
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| 逆 髪 sakagami 縦213横136厚68 |
平成14年7月31日 | ||||
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延喜帝の皇子、生れながらの盲目ゆえ逢坂山に捨てられ 不遇の身に泣き明かし、びわを奏でる日々・・・ どこからともなく聞こえるびわの音に姉逆髪はふと足をとめ再会・・・ 金剛家所蔵の出目満照(室町時代末期)の作を参考にしました。 彩色の白く美しい面が多い中で、 高貴な品性を感じる金剛の面に魅せられて打ちました |
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| 蝉 丸 semimaru 縦205横136厚70 |
平成13年8月 |
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山姥とは山に棲む鬼女で、 山々の精気、霊気をもった超人的な強さを持っている 「天下一友閑」の焼印が裏にあり出目満庸作とおもわれる 丹波篠山能楽資料館所蔵を参考に 1568年信長が足利義昭を奉じて京都入洛したさい 行列の先頭の武者に「山姥」の面をかけさせたという強烈な印象、 山々を駆け巡る鬼女、苔でも生えてるかの如く、 そんなイメージで彩色を考えました |
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| 山姥 yamannba |
平成10年1月〜平成11年9月 | ||||
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もっとも若くもっとも美しくもっとも可愛い 「小面」の小は可愛いという意味 「古能面傑作50撰」より河内家重作を参考に 師の指導をはじめて仰ぎ夢中で打ちました。 決して妥協することのない教えに面打ちの奥深さと、 厳しさを痛感しました。 |
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| 小面 koomote |
平成10年1月〜平成10年10月 | ||||
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「悪尉」の悪は善悪の悪ではなく強いことの表現です。 鉋目の調子から「是閑」作といわれる 丹波篠山能楽資料館所蔵を参考に はじめて手にした能面集を見て どうしても打ちたいと二年かかって出来あがりました。 |
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| 悪尉べし見 akuzyoubesimi |
平成6年4月〜平成8年1月 | ||||
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女性心理の極限がこめられ「葵上」「黒塚」「道成寺」などの 後シテにつかわれる 井伊家所蔵河内家重作を参考に彩色 面打ちを始めて2年目 はじめての毛書きで苦労しましたが、 妻に助けてもらって何とか! 今でも、妻はよきアドバイザーです。 |
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| 般若 hannya |
平成6年5月〜平成6年6月 | ||||