うつ病の薬物療法
うつ病の治療では、やはり抗うつ薬の果たす役割が大きいです。これまで何年もまずまず元気に生活できていたのに「一日のほとんどがゆううつで、気持が晴れない。何をやってもつまらないし、よろこべない。気力も出ない。眠れない、悲観的で、絶望感がある、など」この様に、典型的うつ病の患者さんは、しばしば生きる事が辛くなっています。この様な患者さんを、少しでも早く改善させたいものです。抗うつ薬は、この様な患者さんを、「まあいいか、まあ何とかなるさ」と思える様に手助けします。抗うつ薬は、患者さんを元気いっぱいにするのではなく、病気の前のマズマズの状態に戻す手伝いをします。抗うつ薬は、10種類以上あります。現在、全国の医療機関は、軽症から中等症のうつ病に対しての、SSRI(ジェイゾロフト、デプロメール、ルボックス、パキシル)又はSNRI(トレドミン)などを処方する事が多いです。病気の症状等により、多少使い分けるところがあります。又、それぞれの薬に、長所と短所があります。推奨される標準治療は、単剤原則、初期のベンゾジアゼピン系抗不安薬の併用は可といった制約のあるものです。実際には、色々な工夫を必要とします。その辺のさじかげんは、臨床経験により培われたものに基づきます。個人的には、漢方薬の併用療法や漢方薬の単独療法といった治療の可能性を、いつも念頭においています。抗不安薬単独療法は、当初一ヶ月程度は抗うつ効果がありますが、その後は治療効果に限界ありとされています。不安障害に軽度の抑うつを伴う例はSSRIを主剤に抗不安薬の少量療法、時として頓服療法を試みる事が多いです。スルピリドはホルモンバランスの乱れを起こし易いので、若い女性には使わないのが普通です。炭酸リチウムを増強剤として使う場合もあります。以上、うつ病の薬物療法を簡単にまとめて見ました。
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